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助成金制度作り~①ガバナンス(21/100)

こんにちは、まえゆかです。
気付けば師走…今年もあっという間に終わりを迎えようとしています。

同時期に始めたメンバーのnoteが60本を超えていて自分は何をしているんだか…と思ってしまいますが、比較せずにゴール目指して続けようと思います。
年内はどこまで伸ばせるかな…。

さて、ちょっと間が空いてしまいましたが、これまで助成金の制度作りについて書いてきました。
前回は、助成金の対象事業についての話に触れ始めました。

今回は事業に使えるお金のこと

今回は、助成金事業の2つの柱の2つ目の方である事業に使えるお金のことを書いていこうと思います。

前回の記事でも書いたとおり、対象となる競技団体へのヒアリングを通じて、以下の5つの項目で助成対象事業を区分けしました。

①ガバナンス
②人材育成
③普及・啓発
④広報・マーケティング
⑤その他

これからの記事では、それぞれの項目を設定するに至った背景や意図について触れていきたいなと思います。
この記事で5つ全部触れられるかな…長くなったら2つに分けますね!

ガバナンス事業とは?

パラサポが設立された2015年は、オリパラ招致もあってスポーツ界に対して、世間全体の関心が高まっていた時期です。
注目が集まるのはポジティブな効果もあれば、悪いところがあればネガティブな面も大きく目立ちます。

当時は、パワハラや助成金の不正利用などでスポーツ団体のガバナンスが問題視されていた時期であり、その後、2018年にスポーツ庁がガバナンスコードを定めるに至るきっかけとなった時期でもあったと思います。

スポーツ団体のコンプライアンス面などを含めたガバナンス体制をしっかりさせなくてはいけないというのが喫緊の課題。

でも、専従の職員もいないパラスポーツ団体もある中で、法人格を持っていない団体も多数ある状況でした。

強化費となる助成金の管轄をしている日本パラリンピック委員会から、任意団体である団体に対しては法人格を数年以内に取得するようにお達しが出ているものの、競技団体からはたくさんのできない理由が挙げれました。

一部ではありますが、

・一般社団法人格を取得するための登記のための手数料が払えない(8万円くらい)
・定款や必要とされる規定類を作れない(行政書士などへの委託)
・法人格を取った後の経理処理のためのソフトが買えない(それまではExcelで手集計)
・スタッフを雇用しても給与計算ができない(社労士への委託)

強化費の財源は税金なので、受け取る競技団体のガバナンスをしっかりさせないといけないので、その大前提として法人格を取得するように指導があっても、法人格として適した体制を取るには初期費用も掛かる状況。

でも、法人格を取得しなくてOKという状況になることはあり得ず、どうにかしてでも法人として正しく運営する体制をとる必要がありました。
どうしても、組織側の努力も必要となるものではありますが、登記費用とか経理ソフトの導入などは、お金さえあれば解決する部分でもあります。

必要なものを整備して、物が揃った状態でできる体制を整えていくのが得策だろうと考えて、この事業項目を作成しました。

実際に、この助成金で登記費用を支払ったり、定款を始め各種の規定作成や顧問弁護士の費用の捻出などを助成金として採択しました。

初年度から2,3年目くらいまでは登記に関する費用の拠出が多かったですが、それもあってすべての助成金を支給したすべてのパラリンピック団体が法人格を取得して、とりあえずガバナンス整備の第一歩が整った状態となりました。

数年経って使途変更

その後、団体の状況に応じて税理士や顧問弁護士をつけたりなどして、少しずつ法人としての運営の足場が作られていく部分に活用された助成金となります。

創設から数年経って、競技団体の活動に並走していくと徐々に見えてきたものもあります。

法人格を持っているとはいえ、小規模団体の事業規模で1000万円以下のところもいくつか。そういった団体も個別で士業の方へ委託していくと積み上げると結構な金額になります。

当時のパラサポは時限組織だったので、助成金は永続的ではないので、常に助成金がなくなった後のことを考えねばなりません。

自己財源がない団体で、助成金が止まったら、事業の根幹の部分のシステムが全部止まってしまうのでは…?

経理の外注費用を助成金に頼っていたら、止まった瞬間にいろんな意味で終わってしまいます。

ガバナンス面は、助成金がなくなったらできなくなったと言われては困るため、助成金がなくても継続できるよう、少し不便であっても小規模団体にはシェアードサービスを利用していただく方針を取りました。
とはいえ、シェアードサービスも完ぺきではないのでちょっと手間ではあるのですが…競技団体によってはシェアードサービスを利用したくないという意向もあるのは理解しました。
そういった団体は、自団体の予算で賄っていただき、助成金は別項目で支給するように少し方針が修正されました。

シェアードサービスについては改めてどこかのタイミングで書こうかなと思います。

まだ1つめの項目だけど

おっと、気づけばもう2000字を超えました…!笑

まだ1つめの項目なのですが、続きはまた次回。
永遠に終わらなそうな助成金事業ですが、創設までの時間は短期でありながらも、私がパラサポにいた期間ずっとやっていた事業なので思い出すこともたくさん。

せっかくの機会なのでおおざっぱではなくできるだけ詳細に思い出しながら続きも書いていこうと思います!

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