見出し画像

「ココグルメ」の経営陣と広報チームで、愛と遊び心をもってPRに取り組み、花開いたいくつかの話

はじめまして、PReA会社のふじむらです。
普段はなおこ(@soraco0901)と共に、いくつかの企業さんの広報伴走をしています。
そして、元食べチョク広報 下村彩紀子ちゃん(@sakiikos2)にご縁をいただき、フレッシュペットフードの「ココグルメを提供する(株)バイオフィリアの広報活動にも参画しています。

株式会社バイオフィリアとは
ペットとペットを家族同然に愛する次世代飼い主のウェルビーイングな共生社会実現に向け、フレッシュペットフードを提供する国内シェアNo.1のスタートアップ企業です。愛犬用「ココグルメ」と愛猫用「ミャオグルメ」は、犬猫の健康と幸せを叶えるまごころこめた食事(ライフディッシュ)であり、専門家監修手づくり無添加、冷凍タイプのごはんです。愛犬、愛猫と共に働くオフィスで人間とペットの幸せな共生を目指しています。

PRで重要と言われている「社会記号」なる言葉(*インスタ映え、ワンオペ育児、イクメンなど)の創出とまでは行かなくても、
バイオフィリア社の共同創業者CMO矢作さん(@yahagi1989)&広報松村さん(@barbar_subarbar)と、以下のような複数の話題化や、話題化した企画のロングブーム化といった成功事例がいくつか出てきたので、このnoteにてその調整時のこだわりや思い、反省点などを振り返れたらと思います。
広報PR関係者の何かお役に立てれば幸いです!

■花開くにあたり、改めて大切だと感じた気づき

  1. 出したいメッセージの言語化と認識合わせ

  2. 経営との広報の距離の近さ

  3. 社内にいると意外と見えない社内にある広報的な"宝"の発掘

はじめに:バイオフィリアの広報チーム体制

御三方のプロフィールは後半に記載

【1】広報が目指すイメージの言語化と浸透:「愛犬・愛猫のフレッシュフードが当たり前な社会にしたい」

最初に私たちが広報活動のどこに力を入れるか、どう認知されたいかを最初に再定義しました。
それは「愛犬・愛猫のフレッシュフードが当たり前な社会になり、フレッシュフードで一番愛され信頼されるブランドになる動物(ペット)の食といえばバイオフィリアになる」を目指すことです。
もう一つ設定したテーマは話が広がってしまうのでここでは扱いませんが、上記に合う広報活動の施策を考え実行していきました。
会社のMVVのバリューの広報版のようなモノサシとなり、出す/出さない、やる/やらないの判断基準が明確化しました。

■バイオフィリアPRチームのキーマン3名のプロフィール

代表取締役CEO 岩橋洸太
慶應義塾大学経済学部卒業後、SMBC日興証券にて未上場企業の上場準備、支援業務(公開引受業務)に従事。 メイン担当者として IPO3件、 市場変更1件の実績。 退社後2017 年株式会社バイオフィリアを創業。
愛犬はミニチュアダックスフンドのリヴ(享年15歳)、ぴの(享年14歳)、愛猫は元保護猫のちち丸、ちびちび、ぱん。

わんこ愛が溢れているちょっとシャイな岩橋さん

取締役 矢作裕之(2023年まで 取締役兼CMO)
東京大学大学院にて機械学習・AIに関する研究に従事し、卒業後エンジニアとして日本オラクル株式会社に入社。 並行してフリーエンジニアとしても活動し、複数のスタートアップ企業を支援。 2017年株式会社バイオフィリアを設立。シェアハウスで猫のロンとの暮らしや、岩橋との出会い、バイオフィリア創業を経て愛犬愛猫家に。

独創的な発想の天才矢作さん。あと仕事が音速的に早い

広報PR 松村昴
立命館大学を卒業後、NHKにて番組制作に携わった後、世界ふしぎ発見などを担当する制作会社やDAZN Japanにてディレクター業務に従事。バイオフィリアにてマーケティング部門で広報PRを担当。

企画書が上手で、テレビ露出後1時間以内note公開完了させて連鎖を仕掛けるPRの天才松村さん

【2】愛犬と出社できる働き方を「わんダフル・ワーキング」と名づけた

バイオフィリアとしては新制度でもない当たり前のようにあった「愛犬同伴出社」を改めて「わんダフル・ワーキング」とネーミングし、
フジテレビのLive News イット!さんやマイナビニュースさんなどの露出が続き、自社の求人募集を一時停止するような反響でした。

着想は、この夏に那須ハイランドに子どもと行った時のチケット売り場。「わんっだフル年間パスポート」という、とても愛犬家フレンドリーなチケットを発見しました。
「ワンだふる」っていいなとメモし、後日調べると多くのワンちゃん関連サービスがこの言葉を用いていることがわかり、広報会議で「ココグルメPRでも何かで使おう」とスプレッドシートのPRネタ帳にメモしていたところ、秋に機会がやってきました。

このフジテレビ公式Youtubeでは、ニュースでありがら50万回再生、5,000いいね超いただき、共感と応援をいただく素敵な放送内容に仕上げていただきました。他方、商品開発シーンで「社員(人間が)がペットフードを試食」の瞬間、スタジオが混乱するような唐突な伝わり方があった点が、広報チームとしては次回改善項目として伝え方を工夫しようとも話していました。

【3】NHK「中井貴一サラメシ」の放送で公式サイトへのアクセス集中と購入増

代表だけでなく社員が犬・猫をはじめとした動物フレンドリーであることは、ぜひ多くの方々に知っていただきたい情報でした。
商品をお届けしたい相手は、同様に愛犬・愛猫を家族同然に愛する人たちだからです。
動物を愛して止まない人が作るワンちゃん向けの手作りご飯、商品開発にかけるこだわりを大人気番組で放送していただけたことで、WEBサイトに殺到し新規のお客様のご購入に至りました。

ちなみに、私幼少期にペキニーズ(♂)と暮らしながら知らなかったことなのですが、"ペットフードは法律上、食品扱いではなく、雑貨扱い"です。
一緒に雑貨ではなく「食品」を食べたいですね。
その辺りは、先日公開した公式noteで、獣医師、大学教授、栄養士の方々のインタビューコンテンツで詳しくお話ししています。

【4】SNSで話題化した「犬吸い社長」のロングブーム化

「犬吸い」は社長の日課です。
バイオフィリアにはとても発信と交流上手なSNSチームメンバーがいて、この様子を取り上げたことで、2万名の方がいいねしてくれました。

最初に記載した大きなPRテーマ「(ドライフードだけでなく)フレッシュフードが当たり前に世の中にする。そして、それといえばココグルメであり愛されるブランドになる」を決め、その構成要素を分解して広報の注力テーマを決め、経営や社内とも合意形成することで、出すべき情報がはっきりしました。

ともすると「遊んでいるように見えないか?」と不安で躊躇しそうな投稿ですが、フレッシュフードを作りたいという創業背景に、「愛犬が病気で亡くなったことへの後悔」があり、愛犬や動物を愛する社内の様子は隠すべき話ではないはず、という基準になっています。
それは、スピーディで等身大の発信活動の土台となっています。

せっかくバズりという形で焚き火で言う着火剤に火がついたら、「広報で一生懸命仰いで大きなキャンプファイヤーを作ろう」つまり、話題を長期化させる方法を考えようと、また一連の情報をパッケージ化して企画書を作成し、メディア関係者にもご案内しました。

【5】製品および会社として国内外で複数のアワードで受賞

もう一つ、「愛されるブランドになる」とは異なる視点の広報注力テーマとして「スタートアップ業界における認知の獲得」を掲げていました。
「我々はスタートアップである」という宣言と説明、そして具体的なアクションとしてスタートアップイベントや大会への参加・応募も活発化させました。
結果として、アメリカで開催された「Pet Innovation Awards」や、みずほ銀行主催のアワードの受賞など素敵な機会をいただき、サービスPR中心であったところから、HPの改修に始まりコーポレートPRにも着手し、これまでとは異なる方々の認知形成に結びつきました。

【6】JR渋谷駅ハチ公口に掲載した交通広告を話題化

テレビCMや交通広告、タクシー広告を打つ際にプレスリリースを出すか。どう出すかはよくある議論だと思います。
この広告でピンときてくださった方は、マツコ・デラックスさんの「月曜から夜更かし」を見て豆柴のえだまめちゃんを知ってくださっている方でしょうか。そうです、ココグルメの社員犬です。

経営陣から「渋谷に2週間の広告を出すのでプレスリリースを出すか検討を」と松村さん&私&直子にきた時に、チームで話しました。

【A案】一般的な出し方にする
「渋谷に◯月◯日より、交通広告を出稿します」というもの
【B案】ユーモアを交えて面白く伝える
渋谷ハチ公とまめちゃんの知名度を合わせて、その他リスクを排除して最大限にアイディアを膨らませる

そして、B案で話題化したリリースがこちらです🐕

(以下省略)

広告内容自体は広報ではなく元CMOの矢作さん含むマーケチームが作成したものです。
ABをどちらを選択いただくかは経営陣の合意が必要で、お伺いを立てました。広報としてはリリース構成の大枠を固め、会議に持ち込む際に双方のメリットとデメリットをお伝えしました。Aは無難で炎上要素もないが一瞬で流れ去る可能性があり、Bはうまくいけば話題化する可能性があるが若干「おふざけをしている」と見えてしまう可能性がある、といった話です。リスク回避で実施した内容は後述します。

結果、ここは話題化を優先しましょうと即決断してくれました。
広報チームがかなり盛り上がったのを覚えています。思いっきり楽しんで企画していいよと言われるのは広報として嬉しいです!

広報の腕の見せどころ

例えば
(1)公式リリースで「ハチ公」の言葉を使って問題ないよう調整
炎上しやすくなっている世の中で、何かしらの指摘が入らないようにしようと松村・藤村・岡空で「渋谷駅」「ハチ公」とその関連ニュースやイベントを調べ上げたところ、ハチ公生誕100年サイトを発見。
楽しくサイトを見ていくと「HACHI100を応援してくださる皆さまへ」という会社としても一緒に盛り上げたくなるスポンサー案内ページがありました。なので、リリース数日前にご連絡し、公式ロゴをいただきました。これで堂々とリリースの中でも「ハチ公」の言葉を入れられました。

(2)ユニークなリリースでJRさんを万が一困らせないよう事前に連携
(3)時事性を盛り込み、11月1日「いぬの日」に触れる
(4)念の為、ハロウィーン期間の渋谷厳戒態勢の動きを細かくチェック
最終的な文章は、やはりメディアサイドで長年仕事をしてきた松村さんの文才がキラリ光って、燃えることなくまたYahooニュースなどでも話題にしていただけました。

【7】広報がメディアではなく企業へリリース送付する(営業支援活動をする)

ココグルメはサブスクサービスであり、解約率がありがたいことにとても低いです。その少ない解約理由も老犬のご逝去が含まれていたりします。
つまり、私たちはまだココグルメを知らない方に知っていただく必要があり、高速道路や商業施設のドッグラン、ペットとお出かけする人気旅行先や宿など色々調べています。

経営との距離が近いことから、今後の事業計画を聞く中で「ペットツーリズムを盛り上げたい」という思いもあり、協業先を募集するリリースを作成しました。

そして、このリリースにご興味を持っていただけるメディアをリスト化している中で、そもそも協業先となってくださる可能性がある企業さん(HISさんをはじめとする旅行・観光業の企業様など)に直接送付しようと広報チームで送り先を変更しました。

ペットと宿泊できるホテルやグランピング施設に広報担当がメールをし、HISさんから返信いただけ、松村さん自身が沢山HISのご担当者様と調整を重ねてくれた結果、ココグルメを使用したオリジナルメニューの提供が実現しました!

まとめ

このバイオフィリアの広報を活動を通じて
1:出したいメッセージを言語化し
2:経営と握れる距離の近さで活動し、
3:中にいると見えない埋もれた宝を発掘する

という3点の大切さを再認識させていただきました。
広報という仕事の楽しさや醍醐味も!

経営陣が考えるバイオフィリアの事業とPRのバランス、自社と社会との接続、松村さんの意気込みなど、ざっくばらんにコメントくださいと無茶振りさせていただいたらこのようなしっかりした文章をいただきました(涙)ので、ご紹介させてください。

代表取締役CEO 岩橋洸太さんから一言:

取締役 矢作裕之さんから一言:

広報 松村昴さんからひとこと:

広報が経営上重要だと位置付け、体制変更や経営リソースの広報部門投下をスピーディにしていただいた結果が、3週連続のテレビ放映や数十万いいねにつながるSNSの反響、Yahooニュースの数回の掲載と数千のコメントなどに結びついたと思います。逆にいうと、この組織体制や部門間連携がなければ同じ結果には100%ならなかったとも感じます。

そして、ミッションに対する共感性が高く、当然に動物を愛し、健康を第一に考えることが日頃からあたり前なので、社内にいると社内の宝の山に気付きにくく第三者の目線から見ると「すごい!WOW」ということは沢山です。

2024年もこの学びを活かし、経営&広報連携を大切にしながら、面白い仕事をしたいと思います!

最後に

ココグルメは例えば食べムラがあったり、食細なワンちゃんにも好評です♡

バイオフィリアでの仕事にご興味を持っていただいた方、採用ポジションが色々あるのでこちらもご覧ください♡
私もたまに出社してます🐕 


この記事は広報Slackコミュニティ「#PRFunho」で、年末企画である「アドベントカレンダー」に登録して書きました!
このnoteは #PRFunho Advent Calendar 2023 の12月6日の記事です
。毎日PRパーソンのPR記事が発信されます!

来年も少しでも”届けたい人”に情報が届く取り組みに尽力し、そして事例もアウトプットしていきたいと思います!
モチベになるので、ご参考になる部分があったらコメントやスキしていただけると嬉しいです♪


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?