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#10「継続していくためのルール作りと絆の深め方」週刊連載「メタバースとコミュニティ」

週刊連載「メタバースとコミュニティ」
と題しまして書き進めているシリーズです!
これまでの記事は以下のマガジンから読むことができます。

第四章 それぞれが絆を深める


ルールを作って自動化

2023年3~9月のコミュニティ運営経験により「こうやるとうまくいきやすい」「こうするとトラブルが起こりやすい」という知見が溜まってきたのでより誰でも自由に使えるように、私が全て判断しなくても自動でまわっていくルールを作りテンプレ化をしていくことにしました。
・企画提出に一定の条件を設ける
・企画の承認に複数人のメンバーが関わる
というシステムを作り、試運転を開始しました。

ルールが理解できないという発見

メンバーで話し合い、ルールを作ったは良いものの私自身がそのルールをきちんと理解できていない事が多々ありました。
元々私はルールのない世界でむちゃくちゃすることしかやってきていないので、ルールがちゃんと理解できないタイプであるということを忘れかけていました。
ちょっと自分にがっかりしたのですが、できないことをやるより得意なことをしたほうが良いと割り切りました。
また新天地で自由に冒険をして、面白かったものを街に持って帰り誰でも使えるようにフォーマット化をしていく人になろうと決めて、
ルールについてよくわからないときは得意なメンバーに逐一聞くようにしました。
できないことは!やらない!!!!!

みんなと仲良くしたい人ほど鍵をかけようという提案

インフラが整うまでは非常事態なので、気が合わない人とも手を取り合いやすいです。
ですが、ある程度整ってくると心の負荷が以前より強く感じるようになります。
共に難所を乗り越えた仲間として、なかよくしたい気持ちはあるけどちょっとだけ疲れちゃうな・・・申し訳ないな・・・と思ってしまう優しい人は疲弊して居心地が悪くなってしまう可能性があります。
気の合わない人と今後も隣人としてやっていくためにも、気の合う人と過ごせる居場所を作ってゆくことが大切です。
最初はイベントもパブリックでの開催が基本で関係者もサーバー内で公募することが多かったのですが、最近は限定公開でのイベントを増やしたり関係者も全て公募ではなくあらかじめ主催者がセッティングする企画も増えてきました。
こうしてある種の鍵をかけることで、少人数で安心してコミュニケーションを取る事ができるようになります。
そこで絆が深まります。
200人全員で結束する必要はないのです。
200人のグループの中に5人ぐらいのグループが沢山あって、複数のグループに参加したって良い。
物理の世界だと移動やお金の制約があり一晩で複数のグループと遊ぶのは難しいのですが、メタバースであれば1時間ごとに場を変えて渡り歩く事も可能です。
そうやって深くわかりあっているグループが複数住んでいるコミュニティはいざという時に全体で結束できるのではないかと考えています。

このようなネットの営みに目を向けることで、なぜ都心に住まうひとが家に鍵をかけるのか改めて理解することができるようになります。
しかしネットの中でも住んでいる人みんなを認知できていれば鍵をかけずに過ごせる人もいます。
フレンドの人数や関係値によってそれは変わるのだとおもいます。

メタバースにログインしていなくても「住んでいる」

コミュニティに住まう人との関係性が深まっていくと常にメタバースにログインせずともそこに住まい、繋がっている実感が持てるようになりました。
ここまで来れたから今このようにメタバース内ではなく自宅で自分と向き合いじっくり文章が書けるようになったのです。
まさに山に籠って文章を書いているような気持ちです。

2023年11月現在のコミュニティ運営方針

メタバースに住むためのインフラが整ったとはいえ、まだこの世界を体験したことがない人も沢山います。
初めてのことは誰だって失敗して当たり前。
やってみないとわからないことだらけだから、すぐに挑戦できるステージやフォーマットを沢山用意して「やってみて知る」機会を作りつづけています。
フォーマットがあるからといってそれを携えていきなりコミュニティの外で冒険をするとトラブルに発展しやすいので、まずは失敗を許しあえる内輪で企画を行い実績を作っています。

誰のものでもあり、誰のものでもない街の土台が出来ました。
インターネットだけどここはちゃんと社会なので、社会にあるものを粛々と作っていくことが大切だと思います。
「ネットのやつらってこういうの好きでしょ」という感じで進めると失敗します。
私たちは一人一人、ここに生きている人間なので。

由宇霧のプロジェクトは誰でも挑戦&アレンジOK!

なるべく自分と違う価値観の人も過ごせる多様な居場所を作るように心がけていますが、人は本当に様々なので全員が必ず気持ちよく過ごせるような居場所は作れないと感じました。
だからこうやって居場所づくりのノウハウを共有して また別の人が新しい街を作れるようにしたくてこの連載を開始しました。
ここに書いてあることは誰でも自由に真似やアレンジをして良いです。
世の中にあるものはほとんどがアレンジです。
私のこのやり方だって、色んなところで体験してきたことを組み合わせているにすぎません。
それぞれの地で皆さんが居場所を作って私が手を差し伸べきれなかった人の居場所を作ってあげて欲しい。
誰にでも必ず自分に合う居場所はあるはずなのです。

あえて、解決しないことも時には必要。

人と沢山かかわるメタバースコミュニティを運営して感じたのは、なんでも向き合い解決することが正しいわけではないということ。
答えなんてないのかもしれないのに、何がなんでもすぐに答えを出そうとするとかえって遠回りになったり人を傷つけてしまうことがあります。
ままならない状況をありのまま受け入れられる力も必要なのではないでしょうか。

そんなに一朝一夕で社会は変わらないからモヤモヤする気持ちを少し脇に置いておけるようになると楽になるかもしれません。
でも、やっぱり気になってしまいますよね。
そんな時仲間がいれば話したり遊んだりすることでモヤモヤを共有したり少し忘れられるようになります。
それで良いじゃないですか。

良い人だから友達になるんじゃない

そんな仲間に出会うきっかけを作って、みんなの人生を少しでも明るい物にできたら良いな。
友達、仲間っていうのは相手が良い人だからなるんじゃないんですよ。
「良い」という正義は状況や立場によって変わるものなので絶対的に良い人なんていません。
誰かの「良い」は誰かの「悪い」
自分が時間を使って相手を助けたり知ろうとしないと良い面だって見えてきませんし、悪い面を見た上でそれでも一緒にいたいなと思えるぐらい知った人と友達になっていくのではないでしょうか。
逆にいうと人間なんて、善悪なんてそんな物なのであなたも気負い過ぎなくて良いのです。
「今の言い方ちょっとよくなかったかな」と思ったら謝ればいいし、上手く謝れない日があったって良い。
時間や住まいを飛び越えてそういう経験をたくさんできるのがメタバースです。
だから、この世界に飛び込んできたらまずは色んな人に助けてもらって新しい景色や体験を楽しんで、慣れてきたら周りの人のお手伝いをしてみて下さい。
そうやって関わっていくうちにあなたの居場所ができるかもしれませんよ。

連載はここで一区切り

毎週金曜日投稿を目標に9月から二ヶ月間かき続けてきた当連載。
ようやく過去の話から今現在まで書き切ることが出来ました。
今後はまた新しい施策をやってみてある程度結果が見えた時に更新しようと思います。
過去の記憶を掘り起こして、自分の当時の感情とかも蘇ってきて正直めちゃくちゃ大変だった〜!!!!!
だけど、振り返ったおかげで理解が深まったことも沢山あったので向き合って良かったなと思います。
ここまで支えてくれた仲間たちに心から感謝。

スペシャルサンクス

VR Game Japan
クリエイターズマンション
彼岸旅館逢曲時
お笑い道場
cluster商店会
特化Vの会
CLUSTARS
とらいみー!
居酒屋CLUSTARS
まだ何も決まってない
インベーダーズ
由宇霧に関わってくれた全ての皆様


筆者 由宇霧(ゆうぎり)プロフィール

世界で初めて性教育の本を出版した特化型VTuber♨️
メタバースで居場所作りの探求中。
雑誌連載中「出張版 #特化Vの会 」(VTuberスタイル)
メタバースイベントコミュニティ CLUSTARS運営
Virtual ASOVIVA TV -ビバテレ-プロデューサー
取材や講演会のご依頼は yugiri.staff@gmail.comまでご連絡ください。

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