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メモの魔力なんて大げさだなって思っている人ほど読んでほしい #BookandMe 前田裕二「メモの魔力」

この文章は、「メモの魔力」を読んでいない人にぜひ読んでほしいです。

特に、こんなふうにメモについて考えている人ほど。

メモの大切さなんてわかっているし、散々メモなんて取ってきた。
メモなんて、ビジネスマンの基本マナーでしょ。いまさらいいよ。
今は、携帯のメモ機能があるからそれで十分。

もし、こんなふうにメモについて考えている人は、次のメモについて文章を読んでみてください。

メモという強大な魔力を身につけて、今までの何倍もの力が発揮できる状態になっています。戦士から魔法使いになったような感覚で、今まで倒せなかったモンスターもすんなり倒せるようになっていることに気づくでしょう。「あれ、こんなにスムーズにアイデアが出るのか、問題解決できるのか」と思うこともあるでしょう。

これは、すごいパワーです。


この文章は、メモの魔力の終章「ペンをとれ。メモをしろ。そして人生を、世界を変えよう」の最後の、前田さんからのメッセージです。

大げさ、だと思いませんか?

私自身も、「メモの魔力」が発売されて話題になった頃に、立ち読みでこの部分を読んで思いました。

大げさだな、と。
この言葉に対して、半信半疑どころか、全然信じていませんでした。

メモというものが大切なことはわかるし、メモを取らないと打ち合わせの内容を忘れてしまうから、必要に応じてとることがある。

つまり、メモって備忘録だって考えていました。

だから、「メモの魔力」というものも、どこかで脳内で、「備忘録の魔力」と言い換えていたのかもしれません。

こんな自分勝手な言い換えのせいで、備忘録で世界を変えようと言われても、それはさすがに違うんじゃないのって、ツッコミを入れてしまってたんですね。

そんなことだから、なんとなく敬遠したまま、発売から8ヶ月が経過してしまいました。そして、8ヶ月経過しても、いまだに衰えない「メモの魔力」の評判に後押しされて、ようやく気付いたのです。

あれ、これ、ただのメモじゃないのでは?と。
とてつもなく当たり前のことに、8ヶ月もかかったのです。

シンプルに恥ずかしい話です。

メモというありふれた言葉に踊らされて、そこに込められた意味を読み解こうともせず、自分の常識で判断してしまって、8ヶ月も無駄にしてしまった。

シンプルに情けない話です。


この恥と情けなさをかなぐり捨てて、やっとのことで「メモの魔力」を読みました。そして、読み始めると、面白すぎて1日で読んでしまいました。

最高でした。
そして、メモを毎日とることを、習慣にしようと現在努力中です。
(習慣にするって難しいです。。。。)

それでも、手書きにこだわって、メモを取ろうと思えたのは、まさにあらゆるものがアイデアの源になるからです。


たとえば、この前、スターバックスでホットコーヒーを注文した時、
「香りを楽しんでいただきたいので、マグカップでご用意してもいいですか?」
って声をかけられて、「ありがとうございます。」って返していました。

普段は、なんの理由もなく、紙コップにするのですが。

この経験を受けたところで、「メモの魔力」を読む前なら、いい店員さんだな、で終わるところですが。

ここから、が「魔力」です。
(「魔力」の詳しい説明は、ぜひ本を読んでください。)

この事実を抽象化すると、
「環境保護のような大きい目標を掲げるよりも、目の前の人の直接的な利益になる方が人を動かしやすい」という考えが出てきます。

さらに、この抽象化を転用すると、
「上司やクライアントに提案をするときには、ビジョンや企画の最終ゴールのような大きな目的だけでなく、相手の直接的な利益になるものも一緒に出すと、承認がもらいやすい。」となるのです。

つまり、スターバックスでの店員さんの一言が、提案時の人を動かすアイデアになるのです。


こんなふうに、日々の自分の具体的な経験やファクトが、どんどんとアイデアに生まれ変わっていくのです。

なにこれってくらい面白いです。見るもの全てが、自分の仕事に活かせるし、新しい企画のタネになるし、人との関係性を改善するきっかけにもなる。

ものすごい力です。この事実を踏まえてもう一度、前田さんのメッセージを読んでください。

メモという強大な魔力を身につけて、今までの何倍もの力が発揮できる状態になっています。戦士から魔法使いになったような感覚で、今まで倒せなかったモンスターもすんなり倒せるようになっていることに気づくでしょう。「あれ、こんなにスムーズにアイデアが出るのか、問題解決できるのか」と思うこともあるでしょう。

これは、すごいパワーです。


そうなんです、すごいパワーなんです。
敬遠している人ほど、読んでほしい一冊です。


ここまで読んでいただきありがとうございます。 この世界のどこかにこうして私の文書を読んでくれている人がいる。それだけで、とても幸せです。 サポートしていただいたお金は、また別の形で素敵な人へのサポートとなるような、そんな素敵なつながりを産んで行きたいです。