見出し画像

20代はあまり将来のキャリアやスキルのことを考え過ぎない方が良いと思う話

今年で35歳になります。社会人経験も新卒22歳から働いているので十数年になってきました。新卒の大手企業にいたら中堅、あるいは主任と呼ばれており、新入社員からはおっさんと分類される代表格になっていそうです。

そして、この歳になり、この教訓めいたタイトル。完全におっさんが書いていそうなタイトルですが、今日20代のスタッフと話していて書きたくなったテーマなのでお付き合いいただければと思います。

キャリアやスキルに対する意識が高い若手が多い

まず以下のグラフを見ても世の中の若手の約6割が管理職もしくは専門家といったリーダーシップのある、もしくはスキルが溢れるビジネスパーソンを目指していることが分かります。こういった意識は決して悪いことではなく、個人の成長の原動力であり、この気持ちがあることで新しいことに対する好奇心や挑戦心が生まれてくるのは間違いありません。

2018年度新入社員のキャリアに対する意識調査結果を発表(デロイトトーマツ)

しかも、次のグラフを見てもキャリア志向の方は日頃からビジネス本の読書や教材を使った勉強に熱心に取り組んでいることが分かります。非常に意識が高くて、日頃から真面目に取り組んでいるんですね。疲れないかちょっと心配です。

2018年度新入社員のキャリアに対する意識調査結果を発表(デロイトトーマツ)

天才じゃない限り一つのことを身につけるのにはある程度時間がかかる

一方、キャリアやスキルを強く意識し、かつ勉強熱心であるがゆえに、いろいろな分野に手を出してしまっている方も多いのではないでしょうか。

例えば若手マーケターだと、マーケティングだけではなく営業やデザイン、そしてライティングまで幅広くスキルを身につけて、キャリアアップをしていきたいという方なども増えてきています。

また、実際に採用面談をしていると、例えば今は新規開拓営業しているがマーケティングやリードナーチャリングを身に付けてキャリア(選択できる職業)やスキルの幅を広げたいという方にも出会ったりします。方向性としては正しいですが、全部身につけるのは大変そうです。

それに、例えば営業やWebマーケター、フロントエンドエンジニアなど一つの職種をとってもその中で秀でた存在になるのは、なかなか難しいことだったりします。

例えば自分の場合だと、アライアンスをやっていたので営業はちょっとだけ経験のある分野でした。或いはそう思っていましたが、起業して自分で営業をやって、かつその仕組化に挑戦しましたが、全く駄目で今は優秀なフリーランスの方にサポートしてもらってやっと形になってきたところです。(ほんとにダメダメでした…。)

もちろん、たまになんでもできてしまう、しかも短時間で習得してしまう天才も世の中にいますが自分が天才とは限りません。(少なくとも自分の場合はそんな天才ではありません)

やり切ったことは大きな強みになる

また自身を振り返ってみても、なんだかんだやりきってきたことが一番強みになっており、残念ながらその領域はあまり多くありません。たまたま20代に転職を2回したことや、スタートアップという新しいことに挑戦しやすい環境で過ごしたため、生産技術から戦略コンサルティング、ユーザーサポート、マーケティング、広報、人事まで幅広く行ってきましたが、一番の軸になるのは20代半ばでとにかくやりきったユーザーサポートの分野です。

そして、実際にユーザーサポートやその中で培ったオペレーション仕組み化の経験が今の事業に最も生きている部分だったりします。ある程度、まわりよりできるようになるためには時間をかけて取り組まないと、高いレベルに到達できないものだと感じています。

焦るとコケる

キャリアやスキルアップを焦って意識しすぎるとコケてしまうということがあります。私個人の場合ですと前職のレアジョブに20代半ばで入社した際は、その前のコンサルティング会社での挫折経験もあり、できる限り早く結果を出して経営陣に名前を連ねたいと思っていました。

そのため、あらゆる新しい仕事に首を突っ込み、また誰よりも長時間働いてカバー領域を増やしてきました。しかしながら、それぞれのやりきり度が中途半端だったため、或いは焦っていろいろ詰め込もうとしすぎたため、結果的には部下からの信頼を失い降格するという結果になってしまいました。

降格事件の詳細については以下のブログにも書いていますが、やはり目の前のことに集中し切れていなかったことが、大きくコケてしまった要因だと今振り返ると強く感じます。

どうでもいい話ですが、春先の4月になるとSEO経由でこのブログへのアクセスが増えます。降格の時期なんですね。

まずは目の前のことにがむしゃらに取り組むことからキャリアやスキル習得は始まる

その際の学びとしてまずは目の前のことにからしっかりと成果を出し続けること、その結果として周りから評価され新しい機会が飛び込んでくるということを強く学びました。

したがって、降格当事は Web マーケティングを担当していたのですが、まずはこれまでの人よりも圧倒的な成果を出すために、地道に広告改善に取り組んで、やり切るということに集中しました。SEO についても、SEO業者に頼りきりではなくデザインやフロントエンドまわりを学んでやり切るということをしていました。本音ではちょっとつまらないなと思いつつ、Google Adwardsを毎日毎日更新していたのを覚えています。一旦は、Webマーケティング領域でやりきるということをやってから、色々と新しいことに手を付けようというのがその当時の決断です。

その結果、実際に成果も出て、新規事業担当としてさらに新しいことに挑戦する機会をもらうことができました。その中で、まずはサービスリリース後のユーザーサポートとその後に1度降格してもマーケティングに集中して取り組んだ経験が、新規事業立上げで大いに役に立ったのは言うまでもありません。

したがってキャリアの幅を広げるために小手先の勉強をやるよりは腰を据えて目の前のことにがむしゃらに取り組むことが、結果的にキャリアやスキルの幅を広げることになるのではと最近では思っています。 あと、新規事業を始める際は当たり前ですが自分の経験だけでは全然足りないので、周りの力を借りる方がはるかに重要だったりします。


いろいろと考えすぎている時間が一番モッタイナイ

最後ですが、なんだかんだ言って将来のキャリアや獲得したいスキルのことをあまりに考えすぎて、悶々としている時間を過ごしてしまっていることが一番もったいないのではないかと思っています。

残念ながら悶々と考えていても、キャリアアップやスキルにはつながりません。あなたがニーチェであれば悶々と考えていたほうがいいかもしれませんが、そんな人は世の中の少数派です。

しかも、考え過ぎは吸収力もありかつ馬力もあって新しいことに挑戦しやすい20代を無為なものにしてしまう可能性だってあります。

だからこそ、まずは目の前のことをやりきる、その結果として成果を出せる範囲が広がりキャリアやスキルも結果的に広がっていくという順番の方が個人としても不幸にならずに済むのではないかと思っています。

以上、若干説教くさいないようになってしまい少し申し訳ない気持ちにはなりますが、関わってくれるスタッフも含めてまずは目の前のことに取り組んで結果を出せる習慣をつけた上で幅を広げるという順番で成長していってほしいなと思っている中でこういったブログを書いてみました。

キーワードは焦らないこと。

ちなみに生き急ぎまくっていた経営陣を目指してる20代の時に当時の会社の社長から

「焦る気持ちは分かるけど順を追って前に進んでいった方がいいよ。創業経営者は20代で始めちゃうとそういう時間がないから成長痛を感じながらも成長する以外に方法がなくなるんだよね。」

と言われた時に、いやそれでも自分は上にいきたいんだという気持ちで否定的でしたが今ではなんとなく彼が言いたかったことのイメージがついてきました。起業だって、天才であれば20代で初めて最年少○○とかを目指してもいいと思いますが、順を追って何度もトライしていくのもまた悪くない人生です。

まあ単純に成長痛は想像していたよりもめっちゃくちゃ痛いということが20代の大きな学びでもあったので、こんなことを書いてみました!

そして、ぜひぜひそんな経験をしている山田が経営しているスタートアップも絶賛、メンバー募集中です!お気軽にご連絡ください!!

迷える20代の方お待ちしています。

もしくはTwitterからのご連絡も大歓迎です!!