3ベットレンジ(2)

3ベットとポジション

特定のハンドで3ベットを考えるときは、まずテーブルの対戦相手とあなたのポジションを見なければなりません。EPからわずか5%しかオープンしない相手に対して、ライトな3ベットなどできないでしょう。テーブルとポジションを正しく読む事が大事なのです。相手がどの程度タイト、もしくはルースなのかによって、3ベット頻度あるいは3ベットするハンドを調整します。また、3ベットするハンドは、あなたのポジション次第でもあります。IPでは、OOPに比べてよりライトに3ベットできます。ポストフロップの間中ずっと、情報的アドバンテージを持ち続けられますし、ポットコントロールも可能になるからです。OOPでは、安定したプレイのために、3ベットレンジはよりナッティハンドに偏ります。ですが、IPにおいては、スムースハンドなどで、いくぶんクリエイティブな3ベットができます。ポットコントロールをすると同時に、より多くの利益を出していきましょう。

対UTG

タイトなUTGオープンに対しては、非常に狭いレンジで3ベットするべきです。相手は、ダブルスーテッドのハイカード系やコネクトしたハイペア、あるいは優れたプレイアビリティを持ついくつかのランダウンなどで構成された、非常に強いレンジをもっています。それでも、低いランダウン等の、タイトなUTGに対して良く機能するようなハンドであれば、3ベットも可能になるでしょう。ただしこれは、ハンドやボードのリーディングといった要素を含んだ、より応用的なコンセプトです。

全ての良いAAはもちろん3ベットできますし、ダブルスーテッドのランダウン(JT98ds、7654ds、8765ds)などの、ハイカードやハイペアに偏ったレンジに対して良く機能するハンドも可能です。一方、ダブルスーテッドのQQやコネクトしたJJ、あるいはKJT9などのランダウンは3ベットしてはいけません。タイトなレンジに対して良いプレイができませんし、ポストフロップにおいてしばしば、AKJTのようなAハイランダウンなどに、ドミネートやフリーロールされる可能性があります。

対MP

MPのオープンに対しては、基本的にUTGに対するときと同じハンドで3ベットします。ですが、わずかずつレンジを広げ始めていけます。良いハイカード系、できればAハイのダブル、もしくはシングルスーテッド(AKJTssなど)を加えていきます。

もしブラインドから3ベットするのであれば、フロップ後はOOPになりますので、プレミアムハンドのみで3ベットしたほうが良いでしょう。もしあなたがCOやBTNにいて、IPでプレイできそうなら、よりルースに3ベットできます。ポストフロップでの情報的アドバンテージという相違があるからです。

対CO

COに対しての3ベットは、IP(BTN)にいるかOOP(ブラインド)にいるかで明らかに変わってきます。IPであれば、全てのプレミアムハンド、全ての良いランダウン、全てのいくらかコネクトしたハイカード系(AKT5ssなど)、あるいは9966などのダブルペアやダブルスーテッドのミドルカード(8754dsなど)で3ベットできます。もしあなたがもっと広げたいのであれば、スムースエクイティディストリビューションの性質を持つ、セミコネクトのダブルスーテッドハンド(QT86ds、KQ97dsなど)も含めることができます。OOPの場合は、これほど広く3ベットするべきではありません。MPに対してでも3ベットしたくなるような、プレミアムハンド寄りになります。

COに対して3ベットする他のハンドカテゴリーとしては、良くコネクトしたダブルスーテッドのQQxxやJJxxといったペア系があげられます。ハイカードのランダウンなどが比較的薄い、ルースなレンジに対しては、これらのハンドは非常に利益的になるのです。相手のレンジのある程度の部分、すなわち中程度のランダウンなどをドミネートしているのです。このような場合、良いQQやJJなどは、むしろAAよりも強いと言えます。相手のディフェンスレンジに対して、極めて良く機能するからです。例えばあなたがJJT9で3ベットし、相手が9876のようなプレミアムランダウンでディフェンスしたとしましょう。多くのフロップが相手にとって良い物になりますが、その時こちらに、完全にドミネートされているのです。

対BTN

あなたがリンプ/リレイズというラインを取らない限り、BTNに対する3ベットは、ブラインドからするものと言う事になります。BTNがディフェンスしたならば、あなたは常にOOPになります。この場合、ポジション的不利を補填するべく、レンジはタイトにするべきでしょう。MPから3ベットするレンジと大体似たようなものになります。BTNは、コネクトしていないダブルスーテッドハンドやローペアなど、あらゆるハンドをオープンしています。これらに対して、ハイカードは非常に良く機能します。良くコネクトしたランダウンや、ハイカード寄りのコンボ(AKJ4ssやKQT8など)は、3ベットするのにとても良いハンドです。BTNのレンジには、ミドルカード、ローカードが多く含まれているからです。高いスーツのダブルスーテッドハンドもまた、非常に良いでしょう。多数のそれほど良くないダブルスーテッドハンドが、相手のレンジに存在しているはずですから。

対SB

SBのオープンに3ベットする場合、あなたは必ずIPになります。これは非常に大きなアドバンテージで、広い3ベットが可能になりますが、相手の傾向も考慮に入れます。もし相手がSBを極めてタイトにプレイしているのであれば、それに応じて3ベット頻度を調整します。逆にもし、相手がBBに対してプレッシャーをかけるべく、スティールを多く仕掛けてきているのであれば、かなり広い範囲で3ベットして、相手に難しい決断を迫ります。

総合的な考慮事項

3ベットに関して明らかになった事をもう一度考えてみましょう。まず、オープンレンジがタイトであればあるほど、3ベットは広くできなくなります。また、アーリーの相手によりも、レイトポジションに対しての方が、より多くの3ベットが可能になります。もしタイトなレンジに対して3ベットするのであれば、レンジをポストフロップで良く機能するものに調整します。ルースなレンジに対しては、とりわけこちらがポジションを持っている場合は、広く3ベットできます。ナッティなハンド、プレミアムハンド以外でもです。ポストフロップでのベストなSPRシナリオを作りましょう。あなたのハンドのプレイを最も簡単にするために。

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