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ゆういち7歳 前編「父の仕事場」

ゆういち7歳。
小学2年生の頃のお話。


会社の二階に住む

引っ越しをした。
そこはお父さんの会社の二階。


お父さんは不動産会社の社長。


一階の事務所のすみっこの物置が

ゆういちの居場所。

ゆういちの基地みたいな感じ。


そのうちゆういち個人の部屋を作ってもらった。


夏休みの宿題

夏休みの宿題を全然やらない

夏休み最後の日にまとめてやる

勉強はできるのに

そういうのは全然やらない


夏休みの工作はお父さんに手伝ってもらう

やっているうちに、お父さんがほとんど一人で作る

ゆういちは見るだけ

会社にある赤い高級な紙を使う


立派な遊園地ができた

うますぎる
そして大きい


ゆういちは、人と違うから持っていくの恥ずかしいと言って
結局、持って行ったのか行かなかったのかは覚えていない。


落し穴

家の裏には庭があった。

ゆういちはなぜか穴を掘るのが大好き。

友達と一緒に落し穴を掘る。

友達  「誰を落とすの?」
ゆういち「いや、なんか落し穴を作るのが楽しいやん」


落し穴は、作っているところを人に見られてはならぬ。

洗濯機が止まると音が鳴るぞ。

そしたらお母さんがやってきて見つかってしまう。

ゆういち「洗濯機見てくるわ。」

ゆういち「まだ大丈夫。」

そして、落し穴、完成!

友達  「けっきょく誰も落ちんかったな。」


数日後

ゆういちの父「従業員のイチマルさんの車のタイヤが穴に落ちたぞ!誰や?穴堀ったん?」

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