3ベットコールレンジ(2)

EPからオープンして3ベットにコールする場合

全てのプレーヤーのUTGやMPのレンジは最もタイトになるので、UTGのオープンに対しての3ベットは、かなり強いと言う事を示しています。非常にタイトなオープンに3ベットを返すという事は、かなりの頻度で4ベットに直面する事を意味します。したがって、良く考えているプレーヤーであれば、とてもバランスが取れていてしっかりとした3ベットレンジを、この場面で持っていると言う事になります。そして、起こり得る4ベットへの対処法もまた、持っているでしょう。

あなたの3ベットレンジの大部分は、良いAAxxや非常に強い、ダブルスーテッドでコネクトしたKKxx及び、UTGのオープンに対してでもプリフロップでのエクイティアドバンテージがあるハンドで構成されていると思います。これに加えて、いくつかの低いランダウンや、QT98dsのようなスムースエクイティディストリビューションのハンドもあるかもしれません。これらのハンドは低SPR時のプレイアビリティが非常に優れています。プレーヤーごとに、エクイティアドバンテージとプレイアビリティアドバンテージの測り方は異なります。プレイアビリティ重視の3ベットレンジを持つプレーヤーもいれば、エクイティアドバンテージを押し付けやすい3ベットレンジのプレーヤーもいます。

UTGからオープンして、ルースな3ベットをされた時は、優れたプレイアビリティを持つハンドの割合が多くなり、エクイティアドバンテージのあるハンドは相対的に少なくなっています。こういったスポットでは、相手の傾向がとても重要になります。相手のレンジに含まれるハンドの傾向が判明したならば、ノートに書き留めて、将来の同じようなスポットで活用しましょう。タイトなオープンレンジに対しての通常の3ベットレンジでは普通見ないようなハンドが含まれていたりするのは興味深いことです。これらのルースな3ベットレンジには、AJ98ds、AQT8ss、KQJ9ssといった、いくらか弱いハイカード系のハンドが見られる事があり、彼らは、ハイペアもしくはより良いハイランダウンにドミネートされるリスクを負っているのです。

相手の3ベットレンジへの明確な見解が出せたならば、次に、あなたのコールレンジを構成していきます。レンジの上位にあるハンド(AA、非常に強いKK、ルースな3ベットレンジに対してのAKQJdsなど)は、4ベットに回すでしょうから、コールレンジは基本的に、QQT8dsやJJT9dsのようなコネクトしたサイドカードを持つハイペア、9988ss、8855dsといったダブルペア、A765ds、JT98ss、KT87ds、T987ssなどのシングル、ダブルスーテッドのランダウン及び、9987ss、QQTTr、QQ22dsなどの、ある程度まともであったり、コネクトしているペア系のハンドなどが該当します。AK65dsのようなドミネートされやすいハンドは、いくらかルースな相手に対しては大体コールしますが、相手がタイトであればフォールドします。

フォールドするレンジに関してですが、このケースの場合ほとんどない、もしくは全くないでしょう。あなたのUTGオープンレンジは極めてタイトであり、ハンドのエクイティも非常に強いので、フォールドというオプションはミスになります。ほぼ間違いなく極めて強いハンドが含まれている非常にタイトな3ベットレンジに対して、かなり分が悪いハンドを持っている場合のみ、フォールドを検討します。コネクトしたAAxxss+、AKKxが大部分を占めるような相手の3ベットレンジに対して、マージナルなKKや、AK64dsのようなハンドは、フロップ後にドミネートされるリスクがありますので、フォールドを考えるべきなのです。ルースな3ベットに対しては、あなたのUTGオープンレンジは充分タイトなので、決してフォールドすることはないでしょう。

非常にタイトな相手に対してコールレンジをバランシングさせるというのはどういう事なのでしょうか?ゲーム理論的観点から見ると、KK76ssのような強いハンドをフォールドするのは、エクスプロイットされかねないという事になります。UTGからオープンして、ロックなプレーヤーから3ベットされる事は、めったにありません。しかしそれは、タイトな相手があなたのリークを突くべく、3ベットレンジを変えてきている事に意識を向けなくても良い、という意味ではありません。ポイントになるのは相手の傾向を見ることで、そこから確固としたレンジを作り出し、利益的な3ベットコールレンジを決定していきます。

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