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アパートたまゆら (創元文芸文庫)



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あらすじ

わたしが恋をしたのは、壁の向こうの隣人でした。
ふたりを隔てるのはアパートの壁一枚・・・・・・だけじゃない!?
距離は近くても道のりは険しい、王道の恋愛小説。

自室の鍵を紛失し途方に暮れていた紗子は、帰宅してきた隣人の男性から思いがけない提案をされる。「よかったら、うち泊めますけど」普段であれば潔癖症と真面目な性格ゆえに断るところだが、彼が話す雰囲気から、下心が無いことと清潔な人物であることを直感しこの申し出を受け入れる。これを機に始まった交流の中で、紗子は彼に恋心を抱くのだが――。ふたりを隔てるのはアパートの壁一枚……だけじゃない!? 隣人への片思いを描いた王道の恋愛小説!


感想

すごい久しぶりに恋愛物を読んだな。
だからか、かなり楽しめたし、面白かった!

ヒロインの紗子ちゃんが軽度の潔癖症で、結構分かるわ~というところがあって共感できたのが良かったかも。
自分は軽~中度の過敏症を持ってるから、色々気になっちゃうところが凄く共感できる。
恋愛はハードル高いよねぇ。
でも、紗子ちゃん結構すごいよね。
ちゃんと初体験も済ましていて恋愛けいけもそこそこあるから、紗子ちゃん頑張ってるよ。
そんな紗子ちゃんと隣人の琴引さんが恋愛に発展するとか本当に小説かドラマの世界だよね。笑
隣人の琴引さんがまさかのドストライクなタイプとはすごい。
琴引さんイケメンだし、潔癖症の紗子ちゃんへの気遣いもバッチリだし、好みにピッタリ。
潔癖症と知らなかった頃からもあの気遣いとは相性良いわ。
2人の距離がちょっとずつじわじわ縮まってく様子が良かった~。
途中かなりじれじれだけど(笑)
それなのに、紗子ちゃんが結構大胆な行動と発言するから凄かった。
同じ香りになっちゃいますね、とはなかなか大胆な発言じゃない?
そりゃ琴引さんも赤面するよ。笑
そんなじれじれ期間の間に、琴引さんの部屋にアイドルが押しかけてきたり、紗子ちゃんがそれ見て思わず久米の家に行って、そのまま風邪ひいてお泊りからの久米とくっつきかけたりと、色々あったよね。
ただ、そこからの琴引さんがすごいイケメン!
久米の家まで連れ戻しに来るのまじで最高すぎる!
からの、紗子を抱きしめるところ最高だった、エンダァァアア!って気分。
P236のときめきが致死量はわかりすぎ。琴引さん、男前すぎ。
言うことがありますだのどこにも行かないで待っててだの、キュン死する。
でも、めちゃくちゃ邪魔と障害が……。
良いところで琴引さんのお友達が邪魔してくれて。苦笑
まさか紗子の上司、外口さんが琴引さんの元カノだと思わないじゃん。
同じタトゥーまでやるのはちょっと深すぎるよね。
紗子ちゃんがショック受けるのも分かるよ。
もうダメかなと思ったところで、琴引さん、あの記事はズルい。
紗子にバッチリ想いが伝わったよね。
さすがライターで生計を立てつつある琴引さん!
香料会社で働いたままでも良さそうだけど。
無事両思いになってよかったし、致せてホッとした。
琴引さん、ほんとによく我慢してくれてたよね。紳士だし、忍耐が神。

紗子の初体験相手かつ高校時代一番仲の良かった男友達、久米も悪い奴ではないんだけどね。
ただ、とことん良い感じになる紗子ちゃんと琴引さんを邪魔してたから「久米~!」とちょいちょいイライラしたから印象が。苦笑
シェアハウスのハウスメイトが彼女連れんでてやりまくってるからって、紗子ちゃんのとこに転がり込むのは無くない?
紗子ちゃんも初体験の相手で別れ方があまりよろしくなかったとは言え、家にあげたらダメだよ~。
紗子ちゃんのこういう「ええ?そこ許す?」みたいなところはあまり好ましくなかった。
親友の美冬ちゃんのナイスな対応なかったらやばかったと思うわ。
美冬ちゃんカップルが来てくれなかったら、押しかけ第二弾の久米と二人っきりで危なかったよ紗子ちゃん。
ただ、風邪ひいた紗子ちゃんを看病する久米を見てて、ホントに紗子ちゃんのことガチで好きなんだなってのは伝わった。
やけっぱちになった紗子ちゃんとしようとしても紗子ちゃんの身体が琴引さん以外受け付けないみたいな感じになって、そこでちゃんと引いてあげる紳士さは持ち合わせてて、ちょっとだけ見直した。

アパートたまゆら、入居者のレパートリーが豊富。
紗子ちゃんの上の階の佐藤さんは良い人だけど、琴引さん狙いだったからね。苦笑
しかも、紗子ちゃんと琴引さんが両想いになって失恋みたくなったから、諦めてホッとしてたら、いつの間にか1階のカレーおじさんと良い仲になっててもう何が何やら。
203の多田さんは曲者だったね……致す声が大きくて紗子ちゃんに丸聞こえ。笑

紗子ちゃんの会社も同僚同士でくっついてたよね。門さんと押山くん。
門さんは押山くんが紗子の事好きだと思ってて、フルメイクして押山くんを振り向かせるって言ってるけど、両思いだよ!と微笑ましかった。
押山くん、ちょいちょい嫌味言ってたから、まさか門さんが好きだったとはね。
スッピンで門さんが来るから自分に興味ないと思って嫌味言ってたの可愛すぎる。
門さんは化粧に目覚めて、お世話になった美冬のもとで働くという超展開もすごかった。笑
その美冬もちゃんと良い人と最後ご縁がありそうで良かった!
もう劇団員はやめた方がいいよ。笑


読了日・評価・購入場所

読了日:2023/08/06
評 価:★★★★
場 所:ジュンク堂