父親になったので保育園をつくろうと思った

論理に飛躍があるんだけどとにかくそういうことだ。

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昨年の終わりに、父親になった。

早いものでムスメはもうすぐ生後2ヶ月を迎える。

産前産後にお世話になっていたツマのご実家から二人を迎え入れ、3人家族での新しい生活が始まった。

赤子というのはすごいもので、日に日にすくすくと成長し、ほんとにこう、だんだんと「人間になっていく」感じがする。

そんな子どもを見ていると、そろそろわが家にとってもあの言葉が現実味を帯びてくる。

そう、「保活」。


今、私たち家族は川崎市の某区に住んでいるのだけど、やはりご多分に漏れず保育園の入所競争はそれなりに大変らしく、先日新生児訪問に来た保健師さんからも、「うーん、そうですねぇ年度途中の空きは少ないから入れるとしたら1歳の4月ですかね」と言われたりして(私は仕事で、同席できなかったのだけど)、「来年を見据えて動かないといけないのかぁ…」と夫婦で夕食時に話したりなんかしている。


いや、そこでなんで保育園を「つくる」方にいくんだよと突っ込まれるかもしれないけど、それはまぁ、2割ぐらい理屈があるけど、8割ぐらい直感であって、昨日会社の同僚とメシを食いながらそんな話題になって「ていうか、俺、自分でつくるわ」とか言い出したのだ。なんで言い出したのかは俺もわからない。


もちろん、これから川崎市の保育園事情も調べて、「そもそも保活とはなんぞや」というところから、各保育園を見学に行ったりだの、ポイントを溜めていくだの、ちょっとまだおぼろげな理解なんだけどやっていくつもりではあるし、まぁいいところに入れたらそれはそれで万々歳なのだけど…

自分の子どもを保育園に入れられなかった場合のリスクヘッジという意味もあるし、それだったらどうせなら同じように困っている人たちにも機会が提供できた方が良いなと思ったこともあるし、あと何より、追われるがままに通常の「保活」をやるだけより、自分で「つくる」想定で調べたり考えたりした方が、結果的に「保育園落ちた問題」という社会課題に対する理解の解像度も高まるし、まぁなんか楽しそうだしいいかなと。



というわけで、俺は保育園をつくるぞー、ジョジョー!つくれるかどうかにかかわらずとりあえずやってみるぞー!

地獄のミサワ「健二」


で、ちょっと調べてみた。昨晩決めた勢いだからそんなに時間かけてないけど、まぁご存知の通り保育園には認可保育園と無認可保育園があり、認可の場合運営補助が受けられ、また利用者負担も少ない、そのかわり認可を受けるための認定基準があり…というのが大枠ですね。保育園じゃないけど、勤め先が福祉事業をやっているので、詳細はちゃんと勉強が必要とはいえ、だいたいイメージがつきます。

あとちょっと気になったのが「企業主導型保育事情」というものもある。

2016年4月の子ども・子育て支援法改正により導入された制度で、企業が主に自分のところの従業員の子どものため(+社外の地域の人たちも一定比率入れる)に運営する保育園。市区町村ではなく国の方から認可保育園並の補助が得られるとのこと。

最近注目されていてじわじわ増えているようだ。単独の企業じゃなくて、複数乗り合いとか、企業から運営の委託を受けるとか、いくつかパターンがあるようだ。

東洋経済ONLINE, 「会社の中に保育所があったらホントに便利か
政府の後押しで注目される『企業主導型』」, 2017年3月24日


まぁ、こういう制度面は最終的にはカチッと抑えなければいけないのだけれど、そもそもどんな保育園をつくりたいかによって、最適な形態選択も、そもそも自分でつくるべきかどうかも変わってくるはずなので、それよりもまずはコンセプトですよね。

昨日の今日で考えた走り書きなので、粗さは承知の上だが、自分自身の当事者意識・問題意識を踏まえて書き出してみた。


1.  ひとつの「モデル」提示として

このプロジェクトは、仕事で福祉領域に携わっているとはいえ、こと保育園運営に関しては完全にド素人の、なおかつ新米パパが高まった勢いで新規参入しようとか言い出しているクレイジーな話であるから、なんかこういきなり量的・規模的に大きな目標を掲げたり、待機児童問題解消したりとかそういうことは土台無理な話だし、そういう指向性でやろうというものではない。

しかしながら、色々な要素が絡み合った「保育園問題」というものに対して、「こういう突破口もあるんじゃない?」と、みんなに参考にしてもらえるような知見やモデルは提示できればと思う。

僕と同じように子どもが生まれた若い保護者世代が、しゃかりきに保活をするだけじゃなくて「自分でつくる」というのも現実的な選択肢として視野に入ってくるぐらいの知見が残せればいい。うまくいくかはわからないけど。


2. 子どもたちにとってインクルーシブな環境を

これはもう、私の仕事柄というかミッション意識なのかもしれないけれど、障害のある子どもー重度の医療的ケア児から、診断や手帳はないけれど特別なニーズがある子どもや、外国籍の子どもなど、現在「社会的マイノリティ」と目されるような状態にある子どもたちとそのご家族も、何の心配もなく通わせられる場所にしたい。

障害のある子どものための、というより、一人ひとりちがった心身の特性のある子どもたちが、当たり前にその「個」としてのニーズを尊重され、分け隔てなく過ごせる、というインクルーシブな場所にするということだと思う。

もちろん、重度の障害がある場合など、スタッフの専門技能や施設内のケア器具・設備など綺麗事でなく現実対応として必要なリソースがあることは認識しており、それはスタッフも子どもも、規模や割合など現実的にどうするかという問題はあるだろうが、とにかくコンセプトとしてはインクルーシブに。


3. 受け入れ世帯: 制度のスキマに落ちる人たちへ

首都圏ではとにかく全体的に保育園不足でみんな保活が超大変みたいな状況だと思うし、これからもうちょっと僕も実態を正しく勉強し把握していきたいとは思うけど、基本的な考え方としては、なるべく…「確実に困ってはいるんだけど、制度設計上ポイントが足りない・入所申請が通りにくい」というような、なんというかこう、制度のスキマに落ちちゃうご家庭っているはずで、その実態を見極めて、なるべくそのスキマに対応できるような受け入れポリシーを組みたいと思う。

夫婦でフリーランスとか、たぶんこう、「企業でフルタイム共働きではないんだけど色んな事情で困っている」みたいな層が、別軸として一定数いるんじゃないかと想像するのだ。
(この辺はほんとまだ想像で書いてるからこれから要勉強ね。詳しい人色々教えてください)


4. 保育士が働きやすい環境・待遇を

まぁこれも…保育園という福祉事業の制度設計とか、保育士が持つスキルに対する市場の評価とか、そもそも収支モデル上高い給料を出せるだけの売りが立たないとか、僕が挑んでみても全然あかんかったみたいな構造的課題かもしれないけど、単独の保育園のマネジメントとして工夫のできる余地があれば、可能な限り、保育士等のスタッフにとって働きやすい環境や待遇を模索したいと思う。

勤め先でやってる他の福祉事業と同様、認可の場合は指定人員というものがあって、保育士等の資格職とその他のスタッフ、全体としてどのように業務や条件を設計するかという話だろう。なんかうまいやり方ないのかね。

この辺はまだ完全に想像。でもまぁチャレンジ課題のひとつとしては挙げておきたい。

5. 地域と対話し、地域に開く

あとは、ニュースだけじゃなくて知り合いからの実体験事例として聞いたりもして、保育園を開こうというときに、地域の近隣住民からの反対が起こる、みたいな話。これもどうにかならんかなぁと。

子どもの声ぐらい我慢しろとか言って短絡的に地域住民の側を批判したいわけじゃなくて、これも一つの構造で捉えるべきというか、反対をする地域住民の側にもそれぞれの思いや暮らしの優先順位があるわけで、どちらかを悪者にするのではなく、どう共存できるかという観点から考えていくべきだと思う。

実際本当に子どもの声が苦手だという人がいれば、その人の権利をどう保障するかという�問いになる。あんまり強硬に反対しているわけではないけど、「なんとなく嫌だなぁ」という温度感の人もいるだろう。そういう人は事前にちゃんと説明し、対話をしていけば、つくるプロセスに仲間入りしてくれるかもしれない。

ベースとして理解のある文化・環境の街をどう見極めるか、という話もあるのだろうけど、ちゃんと地域にもともと住む人たちと対話していく、ということだと思う。どっちが偉い、どっちが優先、ではなく。


6. 多様な大人が関わり、つくる

務めている会社の事業領域と、編集者という仕事柄、けっこう色んな職能持った面白い大人たちがまわりにいるんですよ。保育・教育の専門性が高い人もいるし、それ以外に、アーティストとかワークショップデザイナーとか、まちづくりの仕事してる人とか、「場」を編む、「関係性」を紡ぐということに対して、あるいは子どもの可能性を広げるということに対して、「あぁこんな大人たちと僕が子どもの頃に早く出会っていたら人生また変わっていただろうなぁ」という気持ちになるような素敵な大人たちがたくさんいるので、何か保育園に入所したご家庭以外の大人たちも参画できるような仕組みを考えたい。

パートタイムや単発で関われる仕事をつくることかもしれないし、一緒にイベントを企画することかもしれない。寄付会員制度みたいにして、保育園の様子を知ってもらって、何かあったら助けてもらうとか。

ゆるやかになめらかに関われる余白をつくりたい。


7. 子どもも保護者も「安心」できる空間に

色々細かい妄想を書いたが、何よりも保護者にとって「安心」して子どもを預けられる場所であること、そして実際に子どもたちが安心・安全に過ごし育っていける場所であることが一番大切だと思う。

基本的な安全・衛生は当然のこととして、運営者と入所者のコミュニケーション、スタッフと保護者とのかかわり、子どもへの眼差し…その他上記で書いた環境整備も含めて、総体としてこの保育園をどういう場にしていくかのポリシーをしっかり持つこと。

提供する保育サービスの内容については、○○教育がいいとか××方式がいいとかなんか色んな教授法はあるけど、要は、子どもに対しても、保護者に対しても、この園にかかわる人たちと、ちゃんと「個」として向き合うということだと思う。

一人ひとりが内に持っている生命のエネルギー、その萌芽を大切にする。

そういう場所であれればと思う。

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今後の進め方について。

繰り返し言い訳しておくが、上記はほんとに昨日の今日で高まった素人が走り書きしたレベルの妄想の域を出ていない。

が、一晩でそれなりに本気度は高まっており、一応事業会社でちゃんと実業やっている人間なので、「実現」に向けたステップはちゃんと踏んで、そもそもやるやらない含めて丁寧に吟味していこうと思う。

①川崎市でともあれ一通りの「保活」はやっていく
→入れるかもしれないし、色々制度についてわかってくるだろうし

②知り合いの保育園など色々見学させてもらう
→僕が妄想する以前に素晴らしい取り組みをすでに「実践」している先輩方はたくさんいるので


③法制度・事業モデル等々条件面について理解を進める
→まぁこれは当然として…


④上記②③や、ここでの情報発信、保育園の立ち上げ計画に協力してくれる仲間を集める
→僕は、事務もやる方だけど、どちらかというとこうやってエモドリブンで打ち上げ花火上げて仲間を募って助けてもらう方が得意だと自認しているので(笑)、僕より数字に強い人とか現場感ある人とかにどんどん助けてもらおうと思う。

ひとまず上記4つをアクションとして、毎日仕事終わりに少しずつ進めていこうと思う。

実際にやれるかどうかはまだわからないが、ともかくも、「保育園をつくる」という目的で私が見聞きし、学び、感じたことは、可能な限りそのプロセスの中でも広くこのnoteで開示・共有していきたいと思う。

実際にどこかに申請して認可を取りに行ったり、勤め先なり他の企業なりで企業主導型保育を提案するにせよ、本当に具体的に「実現する」段になったら、プロセスとして書けないことは出てくるとは思うが、書籍や現場事例など、公開情報に基づく個人としての見解・学びは可能な限りオープンにしていきたい。

逆に皆さんも、僕の上記の文章を読んで「こういう本読むと良いよ」「こういうところ行ったらいいよ」「この人紹介するよ」とかあったら助けてほしい。

・広く「保育園問題」の実相を理解するための資料や現場
・保育園の立ち上げ・運営の参考となる資料や事例
・色々経験豊富で助けてくれるアドバイザー
・なんかわからんけど手伝うぞ的なお祭り好きな人

求めています。集合知頼みw


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Yuhei Suzuki

保育園をつくろう

働き方は「選べる」のに、保育園は「選べない」 それってどうなんだろう? 既存の制度の網の目からこぼれる人たちを救えるような、手触り感のあるオルタナティブをつくりたい。 #保育園をつくろう プロジェクトは、ムスメが生まれて保活に直面した新米パパとその仲間たちが、わが子と家...
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