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【SEOBOK(ソボク)】感想

ある日、meikoさんがわたしに言った。

「新感染 ファイナル・エクスプレス観よ!!!!!!」

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え…なにそれ…なにそのB級ホラーっぽいタイトル…と困惑していたら、

「最高にかっこいいコン・ユを観てくれ!!!!!!!!!!!!」

と言われまして、観ました。

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いや、かっこよかった。そしておもしろかった。
実はユウゴ、韓国ドラマとか映画にまったく興味なくて、ほぼ初めてまともに観た韓国ものだったかも。
ゾンビってこんなに速く動ける?!!こんなんわたしなら早く感染してゾンビになりたい!!!!そのほうが幸せじゃん…!!
コン・ユにも泣いたしマ・ドンソク兄貴もかっこよすぎて震えたし最後は泣いた。




そしてしばらく経ってから、ゆえさんが言った。

「トッケビ観てくださいよぉぉおお…!!!!!!」

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あ、あの流行ってたやつだ…(もちろん観てない)


そしていつメンで毎日毎週ちまちま観ました。
ンモ〜〜〜〜〜最高だった…
脚本が最高だしキャスト全員「スキ〜〜〜〜!!!!!!!!!!」となりました。
もちろん泣いた
それはみんなコン・ユに恋するわ…
OSTもめっちゃ聴いたわよ…
みんな観て…!!!!

本国版↓

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なんでこれがあのピンク色になるんだ日本よ…

ゆえさんの名言
「トッケビを観たことがない人はいても、トッケビを一回しか観てない人はいないんですよ…!!」

めっちゃ納得した
何周もしたくなるもんな〜!!!!



韓国の作品、良いな?!!!! となりだしたこの頃。



もうすぐコン・ユ主演の映画が公開されるという情報が。


それが「SEOBOK(ソボク)」だったのです

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▼感想 ※ネタバレしかしません




しょっぱなからテロ事件で不穏すぎますが、そんなことはさておき、


くたびれた汚いコン・ユが最高である


おれはこの人生に疲れたコン・ユが大好物なんだよ…


激しい頭痛に襲われて薬を探しながらのたうちまわるギホン…
もっと吸わせて…


「人は眠らないと生きられないだろ」というギホンの言葉。
割と重要なキーワードでしたね。

なんとか薬を手に入れて眠るも、見た夢は車が水の中に沈んでいき、溺れそうになる夢。
これもあとで出てきますが、ずっとギホンの中にある罪悪感が見せたものなんですよね。

ヒョンスの3周忌、という言葉が出てきたので、そのヒョンスという人物がギホンにとって大切な人で、ギホンはその人を亡くしたというトラウマを3年抱えてきたんだなと推察できます。

そしてここで出てくるのが「トッケビ」でコン・ユと共演していたチョ・ウジン演じるアン部長。口ではギホンを心配しているかのように言っていても、腹の底になにかしら隠しているのが分かってドキドキしました。
トッケビではあんなに愛すべき秘書さんだったのにッ…
チョ・ウジンさんの演技力すごいな…
予告ではちょっとだけ出てくるのかと思っていたら、最強の敵すぎて良い意味で驚きました。

そしてアン部長の依頼でソボクと対面するギホン。

遺伝子操作で造られたクローンのソボク。
「10年前に生まれた」「2倍の速度で成長する」という言葉から、現在のソボクは20歳くらいなのかな、と。

ソボクは「徐福」から来ているそうですが、日本にもあらゆるところで伝説が残っているようですね。おもしろい。
※徐福…『史記』巻百十八「淮南衡山列伝」によると、秦の始皇帝に「東方の三神山に長生不老の霊薬がある」と具申し、始皇帝の命を受け、3,000人の童男童女(若い男女)と百工(多くの技術者)を従え、財宝と財産、五穀の種を持って東方に船出したとの記述がある。
wikipedia「徐福」 より)
どうやら日本に渡ったあと秦には戻らず、始皇帝も病死。徐福もソボクも数奇な運命を辿ったところには共通点がある、とパンフレットで内藤理恵子さんが書かれていました。

あと会社の名前が<SEOIN(ソイン)>だけど、なにか意味があるのかな?
韓国語だと서인 ? 庶人って出てくるけど、会長の名前はキム・チョノだし、物語となにか関係があるのか…わからぬ…

そして全然気づいてなかったんですが、あとでもじゃさんに言われてびっくりした。
ハクソン博士、「キム秘書はいったい、なぜ?」に出てた記者さんだった…しかもそのときパク・ビョンウンの名前のまま出てたんだなw
しかし演技力がすごい俳優ばっかりだな韓国…

ギホンがソボクを安全なシェルターまで護送することになるが、その道中で自己紹介をする。
「銃を撃ったか」「人を殺したか」
出会って間もないギホンに次々と質問を投げかけるソボク。
"死"というものに興味があることが分かる。

ギホンは頑なに生きようとしているけれど、なぜそんなに生きたいのかこの時点では観ているわたしには分からない。情報局のエージェントも辞めて、余命宣告されるほどの病気を抱えていて、眠れないほどの重い過去のトラウマがあって…この人から生きるための希望など微塵も感じない。これは「生きたい」んじゃなくて、「死ぬのが怖い」んだな、とじわじわ伝わってくる。
永遠の命がありつつも、"死"に興味があるソボクとの対比がすでにきつい。

そして銃撃戦が始まるんですが、脳波で周囲の圧力が調整できるソボクがただ守られるだけではなく一緒に戦うバディとしてめちゃくちゃ頼もしい。

「ギホンさんはなぜ僕を守るんですか」
「俺の命はお前次第だから」


ここでも別に生きたいと思っていないソボクと生に執着するギホンの対比が出てくる。

「臨床実験が失敗したら私はどうなるんですか?」と聞いたギホンに、セウン博士が
「死ぬ以外ありますか?」
「人ってとても臆病ですよね。欲張りですし」と言う。
インタビューでコン・ユも答えてたけど、この言葉が「SEOBOK」に出てくる人間すべてを表していて、重要なシーンだなと思う。

襲撃に備えて近くの隠れ家に向かう二人だけど、その途中の店でソボクが新たに出会うものに興味を持つ姿が愛らしい。
特に服を買ってもらったあと、さらに白いスニーカーをギホンにチラ見せでおねだりするところ…
おばちゃんが何足でも買うたるで…

そして隠れ家でのソボク初カップ麺。
サムヤンのユッケジャンかな…?
ソボクの表情が乏しいからわかりづらいけど、じっと見てきて何個もおねだりするとこからめちゃくちゃ美味しかったんだろうな…
ずっと種ばっかり食べ続けてきたんだろうしな…
しかし種ばっかりって味覚が未発達そうなもんだけど、いきなりカップ麺て刺激強そう…
4つ食べて「もうやめとけ」ってギホンに言われてしょぼ…となるソボクがこれまたかわいいんだ…
ほぼ目だけの演技だけど、ソボクが何を考えているのかちゃんと伝わってくるよね。

ここでギホンには母がいないことが発覚。
「残念ですね」という言葉で返すソボク。
「残念」の対義語ってなんだろう、「満足」とか「嬉しい」とかなのかな。
ソボクは自分の持つ永遠の命に何の興味も感慨もなさそうだけれど、母がいないことを「残念」だと思うのか、と少しびっくりした。
ソボクの母がイム・セウン博士だということが明かされるけれど、ここまででソボクとセウン博士の母子らしいやりとりのシーンはまったく無いだけに、ソボクにとって母がいることが「残念ではないこと」(恵まれたこと?)なんだなと。

ソボクの日々の生活について聞いたギホンが「何かすることがないのか」と聞く。
検査、投薬、実験、味気ない食事、海の映像の観賞…永遠にその繰り返しをしてきたソボクに。
「考えています。僕の運命について」と答えるソボク。
"死"に興味があるというより、"生"と"死"にどんな意味があるのか、自分にとってそれらがどんな意味を持つのか、ずっと考えてきたんだな。

場面は変わり、ソインの会長とアン部長との通話に。
会長もソボクを「実験体」と呼ぶんですよね。
誰もソボクを人間扱いしない。
回想シーンが入り、アン部長がアメリカの未来学者たちとソボクについて話す場面に。
「"死への恐怖"こそが人生を意味のあるものにする」とアメリカ側が言うが、めちゃくちゃ正義ぶって言っているのに「引き渡したあとは我々が判断する」と言っている(処分とか殺す、とか断言していない)あたり、怪しさがすごいのである。信用度ゼロ。もしソボクが引き渡されていたとしても、アメリカに利用されていたんだろうな。

アン部長の策略に気づき、研究所へ戻ろうとするギホンとそれを拒むソボク。そして隠して研究所へ向かうギホンだが、道中ソボクが能力を使い、報道されてしまったことで居場所がアン部長にバレてしまって口論に。

もう一度ギホンに自分を守る意味を問うソボク。
ソボクに命を救われるために守るのか、と。

「ギホンさんだけ特別に?」
「どうせ人は死ぬのに?」
「それだけの価値がある人だと?」


めっちゃ刺さる。

なぜそんなに死にたくないのか
なぜそんなに生きたいのか、ソボクにはギホンが理解できない。
ソボクには"生"にも"死"にも意味がないから。
けれど、自分が生きるためにソボクを守るギホンが、実は"生"と"死"の狭間で悩み苦しみ続けていることを、見透かしていたのでは?
死ぬかもしれない、生きたい、死ぬのが怖い、でも自分には生きる価値はないのかもしれない…そんなギホンの深層を、きっとソボクは鋭い感受性で見抜いていたんだろう。
人間は死への恐怖を誰しもが持っていて、それを超越したい人間たちがソボクをつくった。
自分は確かに世界を救う力を持っている。
けれど、生きる楽しみ、嬉しさ、それをなにも持たずに生きている自分は、本当に価値のあるものなのか、ソボクはギホンだけでなく自分にも問いかけてるんじゃないかな、と思った。

そして頭痛に襲われて倒れるギホン。
買ってもらったジャケットを眠るギホンにかけてあげて、海辺でずっと押しては引く波を見つめて、何かを考えるソボク。

ここでも自分の運命について、考えていた。

「お母さんは何のために僕を作ったの?」
「ギョンユンのため?」


おっと新たな登場人物名〜!!!!
この一言でなぜソボクがつくられることになったかお察しですね〜!!!!エーン!!

そして目覚めたギホンとの会話の中で、ソボクが今まで眠ったことがないことが発覚。
「僕は眠りません」「眠り方を知りません」と言う。

物語冒頭、ギホンが知り合いの医師に「人は眠らないと生きられないだろ」と言っていたことが、ここに掛かってくる。
眠らないソボクは何だというのか。
人間ではないのか。

「生きるのは良かった?」と聞くソボク。
「いいときもあれば、ムカつくことも多かった」「死ぬ(というのが分かっている)のは、良くない」

「俺は生きたいのか、死ぬことが怖いのか、自分でも分からない」
「でも生きてきたことを後悔している」
「卑劣な生き方だった」

過去のトラウマについて語るギホン。
ヒョンスがアン部長たちの画策で殺害されてしまったこと、そしてその一端を自分が担ってしまったことが明かされる。
もしかしたら守れたかもしれないのに、自分が死ぬことが怖くて逃げた結果、目の前の同僚の死をただそこで見ているしかできなかったことを、この三年間ずっと悔やみながら生きてきたと、ようやく吐き出すことができたギホン。
ギホンの懺悔を静かに聞くソボクの存在に、ギホンの心はきっと少なからず救われたのだろうな。

そしてソボクが能力を使って積み上げた海辺の石。
ソボクがギホンを受け入れ、悲しみを慰めようとするかのように石を積み、朝陽の形に沿って旋回する鳥たちのシーン、本当に美しくて、神聖だった。
海は命が生まれて還っていくといわれる場所だからこそ、このシーンには大きな意味があるんだなと感じた。

憑物が落ちたかのようにすっきりしたギホンが、ソボクが知り合いがいるから行きたいと言っていた南東部のウルサンへ向かうことに決める。

いやあ… ソボクの「ヒョン」の破壊力がやべえんすよ…
死ぬかと思った…

そこからソボクの出生について明らかになるターン。
ウルサンに着き、教会の納骨堂でソボクの父とギョンユンの遺骨に出会う二人。
幼い少年が写った三人の家族写真と「ハン・ギョンユン」の名前。
イム・セウン博士が幸せそうに微笑んでいる姿が写っているが、父とギョンユンが事故で亡くなってしまい、その悲しみから自分がつくられたことを語るソボク。

「来てみたかったんです」
「僕が作られた理由だから」
「作らないでほしかった」
「ギョンユンになれないのに」


セウン博士に"生"とは何か、"死"とは何かをソボクが問いかけるシーン。
"死"とは永遠に眠ること、とセウン博士は答える。
とても静かなシーンで詩的な言葉で語られるんだけど、ソボクが研究所でただ従順で大人しいだけの実験体ではなく反抗してみせたり自分の生に疑問を抱いたりする姿に常に寄り添っている(そしてうまく応えられない)セウン博士は、ちゃんとソボクを人間として、そして自分の子どもとして、大切にしようとしていたと感じるんだよね。
そしてソボクも、それは分かっていたと思う。でもセウン博士が自分の中にギョンユンを求めていたこと、その願いには自分はどうしたって応えられないもどかしさを抱えていたんだろうな。

ソボクはギホンに聞く。
「なぜ人は眠るのを怖がらないんですか?」
「少しの間 死ぬのに」
「死ぬと思うと怖いです」
「永遠に生きるというのも怖いです」
「僕は何を信じれば怖くなくなるでしょう」


悲しいときは泣いてもいい、と言われてギホンの前で思いっきり泣くソボク。

そして車の窓から田園風景を見ながら、


「美しいですね。生きてることが」

「研究所に行きましょう」
「他に行くところがなくて」
「僕はそこで生まれて、お母さんもいる」
「あそこが僕の家です」

「兄さんも助かる」

「僕は そのために生まれたから」

「終わったら僕は眠るから」



もうこの一連の言葉で涙が止まらなかった…

自分の生きる意味を決めたんだな、ソボク。

「眠るから」は、ソボクの持つ言葉の中では「人間らしい死」を意味する。
自分の持つ力で誰かを救う、それが生きる意味となって、そしてやり遂げたとき、自分らしく死を迎えられる。
ずっと考えていた自分の運命を、自分で決めたソボク。
ソボクの人間としての人生になるんだな、と。


予告やあらすじを見たとき、ソボクはなんの感情も持たないクローンなんだと思っていたんですよ。
けれど、全然違った。
考えて、悩んで、未発達なだけで感情もあって、何よりも人間らしい。

そしてここで本編冒頭でアンダーソン所長が殺されたのがアメリカ側の計画ではなく、実はアンダーソン所長がアメリカに密告したことを知ったチョノ会長の仕業だったことが分かる…
ヒュ〜ッッッ会長怖ェ〜!!!!
こちらはこちらで人間の欲望とその闇が描かれていて、その対比が怖いんだって…

研究所にもう着く、というところで情報局と軍に狙われる二人。
しかし危ないところで会長が雇った傭兵たちに捕まる。
なんでスタンガン使うの??!!!!普通に保護せえよ!!と思ったけど、説明してる暇ないし、傭兵たちからすれば暴れられたら困るししかたないのか…ギリィ…

保護され、検査を受けながらギホンに買ってもらった服と靴を見つめるソボク。

「僕は何になれる?」
「僕も何かになりたいと思っていい?」
と母に聞くソボクの回想シーン。

そして肯定も否定もせず、「お母さんが悪かった」と抱きしめて二人で涙を流し合う。
セウン博士も実験体としてしか生きられないソボクをそばで見守り続けながら、家族を失くして自分が残された意味を考え続けて、寂しさからソボクを生み出してしまったことの後悔とソボクへの罪悪感をずっと抱えてきたんだろう。


会長とアン部長のやりとりの中で、会長が自分の余命があとわずかであることを語る。
「怖いものは何もない」とも。
この作品の中に出てくる人物たち一人一人、全く違う価値観と生き方と過去を背負っていて、その対比が鮮烈だな…テーマがテーマだけに。

目覚めたギホンがシン・ハクソンの元に行き、ソボクの実験が始まることを知る。
自分の臨床実験のために、そして自分が研究所に連れて帰ってきたせいで、ソボクがiPS細胞を一生採取され続けることを。

「ソボクは人じゃない」
「やめたらあんたは死ぬ、わかるだろ」

「…やっぱりこれは間違ってると思う」

そうハクソン博士に問われ、自分の命よりもソインを敵に回してソボクを選んだギホン。


君か、世界か ━━


ああ、ここでこれが来るのか、と。

ギホンはソボクが遺伝子操作でつくられたクローンであると知っても、ずっと彼を人間として扱っていた。彼だけが、ソボクを人間として見ていた。
彼に一人の人間としての命があるから、その答えが出たんでしょう。


銃撃戦になる中で同じく目覚めたソボクが、母の死を知る。
ウルサンの聖堂に着く前に引き出しの銃を見つめていたセウン博士、これまでの後悔から自殺するのか、と思っていたけれど、実際は会長に銃を向けていた。
最後は母らしくあろうとしたのかも、と思うと胸が締め付けられた。
この研究所にいる限りソボクは人として生きることはできない。なりたいものになれるかもわからない。生きる意味も見つけられず、死ぬことさえできない。そんなソボクが哀れだったのか、自分の子どもとして大切だったからこそ、この研究所から解放しようとしたのか。
そこに、母としての愛情があったとわたしは思う。

けれど、セウン博士、殺されても「ソボクの遺伝子の持ち主は使い道があるから」と遺体が保存されていた…

人の命をなんとも思っていない博士たちに、
「お前らが永遠に生きたら それこそ地獄だ」と言うギホン。


そして母が死んだことを知り、
「なぜこんなことを」
「これで終わらないのに」と呟くソボク。

母を失ったソボクの"怒り"が能力の攻撃となって周囲に向けられ、研究所が次々と破壊されていく。(その爆風に巻き込まれて意識を失うギホンが戦線離脱…!!)

一歩ずつ会長たちに向かって歩む足には、ギホンに与えられた靴。汚れているのがまた胸にくる。
会長がぺしゃんこにされるの、ソボクの無慈悲さがすごくてびっくりした。
本当にこの研究所や会長にはなんの思い入れもなく、ただ母だけが大切だったんだろうなって。母以外には、人間扱いをされることがなかったからなんだろう。つらい…

ついに研究所の外に出るが、外には軍が待ち構えている。

ソボクというか、パク・ボゴムくんの凄味がすごい。目の力が。
あんなに無垢な演技から、この凄惨な表情。演技の幅が本当にすごいとしか言いようがない。
あと、血を吐く演技。あんなに生々しく血を吐く俳優いる??!!すごいよ!!!!

めちゃくちゃ不謹慎なんですけど、アン部長が装甲車乗ってるの笑ってしまった…ロケットランチャーぶちかましすぎて…つょぃ…


ギホンが意識を取り戻してソボクの元に駆けつける。

来ました

「ヒョン…」

死ぬ (私が)

「兄さんは大丈夫?」

いやコン・ユ兄さんは割とよく満身創痍になってるから大丈夫(違う)
じゃなくて、人の心配をしてる場合ではないよ…!!
もう泣いてるソボクがつらい、まじでつらい

「逃げろ」と言うギホンに
「逃げる?どこへ?」「僕は行くところがありません」とソボク

もうどうにもならないのが分かってるんだね…
せっかく見つけた生きる意味…

「もういい、終わった」
「何が終わった?」さらに問いかけるソボク

「なぜ戻ってきた?こうなることは分かってただろ」


「僕も何かになりたくて」

「誰かにとって 意味のある何かに」

「それだけだったのに」



涙ジョバッ…………(ユウゴの涙腺ダム決壊)


「僕が消えれば終わります」
「だから終わらせてください」


「分かってますよね、どんなに怖くても逃げられないこと」

あの海辺での対話でギホンが"生"と"死"に向き合おうとしたのが分かっていたから、ギホンの迷い、揺さぶられている心にこの言葉が刺さること、ソボクは分かって言ったんじゃないかと思う。

そしてギホンは「そうだな。お前の言う通りだ。よく分かってる」と答えて、


ソボクを、撃つ………… (エーン…!!)




「兄さん 眠いです」



眠るみたいに、死を迎えるソボクは、ちゃんと人間として死ぬことができたんだろうか。
生きていて良かったと思えたんだろうか。
この物語で、"ソボクは人間か否か"ということを、ずっと投げかけられていたように思う。
「SEOBOK/ソボク」はその答えを見つけるための、ソボクとギホンのロードムービーであった。
ギホンと出会って、"生"と"死"に本当の意味で向き合えたのはきっとギホンだけでなくソボクもだろうと思うので、母やギホンたちと同じ人間として、静かに、そして穏やかに逝けたなら…と願ってしまう。



雪が降る中、あのソボクが積んだ海辺の石の元に、バックパックを背負ったギホンがやってくる。
そして丸みのある石をひとつ積んで、また去っていく。
白い鳥が、その石に止まる。

そこで、物語が終わる。

ソボクが積んだあの石は、ヒョンスや、後悔だらけで生きてきたギホンの墓標であったのかと思うんだけれど、ギホンはソボクの遺体もそこに埋めたのだろうか。(そして海へ還っていったのかな)
あの丸みのある石、なんだかとてもソボクらしくて、それを選ぶギホンの優しさも表現されているようで、温かい気持ちになった。
物語前半でソボクが研究所で一緒に過ごしていた白い鳥が亡くなってしまったけれど、ここでまた白い鳥が登場する。海という場所で、命がまた巡るということなのかな。

この先ギホンがどう生きるのか、物語はここで終わってしまったので描かれることはないし、わたしたちがギホンの未来を知ることはないけれど…
病気と向き合って、治療に専念するかもしれないし、
進行した脳腫瘍は手の施しようがないかもしれない。
どんな未来だとしても、ソボクと出会って気づいた生きる意味を、そして余生をきっと大切にして、この先歩んでいくのだろうなと思う。



いろいろ考えさせられる物語でした。良かった…

円盤、買います… その日まで生きるね…

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