ひるゆき あかり

プラプラ過ごしてるサラリーマンです。

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最近の記事

コロナで仏の教えを思い出す

今どきは外国にFacebookの友達がいれば、その国のことがタイムラインに流れ込んでくる。私Facebook のアカウントはインドや香港、シンガポールの友人が多い。 東京ではコロナウイルスの新規感染者と診断された人が日に100人を超えたそうだ。世界はもっとひどいことになっているようだ。インドでは病気の前で病院に入れない人々がストレッチャーの上に横たえられている。まるで戦時中だ。叔父さんが病院をたらい回しにされてなくなった、といういたましいエントリーが続く。 東京で、うちの

    • 都知事選のこと

      都知事選の投票に向けて、候補者の討論会を動画で見た。今どきは、政見演説や討論会のたぐいは文字で書き起こしたものがあるものなのだそうで、そちらを読んだほうが効率がよさそうだが、候補者がどんな人なのかも見たくて動画で見た。 表面的な争点はコロナの影響に対してどのように対処するべきか、ということであったが、その背後には「成長戦略か再分配か」という論点が垣間見れた。これの論点をはっきりと持ち込んだのは宇都宮健児だったが、そのおかげで小池百合子との対立軸がはっきりした。成長戦略か、再

      • 2ちゃんねるとマイホーム主義の挫折

        私はインターネット老人会に該当する年齢である。インターネット老人会とは 2000年頃のインターネット文化を懐かしむ会合やハッシュタグのことである。 ISDNで接続する時に聞こえる音声は今でも懐かしく思う。ピー、ギュルギュル、ピーー、ギュルギュルギュルギューー、というあの音は これから自分が これから自分が何かを覗きに行くのだという何ともいえない期待感があった。その頃のインターネット文化の中心には2ちゃんねる(現5ちゃんねる)があった。 私は大した2ちゃんねるユーザーではない

        • 日本と韓国がわかり合えない理由

          日本と韓国の間で緊張が続いている。 日本からの見方では、韓国に異質なものを感じており、突き放してしまいたいところだが、経済的な結び付きが強くジレンマを感じている。 実は韓国側から日本を見た時にも韓国が感じる異質さがある。韓国側でも日本に対して感じる異質さについてなかなか説明がつかないでいる。 ここで、日本から韓国に関する違和感の正体について、また逆に韓国から日本に対する違和感の正体について説明を試みたい。この問題は多分解決しないだろうということが分かってもらえると思う。

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          日本にアメリカみたいなITベンチャーが生まれない理由

          日本にはなぜアメリカみたいにITベンチャーが生まれないのか こういう話って日本で定期的に出る。 よくあるのが、日本は失敗を許さない文化だからだとか、銀行が貸してくれなかったりエンジェルが少なくてお金が集まらないからだ、といった論調だ。 それ以外によくあるのが、日本ではアメリカのようにエンジニアが正しく評価されないからだ、という話だ。だから、日本はもっとエンジニアを高く評価しろと。 この理由を説明するにあたってエマニュエル・トッドを参照するとすっきり説明できると思ってい

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          何を探求すべきか

          サラリーマンはただお金を貰いに会社に行っているわけではない。職場で認められることもとても大事なことだ。お金を貰っても、あたかも居ないかのように扱われたのでは、あまりに辛すぎる。 そんなサラリーマンがすべき二つのことは、支配と探求だ。周りから支配されることを極力避け、さらには周りを支配することだ。 さらには、周りを支配することによって得た自分の時間、さらには周りのリソースを活かして探求をすることだ。私達が自分達の会社の仕事で起こっていることの中で知覚できていることは驚くほど

          何を探求すべきか

          支配と探求

          私達は日々、会社で仕事をしているが、それは一体何しているのだろうか。労働時間を売って対価を得ているのだろうか。だとすれば人は時給を気にしていればよく、時給が高ければ満足。逆に時給が低ければ不満足で別の仕事を探し始めることになる。 しかし、実際にはそれだけではない。仕事をしている人は時間を売って対価を得るだけでなく、別のことも期待している。職場で認められることだ。職場で全く認められず、まるで居ないかのように扱われるのでは、どれだけ時給が高くとも仕事を続けていくことは苦痛だろう

          KPIの向こう側にあるもの

          会社の活動を動物に例えて見たいと思う。動物は知覚をもち、それに基づいて反応し、エサを得たり、敵から逃れたりする。会社の活動でも同じように知覚を確立すれば、それに反応することで、より多くの利益を得たり、危機を回避したりできるはずである。 会社の活動において知覚できていることとは何か。それはKPI(Key Performance Indicator)である。KPIという言葉が、格好つけて使っている言葉に聞こえたら恥ずかしいことだが、なんということではなく、その会社や部署、チーム

          KPIの向こう側にあるもの

          ターゲットが上がるのはなぜか

          モノを売ることに関わっている人ならば、みな売上目標を持っているだろう。 そして、その売上目標は常に上がって行く。 今までだって精一杯やってその目標に合わせようとしているのに、これ以上どうしろと言うんだ、と破れかぶれな気持ちになる人もいるだろう。 この売上目標は一体どこまで上がっていくのだろう、そしてそれについていける人はいるのだろうか、と不思議に思う人もいるだろう。 目標というものは現場のやる気を引き出すためにあるものだから、ある程度のところで売上目標の上昇が止まらな

          ターゲットが上がるのはなぜか

          おっさんの茶室探訪―スコータイホテル

          おっさんが日々塗れている現実から逃避できる場所、それが「茶室」である。 今日はバンコクの「茶室」、スコータイホテルにアフタヌーンティーをしに行った。 果たして、今日は金曜日でアフタヌーンティーはやってなかった。その代わりチョコレートビュッフェだった。場所を求めて来たので気にならない。 やはり、世間からの隔絶感はダントツだ。全体的に赤の色調。タイの古美術品が並べてある。 水の流れる音がするというわけでもない。何かピアノ演奏をしているというわけでもない。それなのに、この場

          おっさんの茶室探訪―スコータイホテル

          キャリア形成のウソ

          人はなぜ何者かになろうとするのか? キャリア形成という概念がある。仕事の経験を積むことでより高度な仕事ができるようなり、最終的には理想的な立場に立つことができるというような考え方だ。 しかし、こんな考えは間違っている。キャリア形成なんてものはない。人は立場のよって何者かになれるわけではない。 でも、ついつい何者かになれそうな期待を持ってしまう。何か理想的な仕事ができるような特等席があるように錯覚して、その特等席を目指そうとしてしまう。 でも、そんな特等席はどこにもない

          キャリア形成のウソ

          おっさんの茶室探訪―マンダリンオリエンタルバンコクのアフタヌーンティー

          バンコクで茶室探訪と言ったら、行かなければいけないのはマンダリンオリエンタルのアフタヌーンティーだろうと思っていた。 滞在先はプロンポン。マンダリンオリエンタルがあるサパーンタクシンまではBTSを乗り継いで50分くらいだとGoogle Mapsが教えてくれた。 ちょっと面倒くさい。 でも、おっさんにとって茶室の探訪はやめるわけにはいかないことだ。 行ってみた。 デコラティブな白いティールームである。天井は空の色が分かる半透明なドームである。白い階段の踊り場にギタリス

          おっさんの茶室探訪―マンダリンオリエンタルバンコクのアフタヌーンティー

          What happened

          ヒラリー・クリントンの「What happened」を読んだ。ヒラリー・クリントンが大統領選に敗れたことを自ら振り返った本なのだが、Audible版はヒラリー本人が朗読していてそれがすごいということで、気になった。 でも、朗読を長々と聞けるような生活サイクルではないのでKindle版で買ってしまった。 ヒラリーのチャーミングな女性としての側面、母親としての側面を自ら描き、女性が弁護士や政治家であることのパイオニアとしての悩み、バーニー・サンダースと予備選から、炭鉱はなくな

          おっさんの茶室探訪 - 名曲喫茶ライオン

          おっさんは日々現実を生きている。それらの現実は仕事だったり家庭だったり、健康問題だったする。 それらの現実の多くはおっさんが努力の末に勝ち取ったものだ。だから、現実というものはあってよかったものなのだ。 なんにも現実がないというのは、それはそれで辛い。朝、目が覚めても布団から出てくる理由がなくなってしまう。 でも、あまりに現実が充実してしまうと疲れてしまう。仕事がノってきたと思ったらいきなり体調崩す人がいる。本人は自分はノッてるはずなのに何故だと思うけれど、現実が充実す

          おっさんの茶室探訪 - 名曲喫茶ライオン

          おっさんの茶室探訪 ― マンダリンバー

          おっさんには「茶室」が必要だ。 茶室といっても、茶筅で茶を立てるというわけではない。茶道に入門するのではない。 おっさんには外界から程よく隔絶された、心地よいのよい空間でもてなされることで、癒やされる時間が必要だということだ。それが「現代の茶室」だ。 おっさんにはたくさんの前提事項が積み上げられており、やるべきことが多すぎるのだ。そして、沢山の思念に囚われてがんじがらめになっている。 現代の茶室はおっさんに積み上げられた前提事項を忘れさせてくれる。がんじがらめになって

          おっさんの茶室探訪 ― マンダリンバー

          おっさんと愛

          私はチームの四半期に一度のキックオフの宴会にいた。その日はやけに営業チームのメンバーに絡まれた。 「俺たちに数字(売上のこと)をやらせてそれを毎週のビジネスレビューにまとめて、それで終わりですか?」 「もっと俺たちの行動を見てくださいよ」 「もっとやれることあるでしょう」 しばらく聞いていて思った。彼は愛されたがっているのだと。 30代後半の営業マンであるこの人物はチームの中で恐れられている論客タイプの人で、愛されるタイプではない。 そんな論客タイプの彼だって愛さ