私はナニモノ?

はじめまして。
私はちょうど令和元年から現在まで
病院で看護師として働いています。
今年で5年目となりますが、日々やりがいを感じているかと言うと嘘になります。

看護師を志したきっかけは「やりたいことが無かったので楽しくなるのを願って目指した」のです。
高校3年生の進路を決めるギリギリまで自分のやりたいこと、得意なことを見つめ直すことが出来ず
とにかく安定している職業を探しました。

教科で言うと比較的生物が得意だったので
医療分野もきっと深く学べばやりがいが出てくるだろうと思っていました。
実際、看護学を学ぶこと自体は楽しく、
国家資格取得に向けて勉強や実習も頑張ることが出来ました。
無事看護師に慣れましたが、私の中ではそこで終わりでした。
看護師になるという明確な目標を達成したあと、
新たな目標を失った私は瞬く間にモチベーションが下がりました。

加えて自分の中で「私は末っ子で甘やかされて育ったので社会不適合者だ。きっと社会人になると苦労する。」と勝手にレッテルを貼っていました。
そんな思い込みで入職したら自信などつくはずもなく、毎日萎縮しながら働く日々となりました。
挙句、指導者からは「なんで貴方だけ成長しないの。私はどうすればいいのよ」などと匙を投げられました。
そうなると私は「なんで生きているんだろう」「もう看護師を辞めて楽になりたい」そう思っていました。

そんな自己肯定感の低い私でしたが、
実はかなり負けず嫌いの一面もあったので
ここで退職を選択せず「なんで私が職を失わないといけないんだ!そんなに私と働きたくなかったらそっちが辞めろよ!」とかなり幼稚な思考をして
半分意地で看護師を続けていました。
その尖った思考は言動にも現れていたらしく、
先輩のあいだでは問題児だと思われていたそうです。
今は指導者の皆様には大変感謝しています。
ご迷惑をおかけしました。笑

そんな意地をはりながら働き続け、
看護師3年目の頃 ターニングポイントが来ました。
問題児看護師の私に教育係をまかせてもらいました。
自分は期待されていないと周りに牙をむいていましたが
「こんな私でも期待されてるんだっ🎶」と一気に丸くなったのでした。とても単純です。

初めての後輩指導、我が子のように可愛がり
積極的に話しかけたり、ご飯に連れて行って
悩みを聞いたりそれがとにかく楽しかったのです。
今思うと時分が新人の時こうやって関わってくれたら
もっと楽に毎日生きられたのだろうなと言う願望もあったんだと思います。

ある日先輩から「あなたは同期の中で1番教育係として後輩を思って接してくれてる。やっぱりあなたにも教育係をさせてよかった!」と褒めてくださいました。
私は新人時代どれだけ頑張ってもがいて足掻いて
必死に仕事に食らいついても怒られてばかりだったのに
自分がただお節介で後輩に関わっただけでこんなに褒められるのか、と驚いたと同時に
これが「私のやりたいこと」なのではないかと
何となく実感したのでした。

前置きが長くなってしまいましたが、
私はこの体感10年のような辛い新人時代を乗り越えて「後輩に寄り添う」という事がとても大好きなのだと分かりました。
そのためであればたとえ押し付けられた新人看護師の勉強会の資料も喜んで作成し、前に立って発表もしました。
簡単に言えば「教えたがり」なのかも知れません。笑

その後、自己理解というものに出会い自分の
好きなこと、価値観、得意なことを知っていくうちに
上記のことが確信になっていきました。
それからは認知行動療法で悩んだ時のメンタルケアを書籍で読んだり等どうすれば心身ともに健康的に仕事を続けられるように働きかけられるかを学んでいきました。

私は新人時代に欲しかったのは
自分が行ってきた努力が身を結んで成長に繋がる実感が出来たこと、
そして毎日笑顔でキラキラした毎日を送ることでした。

現在の職場でまさに私と同じような新人時代を送っていて休職をしている人が何人かいます。
私はこの世から自分のような生きがいのない人生を送る人を無くしたいと思っています。

自分の興味のある「教育」という分野で
「変化」「成長」を実感できるように
手助けをして行ける人になりたいと強く思うようになりました。
私は新人時代「何で私だけこんなに回り道をしているのだろう。なぜ私だけ辛いのだろう。」
「なんで看護師を選んでしまったのだろう。」と
絶望していましたが、今では
この瞬間のために経験してきたのだと胸を張って言えます。

「楽しくなるのを願って」働くのではなく
今は自分のやりたいことに確信をもって突き進んでいける人生を歩みたいと思っています。

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