第5章 ポストフロップ戦略 ボードテクスチャー(1)

ボードテクスチャー

異なる様々なボードテクスチャーを深く理解する事は、より強いPLOプレーヤーになるための鍵の1つです。そこには多くの考慮すべき要素があります。基本的に、ゲームがフロップから始まりなおすPLOにおいて、根本的な部分なのです。NLHEではプリフロップでのハンドの強さが大抵のフロップでそのまま残りますが、PLOではエクイティが大きく変わります。

簡単な例から始めていきましょう。あなたにAAが配られ、30%のレンジを相手にします。プリフロップでのエクイティとエクイティディストリビューションを、NLHEとPLOで比較してみましょう。

NLHEでは、AAは30%のレンジに対して85.99%のエクイティがあって、多くのフロップでエクイティの変化はありません。あなたのAAは80%のフロップで、80%以上のエクイティを保ち続けていて、90%のフロップでも77%以上のエクイティが保証されています。よって、あなたのハンド及びそのプレイにとって、フロップは何も影響がありません。

PLOにおいては、話が大きく違ってきます。エクイティはより接近し、あなたのAAxxは30%のレンジに対して65.77%フェイバリットであるだけなのです。更にこの小さなエッジは、NLHEほどフロップで保護されません。グラフを見ての通り、あなたのプリフロップでのエクイティはわずか40%のフロップでしか保たれていません。半分のフロップで、あなたのエクイティは63%になってしまいます。そして、84%のフロップではコインフリップ程度のエクイティしか保証されません。NLHEほどフェイバリットではないのです。大抵の場合、フロップはエクイティを大きく変え、あなたはそれにアジャストしなければいけないのです。PLOでのポストフロップのプレイがNLHEよりはるかに重要であることを、この例は示しています。様々なボードテクスチャーの特性を理解する事は、AAのみならず、全てのハンドにとって極めて重大なことです。以下に示すデータで、様々なボードテクスチャーの構造と特性を認識しましょう。その後、いくつかの例を用いて、その戦略的意味合いを説明していきます。

ボード統計

色々なフロップをカテゴライズしていく前に、いくつかの統計を見ていきましょう。

ボードテクスチャー:確率(%)

♠モノトーンボード:5.2%

♠ツートーンボード:55.11%

♠レインボーボード:39.68%

♠ペアボード   :17.29%

♠ストレートが存在しうるボード:8.48%

最も良く現れるのはツートーンボードで、およそ55%の確率で開きます。フラッシュドローは半分以上のフロップであり得ると言う事です。次に良く現れるのはレインボーボードで、約40%です。全て同じスーツのモノトーンボードは珍しく、5%の確率でしか開きません。したがって、スターティングハンドにスーテッドがあるというのはかなり重要になります。過半数のボード(およそ60%)でフラッシュもしくはフラッシュドローが出来得るからです。それでは、様々なボードテクスチャーの定義をより綿密に見ていき、それぞれのボードへの戦略的アプローチを議論していきましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?