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20代でスタートアップに行く意味は、上がいないこと

このTweetが比較的拡散されたのですが、20代でスタートアップに行く最大の価値はマネジメントを経験できる可能性が高くなるからであると考えています。

ではなぜ20代でマネジメントを経験した方が良いのか、或いはスタートアップだとマネジメントの経験ができる可能性が比較的高いのかについて書いていきたいと思います。

もし大企業にいる20代の方で、本記事が刺さるという方は是非今後スタートアップというものも視野に入れてみていただければなと思っています。ちなみに筆者の経営しているFindyもスタートアップです!(採用情報はこちら

若いうちにマネジメントを経験した方が良い理由

まず若いうちにマネジメント経験した方が良いわけですが端的に言うと以下の3つです。

①仕事の幅が広がる
②その結果として給料が増える
③マネジメントスキルは実体験の価値が大きい

それでは一つ一つ見ていきたいと思います。まず「①仕事の幅が広がる」からです。

私が転職活動をしている方と面談をしていても、20代前半についてはスペシャリスト思考でこの分野を極めたいという方が比較的多いと感じています。

もちろん生涯スペシャリストで生きていくというのは、それはそれで非常に素敵な仕事観だと思っていますし、実際にスペシャリストで働き続ける方もいらっしゃいます。ただし、一つだけお伝えしておきたいのはスペシャリストとして生きていきたい方というのは比較的多い一方で、企業の中でスペシャリストで活躍し続けることができるポジションは比較的まだまだ多くないという現状があります。

また、法務には弁護士や経理には会計士・税理士といった各スペシャリスト分野においては、外部に専門家集団という存在がいたり、最近ではエンジニアリングやマーケティングに至ってもフリーランスの優秀な方にお願いをすると言った事が起き始めています。従って組織内で生きていく中で仕事の幅を広げるためにはマネジメントというものと付き合っていくことが一つの大きな選択肢になってきます。

合わせて、マネジメントとは多くの人と関わりながら仕事をすることを意味するため、一人でできることよりもたくさんの価値を組織や社会に残すことができる可能性が生まれてきます。従って、仕事として取り組むことの幅も広がってきます。ただ、その分の面倒くささもあります。

次に「②その結果として給料が増える」です。マネジメントができる方は上で書いた通り、仕事の幅が広がる、残せる結果のボリュームが大きくなるので給与水準が上がる可能性が高くなってきます。すごくシンプルに一人で営業担当が稼げる売上と、優秀なチームメンバー数人を含めてマネージャーと達成できる売上の差分というものが、やはり給与としてのっかってくるといってことはシンプルに発生します。

最後は、「③マネジメントスキルは実体験の価値が大きい」です。若くしてマネジメントに挑戦した方がいい最大の理由ですが、マネジメント自体はやはり本で勉強しただけでできるものではないということです。

私自身も20代半ばでマネジメントに挑戦した際は多くの部下に多大なる迷惑をかけてしまったのではないかと思っています。もっとうまいやり方があったのではないか、あるいはもっとメンバーが活躍できる方法があったのではないかというのは、当時を振り返って強く感じています。

今も決してマネジメント力が高いタイプではないかもしれませんが、当時の反省を生かして取り組んでいます。起業後、一定以上のスタッフが集まってきても会社を運営できているのは、当時から経験が大きいと思っています。

また、マネジメント経験が若い方が良いもう一つの理由はマネジメントを学んでいく瞬間は正直しんどいことが多く、時間もかかるからです。なぜかと言うと単にマネジメントができるというだけでは、結局なかなか人はついてきてくれません。新卒時の上司にマネージャーたるもの部下の大体10倍は仕事ができないと意味がないということを教わったのですが、結局のところ仕事ができないマネージャーには誰もついてこないというシンプルな法則があります。年齢が同じかもしくは上のような方に対してまず仕事で負けない、その後に自分と一緒に仕事をすることに成長性や楽しさを感じてもらうといった難易度の高い経験をしないといけません。そのために一定量の勉強も必要で、キャッチアップが早く家族の事情も発生しにくい20代の挑戦を進めていたりします

成長期のスタートアップは上がいなくなる

次にもちろん大企業でも年を重ねて然るべきポジションにつけば、マネジメントの経験が発生しますし、中小企業でも同様だったりはします。

ただ、これは自分が大企業を辞めた理由ですが、時間がかかりますし、競争に勝ち抜ける保証がない、という課題があります。

では若くしてマネジメントを経験したい方になぜ成長するスタートアップを勧めるかと言うと、とにかく上がいないからです。私自身も経験したことですがスタートアップは急成長していく中でどんどんメンバーが増えていきます。その際にマネージャーも適切な人数を採用できていればいいのですが大体メンバーの方が採用ができて、マネージャーの採用ができないということが起こりやすいのがスタートアップの環境です。結果、私自身も25歳で部下が何人かいるようなマネージャーになりましたし、その後も早い段階でマネジメントや執行役員を経験することができました。

もちろん大企業でも若くしてマネジメントを経験している方はいらっしゃいます。例えば海外の子会社に赴任をしている方や国内でも戦略的な子会社の経営に携わってるようなエース級の方は存在していて、彼らは同様に20代後半からマネジメントを経験していきます。常に優秀な人が集まる大企業の中でここに勝ち抜く自信があるのであればそのままでもいいかもしれません。しかしながら、そうではない方にとっては成長企業にかけてみるというのも一つの手ではないでしょうか。

新興国では若くしてマネージャーが当たり前

ちなみに日本も国自体がスタートアップのような高度経済成長期の時代がありました。その頃は戦後で上がいなかったこともあり、若くしてマネジメントを経験する人が日本の中に溢れていました。その結果、成長率も高いビジネスパーソンが生まれたのではないでしょうか。

また私の前職であるレアジョブでもそうですがフィリピンだと当たり前のように20代で部長クラスとして働くような方もいました 。若い国の特権です。上がいないですからね。

例えば、2017年のデータだと平均年齢で
日本:47歳
アメリカ:38歳
中国・タイ:37歳
ベトナム:30歳
フィリピン:23歳
と日本と比較して圧倒的には若く国として上が少ないため若者にチャンスがあると言えそうです。またこの数字を見て驚いたのですが中国やタイは思ったより高速に高齢化が進んでいるんですね。

以上いかがでしたでしょうか。もちろん大企業に求められるマネジメントの力とスタートアップに求められるマネジメント力での違いや求められる経験値は異なるかもしれません。しかしながら40代半ばでしかマネジメントを経験できる可能性がない場所で時を過ごすのか、それとも新しい挑戦をするのかというのは20代後半の人にとっては大きな選択になるのではないでしょうか。 ちなみに大手企業はだいたい20代後半でエースかどうかは分かってきますしね。

ぜひぜひ、考える時間がたっぷりあるこの時期のテーマとして!

ちなみにFindyも急成長させる予定なので、マネジメントに挑戦する機会は増えそうです。

Findyのメンバー募集はこちら。