ポストフロップライン(1)

全般的な考え方

いつベットし、いつチェックするかを理解している事は、ポーカープレーヤーにとって最も大切な武器の一つです。アクションには常にチェック、コール、フォールド、レイズと選択肢があり、その選択は相手のアクション次第でもあります。レンジを構成するそれぞれのハンドにとって適切なオプションを選ぶ事を意識していきましょう。レンジの一部はフォールドしますし、またコールする部分、ベットやレイズをする部分もあります。

まずはじめに、少なくともフロップは、あなたのハンドをどのようにプレイしたいかというプランを立てておく必要があります。現在の1ストリートの事だけを思考してアクションを独立させてはいけません。リバーまでを見越したプランを立てましょう。レイズされた場合の事や、次のストリートをどうプレイするかを考えずに行うベットに意味はありません。それは基本的にお金を投げ捨てる行為と同じです。そして、特定のボードに対して、その時の1ハンドをどうするか見るだけでなく、あなたのレンジ全体をどうプレイするかと言う事がより重要なのです。

例えばあなたがAAで4ベットして、フロップが876になったとしましょう。そして図らずも、あなたのサイドカードはT9です。だとしてもこの場合、他の全てのAAxxをプレイしているかの様にプレイしたほうが良いでしょう。あなたのレンジ全体で強いハンドを主張しない事によって、デセプションできる可能性が大いにあります。こういったケースでの876の様なフロップでは、ほとんどのプレーヤーが彼らの持っているハンドに関わらず、あなたのオーバーペアをフォールドさせるべく強いアクションを試みてきます。したがって、即座にベットする事であなたのハンドの強さを明かしてしまうのは、大きな間違いになります。コネクトしたローボードで、ただのオーバーペアをもってCBを打つプレーヤーなどいないからです。この様なシチュエーションでは、レンジの大部分がチェックになり、ベットするレンジはほんの一部もしくは全くないでしょう。

ゲームをしっかりと理解しているプレーヤーに対して、あなたのレンジのほとんどがミスしているフロップでベットしてはいけません。彼らはあなたのレンジに対して適切な対処をしてくるでしょうから。自分のハンドしか見ていない、弱いプレーヤーを相手にしている時に限っては、バランスの取れたゲームプランから外れたエクスプロイット的なプレイをするべきです。しかし、より強いプレーヤーに対しては、あらゆるボードでエクスプロイットされないベッティングパターンを保つために、プレイをバランスさせていきましょう。

この本全体を通して、とりわけ第2章「総合的なゲームプラン」で私たちは、「バランスの取れたレンジ」について議論しています。もしあなたのゲームプランが、強いハンドの時だけベットして弱いハンドはチェックするというものだとして、その事に気づかれてしまえば、あなたは現代PLOから駆逐されてしまいます。それほど強くもないプレーヤーでさえこういったリークを即座に見つけて、たくさんのポットからあなたを追い出すべくブラフをしてくるでしょう。

バランスの取れたレンジを構築していく上で重要なポイントは、様々なボードテクスチャーにおいてレンジがどのような性能を発揮するか考えていく事にあります。あなた自身のレンジと同様に、相手のレンジについてもです。ある一場面の特定の1ハンドの事を考えるよりも、ボードテクスチャーを評価してレンジ全体のプレイアビリティを考慮する事の方がより大事なのです。どんなボードがあなたのレンジにとって都合がよくて相手のレンジにとって悪いのか、どのボードがダイナミックで、またどのボードがスタティックなのか。これらを理解できないのであれば、しっかりとしたゲームプランなど立てられないでしょう。

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