第4章 スターティングハンドセレクション

それでは、スターティングハンドにとってのベストなラインについて、より詳細に述べていきましょう。NLHEと違い、プリフロップでのパッシブなラインは合理的たり得ます。プレイしたくなるハンド全てを、自動的にレイズするべきという考えは捨てたほうがいいでしょう。PLOにおけるプリフロップでのイニシアティブは、NLHEほど価値のあるものではありません。PLOは、遥かにフロップが独立しているものだからです。エクイティという意味でのハンドバリューは、フロップ後に大きく変わります。よって、プリフロップで多くのマネーを投資する前に、小額でフロップを見るという行為は理にかなった事なのです。

全てのこのような考察は、あなたの総合的なゲームプランに影響を与えます。理想を言えば、ハンドをプレイする場合、相手の起こし得るアクションに対してどう対応したらいいかのプランを立てるべきです。例えば、たくさんのハンドをBTNからレイズして毎回リレイズにフォールドするというのは、全く意味のない事です。いとも簡単にエクスプロイットされてしまうでしょう。しかし、BTNから60%のレンジでオープンする場合、相手はよりライトに3ベットをしてくるでしょうが、妥当なコールレンジを持って3ベットに対応すれば、相手は難しい判断を迫られるはずです。もしくは、BTNから全てのハンドでミニレイズして、3ベットに100%コールするというのもいいでしょう。相手によっては、気軽に3ベットする意欲がなくなっていくかもしれません。相手はこちらのレンジを特定できないまま、大きなポットをプレイする事を強いられるからです。

どんな戦略をとるかに関わらず、あなたのゲームプランが利益的であるかどうかを評価しなければいけません。あまり効果的でないセオリーに則ったゲームはしたくないはずです。したがって、あなたはタイトなゲームプランから始めていくのが良いでしょう。フロップ後の難しく、微妙なスポットを避ける事が出来るはずです。ルースにプレイすればするほど、あなたのハンドはよりマージナルになっていき、ポストフロップの決断を難しいものにしてしまうのです。

まずは、それぞれのポジションからの、しっかりとしたオープンレンジを作っていきましょう。この本では一貫して、スタンダードな6マックスの100BBゲームを想定しています。堅実なゲームプランを作っていくのであれば、オープンレンジはタイトにしていくべきです。そして後々、レンジをゆるめ、広げはじめていけばよいでしょう。注意深く、段階を踏んで。

まとめ

♠スターティングハンドセレクションは、プリフロップ単体で決めるものではありません。

♠スターティングハンドセレクションは、利益的なポストフロップシナリオの入り口です。

♠スターティングハンドセレクションは、ポジションと相手の傾向に関連づけられます。

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