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生涯猫派犬を飼う⑨ 猫は液体、では犬は...?

ついこのあいだ「猫は液体」という言葉を知った。

これは「人々を笑わせ考えさせた研究」に与えられる、ノーベル賞のパロディ、イグ・ノーベル賞を受賞した2017年の研究だそうだ。

これはなかなか言い得て妙で、猫を飼っている人は誰しもがあの猫の「液体のような体」に癒され、そして時に困らされていることだろう。

猫の体が柔らかいのは有名だが、擬態語で表すならは

「ぐにゃん」「ぬるん」「びよーん」「むにゅーん」「ずるーん」

といった感じで、どちらかというと液体よりもスライムに近い気もするのだが、私の猫飼い歴史のなかではメス猫の方「液体ぶり」が激しいような気がする。猫の液体ぶりを証明する写真はこちら(笑)

「きみたちはなぜそこに納まっているのですか?」

と問いたくなるような変な場所(たいてい高くて狭い)に、変な体勢で納まっていることは常だ。
それを猫に指摘すると、首だけぐるんと回すか、四肢をむにょーんと伸ばして「なあに~寝てたんですけど?」という視線を向けてくる。

さらに「隙間」という好物を見つけると、背中を「ぐにゃん」とへこませたり、体を「びよーん」と伸ばしたりしながら、狭い隙間をなんなく通過する。音もなく、しずかに。

人間の想像の上をゆく彼らの液体ぶりに困らされることもあるのだが、たいていのばあい「猫だから仕方ないね」と言わしめてしまう。

そしてこの猫の液体ぶりこそ、猫の魅力でもある。
猫にとっては迷惑な話だが、わたしは猫の両脇を持って体を持ち上げ、びよーーんと猫の体を伸ばしてみるのが好きだ。
そしてそのあと体をぐにゃんと丸めて抱き上げる。
なんかこう、この柔らかいスライムアコーディオンみたいな体を触っていると、日焼けしたあとの皮をピリピリと剥くような、干したてのふかふかの布団に顔をうずめて寝転がるような、変な快感を得れるのだ。
これ多分、猫飼いの人はわかってくれるのではないかと思う。

さて、猫が液体だとしたら、犬はなんなんだろうか?

一つ確かなことは、犬は液体ではない。

猫に比べると動きが固いし、可動域も少ない。
するり、ぐにゃりとは動かない。

ネットで調べてみると「犬は個体」と書いてある。

……それはわかってるのよ。
それじゃあイグ・ノーベル賞はもらえないじゃない。

というわけで、もうすこしひねりを聞かせた答えがネットにあがっていたので紹介したい。

猫が液体だとしたら、犬は吠えたい、噛みたい、遊びたいなんていう言葉もあった。

が、その中で私の心臓をどきゅーんと射貫くワードがあった。

「猫が液体だとしたら、犬は……愛され体(たい)」

!!!

これは名言じゃないか!?

わたしはこれに、「愛し体(たい)」も付け加えたいと思う。

犬の愛ってほんとうに深い。
いつでも、どこでも、どんなときでも、愛を与えてくれる。

私が生涯猫派を謳っていたのは、あまり人間に頼らないクールで気ままな猫の性質が好きで、犬の愛情は重そう、と思っていたからだ。
そのうえ、人間の子育てを通して愛するにも愛されるにも器が必要だと知り、器不足を痛感することがたびたびあったので、器量の狭い私のような人間が、犬の愛情に応えてあげられる自信がなかった。

だけど、犬と暮らして1年半。
犬が与えてくれる広く深く温かい愛の海にどっぷり浸かっている。確かに子犬時代から1年ほどは手がかかったが、今ではこの子なしでは生きられない。私だけではない、夫もである。

残念ながら、人間の親子や配偶者への愛情はいつもこうポジティブとはいかないが、犬の愛は常にポジティブだ。常に。

"The world would be a nicer place if everyone had the ability to love as unconditionally as a dog."
(人間がみな、犬のように無条件に誰かを愛することができれば、世界はもっと素敵になる)

犬は愛し上手だ。
だから、愛され体より愛し体の方がしっくりくるかな?
愛し体に愛の体質という意味合いも含めてみたらどうだろう。

誤解しないでほしいのは、猫が愛情深くないと言っているわけではない。
猫たちも人間に愛情を伝えてくれる。

だけれどもやっぱり犬ほど直球な表現はしないし、いい意味で人間に依存しすぎない動物だなと思う。
猫の群れない孤高さと、自由自在に四肢を操る姿に美学を感じ、もふもふの
体と気まぐれな甘えたぶりに癒される。
よお寝るなあ、と思うほどの寝っぷりに、せかせか生きなくてもいいか、と思わせてくれたりする。

動物としてのワイルドさを備えつつも人間と上手に共同生活できるのが猫で、人間とのコミュニケーションを必要とし、愛し愛されることが上手で順応性があるのが犬という感じがする。

もう犬の猫もどっぷり大好きだし、一度あげてしまった生涯猫派という看板をどう下ろしたらいいか今考えあぐねている。

「猫は液体、犬は愛し体」

その2つの動物と暮らす幸せを日々かみしめて。








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