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「直感」文学 *静かで、暖かな夜に。*

 夜は更けた。

 こんな時間まで会社にいることも、いつの間にか習慣のようになってしまっている。

 だけど東京にいる分には、いくら夜が更けようが、それはかりそめの夜のようで、あまりにも深い夜を感じられずにいるのが正直有り難かった。

 きっと、今僕がいるこの周辺には、僕のようにまだ仕事をしている人が山のようにいる。そう思えて、変な連帯感みたいなものを勝手に感じていたりする。

 東京の夜は、静かなのに、暖かかった。

 僕がいた田舎とは違う。あそこは夜になってしまえば、静寂と冷たさだけを纏って僕を襲ってきた。

 ここは違う。

 そう思いながら、僕はいたすらにコンピューターにコードを打ち込んでいた。

 東京の夜、そこに僕はいる。

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