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『トレードオフ』との邂逅と貪欲な仕事

『キャリアとライフをトレードオフにしない!男性育休時代のトレンド』
キャッチーなタイトルがついた資料が会社で回ってきた。

『えっ、、、
トレードオフ、お前、、、出世したな、、』

私はまるで、同級生が新聞に載っているのを見つけた時のような気分になった。まぁ、回っても読む人は限られているだろうけれど。。。

3年前かぁ、私が作った理論というわけでもなく、どこかの雑誌で読んだのを勝手に図解しただけですが、
まぁみんなそう感じていたってことですよね。
Amazon.co.jp: なぜ男女の賃金に格差があるのか 電子書籍: クラウディア・ゴールディン, 鹿田昌美: Kindleストア
↑この本にもトレードオフ載ってましたし、ノーベル賞の先生の言っているグローバルスタンダードに認められた理論
正確には仕事じゃなくてキャリアのトレードオフ。パートタイムでも仕事は続けれるようになってはきている。

3年前から私はちっとも出世してないが
(出世してないのに仕事は増えてる、、)
トレードオフは日本でも市民権を得てきたようだ。
しかもトレードオフを気にするのは女性だけではなく、男性も対象になって、コロナをきっかけに育休を取る男性も増えて悩みが表面化した。いい進歩だと思う。

専業主婦と残業旦那しかいない→両立をワーママだけ強いられる、旦那は残業を変えず→男女ともトレードオフに悩む、ちょっとだけアシスタントの働き方はましになる、結局マネージャーは残業してる(今ここ)

この先世代が進めば
①→誰もマネージャーしたがらないので、残業がなくなる。働き方革命が起きる。
②→結局残業するやつが出世するので、アシスタントの女性はやや増えるものの女性管理職は増えない。
でも会社はプライムとかの基準になっちゃってるしー、外国の融資受けれないしーで無理やり増やそうとするんだけど女性活躍のために私がやろう!という素直で優しい女性が潰されて、みんな不幸になる。

約15年前、怖いものを知らなかった新人yuitaはよくある新人と役員を合わせてあげよう的な飲み会で
『どうして子持ちの女性は昇進していないんですか?』
と尋ねた。

役員は冷や汗をかきながら、『1年のブランクなんて長く働いていたら関係ないから安心して!でも、彼女たちが管理職をやりたがらないんだよ、やる気があればできるから!』

1年で赤ちゃんが手が離れるわけないのだが、
この役員だけではなく、当時は、みんな女性が仕事へのやる気がないと思っていなかっただろうか?ワーママ自身も。

アホな私は、何年も、『あのお母さんたちはやる気がない、私はやる気があるから両立できるはず!』と思っていた。
大変ですね、と言いながら、鉄人ワーママと比べて見下していた。

本当に当時はバカだったと思う。

女性のやる気が足りない、能力が足りない等女性のせいだけにしていたので、女性活躍や、多様性はひろがらなかった。

アメリカではノーベル賞のゴールディン先生がもう20年前には論文をだしていたようなのですが
日本で注目されたのは去年ノーベル賞をとってから、日本語版がでたのも昨年だったようなので、出会うのは難しかったが
もっと前に新入社員のころに知っていたら私は自分が昇進しないことを悩まなかっただろうなぁ、子供ももう一人くらい産んでいたかもしれない


なぜ男女の賃金に格差があるのか (クラウディア・ゴールディン)より

性別は無視できる要素ではない。というのは、家にいるためにキャリアを犠牲にするのは、歴史的に見ても、そして今日でさえも、ほとんどの場合女性であるためだ。女性は怠惰でも才能が劣ってもいないし、男性とかなり平等な立場からキャリアをスタートさせている。・・
男性は家庭を持ちながらキャリアアップすることができる。それは女性が家族のより良い幸せのために時間を提供しようと、キャリアを置き去りにするからだ。
どちらにも奪われるものがある、男性は家族との時間、女性はキャリアである。

なぜ男女の賃金に格差があるのか (クラウディア・ゴールディン)より、チャイルドペナルティ

この本はデータが多く、読み込むのにかなり時間がかかるのが難点ですが、
社会に出る前に全、女子大学生必読だと思われる。
私はこの本を読んで、長年の悩みが救われる思いがした。

このゴールディン先生の論がノーベル賞で、グローバルスタンダードであるなら、女性が昇進せず役員・管理職が増えないことを『女が頑張らないから、やる気がないから』と現代でも、いっている人に今後出会ったら

はぁ?ノーベル賞知らないんですか?、天動説レベルに有害ですよ。
と言ってやればいい。