前世を思い出した話ーパラオに散った日本兵ー
今日も「豊かやなぁ」と感じています。
「豊かさ」に浸っていた結果、突如として前世の記憶が蘇って来たんです。スピリチュアル系の話が苦手な人は、スルーして下さい。
私は関東地方に生まれました。男性です。
大正時代に生まれたと思います。
姉がいたと思います。私は長男だったのか、さらに兄がいて自分は次男だったのかは定かではありません。
生家は神社でした。信心深く、目に見えない存在が世の中にはあるのだということは、幼い頃から感覚的にありました。
成長し、戦地に赴くことになりましたが、亡国の危機という認識があり、全身全霊をかけて軍人として戦うということは、当たり前の感覚でした。
いくつかの戦地を転戦したようですが、パラオは最も良いところだと思いました。
美しい空と美しい海。白い砂浜。現地の人々も温かい。
私は現地民と交流し、何気なく日常生活に使う日本語を教えたりしました。
そして現地の男性からこう請われました。
「私は日本人になりたい。それには日本の心、日本精神を知りたいんだ。是非教えて欲しい」
私は、「よし、貴様ら(当時は差別意識はない)に日本の心を教えよう。少しまとめてから伝えるので、暫く待ってくれ」
しかし、その直後から戦局が悪化。
私と現地民との約束は果たせぬままでした。
この経験こそが、前世でやり残し、今生で果たすべき使命のようなものだと、今の私は感じています。
私の使命は、パラオの人々に日本の心を伝え、日本とパラオ両国の絆をさらに深めること。
さて、米軍が上陸してきて戦闘が始まりました。
私は、あの青い空と海、白い砂浜が見える場所で、敵軍の銃撃を頸部に受け、ほぼ即死でした。
死にゆく私の脳裏には、2つの後悔がありました。
1つは前述した、パラオの人たちに日本の心を伝えること、
もう1つは、私が出征後に生まれた、当時の私の息子に会えなかったこと。
私は戦死しましたが、息子もまた、病により亡くなっていました。
ただ、息子に会うという願いは、今生でもう叶いました。
現世の私には、6年前に男の子が生まれ、大きな病気もケガもなくすくすくと育ちました。もう心配はありません。
もう1つの想いを果たすために、これからの人生を歩んで行きます。
ではまた。
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