3ベットレンジ(9)

Kハイランダウン

下のエクイティ表を見てください。Kハイランダウンは、どのレンジに対してもエクイティアドバンテージがほとんどありません。KQJTdsほどの強いハンドでさえ、25%のレンジに対してブレイクイーブンであるに過ぎず、よりタイトなレンジに対してはビハインドになってしまいます。これらのハンドで時々3ベットする理由は、とりわけ非常にルースなオープンレイザーに対して、ポストフロップでのプレイアビリティがあるからです。全てのランダウンは、ダブルスーテッドである時、より良く機能します。反対に、スーツがない場合は、ずいぶん悪くなります。表のKQJTrを他と比較して見ればわかるでしょう。

KQJT、KQJ9、KT98の間に大きなエクイティの違いはありません。これら全てのハンドを3ベットレンジに加える事ができます。特に非常にルースな相手やレイトポジションのオープンに対して。そうする事によって、あなたの3ベットレンジに、いくらかのデセプションする余地を加える事になります。プレイが適切で、タイトなプレーヤーに対しては通常、プリフロップにおいてKハイランダウンをコールに留めます。素晴らしいポストフロップでのプレイアビリティがあるので、それは大した問題ではありません。

ランダウンの最大の強みの1つに、そのスムースエクイティディストリビューションが挙げられます。KQJTdsのようなハンドは、たくさんのフロップで非常に良くなりますので、SPRが相当に低い3ベットポットにとても適しているのです。そして、大抵のフロップで妥当なハンドになると言う事が重要なのです。

タイトな15%レンジに対して、KQJTdsは43%の頻度で50%保証のエクイティになります。リレイズされたポットにおいてブレイクイーブンになるためには、50%ものエクイティは必要ありませんので、およそ半分の確率でスタックオフに必要なエクイティになると決めてかかって問題ないという、望ましい結論になりました。40%のエクイティは、70%以上ものフロップで確保されているので、低いSPRにおいては、ことさら良い事になります。加えて、このランダウンの優れたプレイアビリティによって、難しいスポットになる事はそうそうありません。

もっと広い30%レンジに対して、KQJTdsのパフォーマンスは更に改善されています。見た通り、高い頻度で妥当なエクイティを確保できます。70%ものフロップでエクイティは大体40%ほど保証されていますし、50%の以上のエクイティになるフロップは57%ほど開きます。

最も悪いケース、すなわちAAxxを相手にした場合を詳しくみていきましょう。

この最も強いハンドに対して、KQJTdsは全く良く機能しないのです。50%以上のエクイティになるフロップは32%しか開きません。理由の1つに「近接効果」があげられます。すなわち、このブロードウェイハンドの隣にあるA2枚が、あなたのエクイティを減らしているのです。したがって、タイトなレンジやAAが濃そうなレンジに対しては、プリフロップにおいてKハイランダウンをオーバープレイするべきではありません。単純な-EVプレイになってしまいます。

まとめ

♠Kハイランダウンはタイトなレンジに対してあまり良くありません。

♠非常にルースなレンジに対しては、3ベットレンジにデセプションする余地を加えられます。また、相手の3ベットコールレンジの多くの部分をドミネートできます。

♠スムースエクイティディストリビューションによって、3ベットポットにおいて優れたプレイアビリティを発揮します。

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