3ベットコールレンジ(1)

古き良き時代、人々は全てのAAxxだけで3ベットしていました。それが非常に弱いものでもです。そして、まるでNLHEをプレイしているかのように、どんなフロップテクスチャーであってもスタックオフしていました。よって、その3ベットに対して絶対にフォールドしない事が利益的であったのです。残念な事ですが、時は移り、人々はより良いプレイをするようになりました。よりバランスされた3ベットレンジを持った相手との戦いは、厳しいものとなってきています。彼らはそれぞれのポジションからの3ベットハンドに関して、正確な知識をもつようになったのです。

これら3ベットに関しての指標は、前回までに学びました。今回は、3ベットしてきた相手に対して合理的なコールレンジを割り当てるために、状況を正確に評価することの重要性を学びます。

まずあなたは、それぞれのポジションからのオープンレイズ率について自覚的にならなければいけません。タイトにプレイしていますか?それともルースに?テーブルのプレーヤーは、今のあなたをどうイメージしていそうですか?直近で大きなアクションに巻き込まれたり、あるいは非常にすばらしいプレイをしていましたか?この様なことを考慮した後に、今度は相手の傾向を査定します。相手の3ベットは非常にタイトなのか、もしくはルースなのか。その3ベットは通常通りにしているのか、それとも相手の特定のポジション(アーリーもしくはレイト)からのオープンレイズに対して、特定のポジションでしているだけのものなのか、と言うような事です。

最初に手がかりになるのは、相手の3ベット率です。5%以下のレンジならば、そのプレーヤーは非常にタイトに3ベットしていると言えます。彼のレンジの大部分には、良いAAxxとKKxxが含まれていて、通常それはシングルからダブルスーテッドです。その他に、いくつかの高いランダウンや、9876dsのようなスーパープレミアムの低ランダウンがあるでしょう。こういったプレーヤーからの3ベットに対しては、ディフェンスする時に注意してください。彼のレンジの中のハンドは、エクイティアドバンテージがあるものだけではありませんが、ほとんどのハンドはフロップ後のプレイアビリティが優れています。この様なタイトな3ベットに対してディフェンスを考えるのであれば、できればインポジションで、タイトなレンジに対して良く機能するハンドを持っているべきです。

次にトラッキングソフトで見るべき数値は、それぞれのポジションからのオープンレイズに対する相手の傾向です。アーリー、ミドル、レイトポジション、それぞれのオープンレイズに3ベットをどのくらい返しているのかを見ましょう。また、相手の各ポジションでの3ベット率も重要です。ボタンからは3ベットをたくさんして、ブラインドはタイトにプレイしているのか、それともボタンはフラットコールが多くて、ブラインドからは広く3ベットするのか。相手の全体的な3ベット率と、特定のポジションからの3ベット率は大きく変わっているはずです。

全体的な3ベット率だけを見てはいけません。ポジションを意識しているプレーヤーは、レイトポジションからのオープンに対してはIPから非常に広いレンジで3ベットしていても、よりタイトなアーリーポジションからのオープンレイズには慎重になっているかも知れません。また、強いプレーヤーは、ポストフロップが弱いと見ている(例えば、3ベットポットでフォールドしすぎるような)プレーヤーに対して広く3ベットしている可能性があります。こういったあらゆる要素を測った上で、相手のレンジを正確に見積もりましょう。

もう一つの問題は、あなたのポストフロップでのポジションです。3ベットをコールした後、IPとOOPどちらになりますか?3ベットポットはマルチウェイで、アグレッサーに対して相対ポジションを持っていますか?それとも複数の相手に対してOOPになってしまっていますか?3ベットに対してのディフェンスは、自分自身のポストフロップでのポジションと、ポットへの参加人数に大きく影響されます。

それでは、あなたのディフェンスレンジを詳細に検討していく前に、1つのトピック、SPRについて議論していきましょう。フロップのSPRは、あなたがミニレイズして相手もミニ3ベットを返したのか、それとも、ポットレイズしてポット3ベットを返されたのかによってだいぶ違ってきます。コールするためのオッズとフロップのSPRのどちらも大幅に変わるのです。SPRがどのくらいになっているかは、ハンドのプレイアビリティ、スタックオフするためのエクイティおよび、ポジション的アドバンテージにさえ影響を与えるので、重要です。また、これらの要素は4ベットポットでさらに重要になってきます。

これから、3ベットをコールする最も典型的な状況のいくつかについて、詳細に見ていきます。すなわち、EPにいてコールする場合、COからオープンしてBTNの3ベットをコールする場合、そして、BTNからオープンしてブラインドの3ベットをコールする場合です。


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