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【広告営業】 WEBメディアはまだ営業×記事広告で売上を伸ばせるのか。100サイト、1万PR記事を調査

ども、スタートアップで働くなかしま(@nakashimayugo)です!

この記事は約100サイトから記事広告(PR記事)1万枚を抜き出しWEBメディアのマネタイズモデルとして記事広告は生きなのか、セールス戦略として営業部隊を抱えるべきなのかという、なんともニッチな議論をします。

私自身はいまSaas商品を扱っているので、お題の記事広告のような売り切りモデルとは真逆ぐらい違う視点で考える事が多くなんだか新鮮で面白かったです。

この情報、誰が欲しがるんや?

最近は「もう今からメディアは厳しいでしょ」という声も多いように感じますが、一昨年あたりからガッと増えて、今ちょうど集客の上限がざっくり見えてきて、アフィリエイト、アドネットワーク、コンテンツ課金とマネタイズモデルも成長曲線がゆったりしてきたとこが多いんじゃないかなーと思っています。

こうなると、集客したユーザーに対して換金率が高く拡大余地のあるタイアップ(記事広告含む)を中心とした営業介在型の広告商品で売上を伸ばすべきか?という話になるメディアが多いんじゃないのかなと思っています。

その上で、こういう広告の話になると「運用型広告に全体予算の◯%が流れ〜どうたらかんたら」とマクロな視点の議論になりがちで、1事業体として売上を考える身としては「あんま参考にならんな〜」という感想を持っています。

ミクロでみれば1サイトで年間3,000万〜4,000万ぐらいでもインパクトのある数字だったりするので、それならバイネームで各メディアの状況調べたら良いじゃん。ということで個人的な興味優先でデータを作ってみました。

このなんともニッチな話題にワクワクしてもらえる層なんているのかな?と思いつつ、早速結果を見ていきましょう!笑

※個社名や個別データは出しません。気になった人入ればお声がけくださいー

まず100サイトを決める!

調査対象はみんな大好き「メディアレーダー」から記事広告・ネイティブアドのタグがついた良さげな100メディアをピックアップ。

媒体資料を出しているので、ある程度規模感がありマネタイズに力を入れているメディアと言えそうです。

※媒体資料はDLしていないので、タグとの整合性までは確認していません。

各メディアから記事広告をぐぐっと抽出!

サイトの選定がすんだので、そこから記事広告を見ていきます。

スクレイピングでば〜と抜き出してきます。(できるだけアクセス負荷がな少なくなるようしています)

データはこんな感じに成形。

■データ内容
・各サイトの各記事広告[タイトル, URL, 掲載日, 提供元, 文章テキスト]
・各サイトの通常記事総数、最初の記事の投稿日
・推定訪問数と検索流入の比率(SimilarWeb) 


■簡易集計
・2013年〜2019年2月末までの記事広告数推移
・総記事あたり、推定訪問数あたりの記事広告割合
・メディアカテゴリ毎やSEO比率毎での特徴分類(※めんどくさくなって今回の記事では書きません)

結果は

まずはざっくりですが、100サイトの内実際に記事広告の出稿があったのは70弱。大体3割はまだ実績がないようです。(媒体資料を見ているワケではないのでそもそも商品展開しているかはわかりません)

次に全体の時系列の傾向を見てみます。

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まあ、2018年にかけて全体の本数は増えてますね。

個人的に2016年がピークだと思っていたので意外に伸びてることに驚き!

(もちろんメディアの選定法的な影響はあると思います)

具体的に2018年の本数と社数を見てみます。

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調査対象の母集団傾向によりますが、半分程度が大体3本/月ぐらいです。

おおまかに単価100万円程度と考え300万円/月の売上、目安の営業人数は1人〜2人(他商品を同時に販売している場合)といった感じになると思います。なので半数ほどのメディアは営業は兼任でやっているんじゃないかな。

再び時系列視点にもどって、変化のトレンドを見てみます。

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んー、トレンドよりもメディア成長の個別の要因が強そう。

成長要因をできるだけ除く為に前年比の比率に変換、-100%〜300%の範囲に絞って見てみます。(2000%成長とかは参考にならん)

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継続成長してるところよりもピークがあるメディアが多いっぽいですね。その上で個別に伸びてる所は伸びてるって感じ。

もうちょっと営業寄りの視点で見てみます

検索(SEO)からの流入比率と記事数全体に締めるPR記事の割合から、いくつかのクラスタが見えてきました。

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すごいですね。4割近くがPR記事。集客もSEOに頼っていない「どんだけユーザーに愛されてんねん」というメディアもちらほら。

固定ファンがいるだけに、営業拡大で売上を伸ばせそうなところも見えてきます。

ここでは外れ値をあえて除いていますが、更にバケモノみたいなマネタイズモデルのメディアもちらほらありました。

全体傾向は別に悪くなさそう。メディアごとの個別データがやっぱ面白い

ざっと見たように稼いでいるところは稼いでいるので、SEOでキーワードもある程度尽きてきてアフィもバナーもある程度頭打ち「営業どうする?」となった場合には、まず先行メディアの状況をみて、最近出稿貰えてんのかな?、それどんなスポンサーついてる?とバイネームで確認してみると、販売戦略も結構具体化すると思います。

営業をかませて売上伸ばしてく戦略の場合には<単価×CVR=期待値>になるので1商談で提案できる単価を上げるいう点でインフルエンサー、イベント、メディアパッケージなどできるだけ幅を広げてやってくのもいいですね。

けっこう良いデータができたので

今回は全体感だけを見ていきましたが、個別メディア同士の比較として類似メディアを見比べてみるとけっこうおもしろかったです。

バイネームで出すことはありませんが、記事データからクラスタリング・簡単なテキスト解析でなんか見える化してみようかなーとも思ってます。

また時間がある時に!


- - - - - - - - 追記 - - - - - - - -

データを見たいというご要望が多かったので、集計表と記事データにて以下の内容を掲載しておきます。

●集計表
・メディア名
・メディアURL
・2013年~2019年の年別のタイアップ記事数
・タイアップ記事の総数
・タイアップを含む記事の総数
・最初のタイアップ記事掲載日
・想定UU数(Similler)
・想定オーガニック検索流入比率(Similler)
・PR記事比率(PR記事/記事数)
・ユーザーに対するPR記事出稿比率(PR記事/セッション数)

●記事の元データ内容(67サイト)

・出稿企業
・記事URL
・記事掲載日
・記事タイトル
・記事の内容

※メディアの名称やそれを示すファイル名等は略称で記載されているものもあります。
※各メディアの利用規約に準じたつもりですが、変更等に応じてデータは随時変更する可能性があります。また規約等に記載がなくともメディア等から要望があればデータを削除する可能性があります。

集計シート・記事データ

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