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週報#11 行動経済学とテンセント

帰ってきた、帰ってきた。帰ってきた!

VTuber と esports の話題をまとめてお届け。リハビリ気分でやっていく。

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VTuber

・キズナアイ「SUMMER SONIC」参戦 VTuber初の夏フェスへ

デカいニュースだ。どういうステージになるのだろうか。Coachella 2019 での Perfume のパフォーマンスを思い出す。リアルタイムで 3 人の動きを取り込んでバックスクリーンに加工した映像を表示したり、配信画面では AR 演出(体の周りを電流が流れるような表現)などが盛り込まれていた。

対抗馬として思い出されるのが Perfume とはキズナアイも出世したものだ、俺の中で。まぁ中田ヤスタカがね。方向性もね。ちなみに僕はフェスより小さいライブハウスのほうが好きです。

・VTuberはアバターか?キャラクターか?行動経済学で答えを出す。

行動経済学を VTuber に当てはめた記事に 100 以上のスキがついていた。この光景を見ると思い出さずにはいられない。はてな村。

10 年ほど前、日本のインターネットの片隅では経済学の知見で卑近な事例を解説した記事が連日のようにはてブ(はてなブックマーク!)のホッテントリ入り(!)していた(!!!)

何もかも懐かしい。はてブは書かれている専門用語なぞ何一つ理解できなくともいっちょ噛みしメタ言及し、賢しら振りたいという欲求を満たすインターネット上に生まれた小さな限界集落における最大の発明だった!

さて、幸福度(!)を高めるにはどうするのが良いか。嘘を避け、素直に誠実に生きることで幸福度が高まるのであればそもそも VTuber にならなければ良いのではないか?人間は愚かで不幸なので生まれるべきではなかったのでは??今酒ハクノのいう「滅びよ人類!」とは反出生主義の叫びである。

・滅びよ! 人類!

真面目な紹介はタイムリーにも今朝上がっていたのでそちらを見るように。反出生主義はヴィーガニズムや大麻解禁と同じくらい真剣に考えなければいけない議題だ。こういう言い方をすると俺の真剣さが伝わらないわけだが、ある意味ではマジだ。もはやヴィーガニズムも大麻も無視できない潮流になっているし、10 年後には我々の日常でも当たり前に見かけるようになるだろう。忍殺のスシ描写はトンチキだった。だが今、回転寿司のオペレーションとどこまでの差がある?

・『MonsterZ MATE Magazine』 創刊のお知らせ

・VTuber&VR考察マガジン創刊に際して

マガジンの創刊が続いた。結構なことだ。俺のマガジンは方針としてライト層に向けた収集をしている。俺の方針が価値を認めないものに価値を認める人間や、或いは俺の方針が価値を認めるものに価値を認めない人間が居ることはとても重要だ。気になるようならフォローするといいだろう。

一応いっておこう。VTuber や VR 界隈には考察という単語が溢れている。俺が必要だと思うのは批評である。これは俺のマガジンが考察と呼ばれる記事を殆ど収蔵しないことの理由でもある。

俺はこの界隈で使われる考察が何を指すのか俺の中である結論に達し、多くの場合その価値を認めてこなかった。お前がそれに価値があると認めるのなら、お前はその価値を知らしめるべきだし広めるべきだ。精々頑張れ。

ところで、あるゲーム批評企画に応募が殺到したらしい。それってもしかして、ほとんどの記事がオタクの好きなものホメホメ長文じゃないのか?まだ中身は公表されてないのでなんともいえないが。俺は好きだよ、オタクの好きなものホメホメ長文。ホメホメ長文に批評性が宿ることはもちろんある。

Esports

・ゲーマーの坩堝「C4LAN」放浪記

この週末、ゲーマーが PC やゲーム機やボドゲなんかを持ち寄ってなんかしたりしなかったりするお祭り・C4LAN が開催されていた。週明けにはレポートも各所で出るだろう。いろいろな人が配信や写真をアップしてくれていて、盛り上がっているんだかいないんだかのゆるい模様が伝わってくる。

・LJLで見るものを魅了するYutapon チームメイトを頼れるようになったきっかけ

日本の League of Legends プレイヤーから天才と称されるゆたぽん選手へのインタビューだ。プロゲーマー、ゲームをプレイすることを生業にしていくことへのなんやかんやとか語っている。

彼の所属するチーム・DetonatioN FocusMe は世界大会 Mid-Season Invitational に出場し 4 勝 2 敗の成績でグループステージ敗退となった。最弱地域と言われてきた日本が当たり前のようにグループステージの突破に絡めるようになったというのは素直に喜ばしいことだ。

日本からの出場チームは敗退したものの MSI の盛り上がりはまだここから。ぜひチャンネル登録して決勝トーナメントの熱狂を確かめよう。

・テンセント、人気ゲームの試験配信中止 愛国的なゲームを後継に

中国市場は破茶滅茶にデカい。そして複雑怪奇だ。中国国内ではテンセントが PUBG の配信をしていた、しようとしていた訳だがそれを諦め愛国的なゲームとして再リリースされたというわけだ。

ここらへんの事情は IGN Japan で連載されている中華娯楽週報が詳しい。ある種の規制が表現を歪めることは往々にしてある。性的表現もそうだ。

・中国のゲームに蹂躙される韓国モバイルゲーム業界。かたや韓国中小メーカーは風前の灯火。なぜこんなことになっているのか?

GAME Watch の記事では韓国メーカーが性的表現や他社 IP の無断利用(!)を自由に利用してくる中国メーカーに韓国国内でのゲームシェアを奪われている様子が伝わってくる。

・モバイルMOBA『決戦!平安京』に「オートチェス」ライクな新モードが実装!モバイル向けに簡略化されスピード感のある内容に

VTuber も盛んにゲーム実況している最新のトレンドであるオートチェスも中国の手にかかれば彼らの山寨文化にすぐに取り込まれてしまう。あまりにも早い。

山寨文化というと高度経済成長時代の日本で作られていた製品が欧米の製品を真似たものであったなんて話を考えてしまうのだが、それを中国の経済レベルでやられると迫力がすごい。ホントに中国、無視して生きていけないんですよマジで。

・eスポーツユニフォームが美しくない3つの理由

先週、いや GW 前から俺の観測範囲ではファッションの話題がとにかく多かった。

テックゴス良いな。どっかのユニフォームにどうですか。ゲーミングチームだと Jupiter のユニフォームが好きです。あそこは少なくともビジュアル意識している感じが良いですね。

その他

・ストーリート・カルチャーが世界を変える、ファッションが“階級”をハックする

そう、ファッション。ファッションにおいてストリートカルチャーは外せないわけだがそういう話題。そしてここで言われているまだ暗い裏通りといわれているものが、インターネットの中に見出されているのは面白い点だ。

まだ暗い裏通り、といって思い出されるのは。俺の思考はファッションから離れる。新伝奇だ。路地裏や郊外の薄暗さに潜む怪異にまつわる物語。

異世界転生一強の世界になったのは新伝奇が勝手に沈んだからという見方だってできる。奈須きのこは新伝奇を長らく書いていない。FGO はある種の異世界転生かもしれない。インターネットを舞台に新伝奇は可能だろうか。

・第16回芸術評論募集【次席】ウールズィー・ジェレミー「インターネット民芸の盛衰史」

美術手帖の掲載したインターネット民芸についての評論。インターネット民芸はいわゆるネットミーム、もっと砕けば「黒塗りの高級車に追突してしまう」だ。この評論はネットミームの勃興を柳宗悦の民藝理論になぞらえて説明しようという試みだ。

ネットミームについては以前ここでも木村すらいむさんがより砕けた語り口で説明したものを紹介していた。ネットミームにだけ注目することは視野狭窄であるが、この視点は応用が効くので常に忘れないようにしたい。

つーわけで以上です。

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