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よしなしごとたち

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日々感じたことを好きなようにずるずると綴っています。
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味覚の機微、人生の俯瞰、書店が好き

味覚の機微、人生の俯瞰、書店が好き

約3週間前にコロナに罹り、療養期間が明けてもしばらくのあいだ、味覚と嗅覚の不調が続いていた。
食べることを生きがいとしているわたしにとって、この状態はかなりこたえた。

「洗剤と食べものの匂いはなんとか嗅ぎ分けられるかな……」レベルが2日、「洋食か和食かくらいはなんとなくわかる」レベルが2日、そして「においも味もおおまかにはわかるけど、風味とか香りとか繊細なところはようわからん」というレベルが2週

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2022どたばた振り返り!

2022どたばた振り返り!

年の瀬、時間はあったはずなのにゆっくり振り返る余裕がなく、かけこみで2022まとめ!
40分で書きました!乱文お許しくださいませ。

いちばんうれしかったこと

出版社に転職できたこと。
2022年の目標に掲げていたので、達成できて本当に良かった。初詣の生田神社で買った仕事守の効果がかなりあったのではと思っている(一緒に買った友人は月刊誌で漫画の連載が決まったのだった)。年が明けたらちゃんとお礼参

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オーディオプレイヤーとレミオロメン

オーディオプレイヤーとレミオロメン

小学生の頃、名探偵コナンのアニメが好きで、主題歌もきまって好きになっていた。
特に好きだったのは、倉木麻衣の「Growing of my heart」。毎回のオープニングを待ち焦がれていたわたしに、母がCDを借りてきてくれた。

はじめてCDプレイヤーで聴いたときは感動した。
すぐそこで歌ってくれてるみたい!と興奮したのを覚えている。両親も音楽を聴く習慣はあったけれども、自分の好きな曲を何度でも聴

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夏の休日

夏の休日

11時過ぎ起床。
身支度をととのえて12時過ぎに家を出て、投票所である近くの小学校へ向かう。

ここ2週間ほどは、ずっと選挙のことが頭の片隅にあった。調べて、考えて、わからなくて、自分の無知さに嫌気が差し、でもここで投げ出したら負けだと思って考えることをやめずにいた。

投票を済ませたあとは、やるべきことをやってやったぞ、という気持ちになった。
正直、100%の自信を持って、今できる最善の選択をし

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ゴールデンウィーク2022

ゴールデンウィーク2022

10連休、たのしかった記憶の備忘録



1日目(4/29):ねむりねむられ

たくさん雨が降り、強い風が吹いていた連休初日。
たらふく眠り、出かけるつもりだったけども諦めて、一日じゅう寝巻きで怠惰に過ごす。
休日はまだまだ続くから、こんな日があってもよい。連休の幕開けという感じ。



2日目(4/30):「あの頃は楽しかったね」だけじゃなくて、これからもたくさん楽しい記憶をつくっていきたい

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涙は計画どおりにいかない

涙は計画どおりにいかない

ヴァイオリニストの友人からお誘いを受け、室内楽のコンサートに行ってきた。

各駅停車の電車に揺られること約15分。
はじめての駅に降り立ち、改札を出て、地図を見てもよくわからなかったので駅員さんに方角を尋ね(案の定、反対方向に進むところだった)、川沿いの道をずっとまっすぐに歩いた。

歩くこと5分。早めに到着してしまったので、受付を済ませてから席につき、本を読みながら開演を待つ。
今日は風の強い日

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自室で息をして

あ、苦しい。そう気づいてやっと、自分が息を止めていたことを知る。
巷で「電子メール無呼吸症候群」などと呼ばれている症状に近い気もするけれど、何もわたしはパソコンやスマホの画面に向かっている時だけ呼吸を忘れるわけではない。

片づけをしている時、着替えている時、本を読んでいる時、食事をしている時、何もせずただぼーっとしている時でさえ「……っは!」となってようやく気づくのだ。
それらの共通点は、いつも

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日比谷きらきらクリスマス

日比谷きらきらクリスマス

今日は大好きな友人と会えたのでとても元気。
日比谷のクリスマスマーケットに行く予定だったのだけど、会場の入り口にたどり着くと、まるでユニバかと思うほど長蛇の列。さすが華金、さすが日比谷。とてもじゃないけど並ぶ気力はなくて、駅のほうへ歩きながら途中イルミネーションの前で写真を撮り、クリスマスをやったことにした。

そのあと赤煉瓦の高架下にあるドイツ料理屋に入り、あれこれ迷った末にドイツビールとワイン

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網戸越しに秋

網戸越しに秋

4週間以上も好きな人にふれられていない指先が、熱を持ってじんじんと痺れるような感じがする。

最近の頭のなかはいつも鉛をつめこまれたかのようにぎゅうぎゅうで、それはからっぽに比べたら喜ばしい状態ではあるのだけれど、ずっと続くとなかなかにしんどくて、だから半ば強制的に、一時的にからっぽにしたい。
すなわちそれは、好きな人とふれあいたいということ。わたしのなかには、人肌のぬくもりでしか埋められないもの

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はなちゃんと過ごした日

はなちゃんと過ごした日

「お母さんからバタークリームのケーキが届いたの。良かったら一緒に食べへん?」
そんなとびきり素敵なお誘いに乗って、はなちゃんの家に遊びに行った。この春上京してきたはなちゃんは、大学時代からのたいせつな友人だ。

前回会ってからそう間が空いたわけでもないのに、再会するたびうれしくて顔はでろでろにほころぶし、手を取り合って子犬のごとくくるくると回ってしまう。
はなちゃんの最高な提案に基づいて、マックの

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あなたのフォローはなんのため?

あなたのフォローはなんのため?

芸能・音楽の関係者や各種クリエイター、起業家などではない、ごく一般人の感覚として、SNSのフォローはいったいなんのために行うのだろう。

①親しいorお互いによく知っている友人・先輩・後輩
②趣味・実用(ファッション、食べ物、動物、クリエイターなど)
③義理(ほぼない)

わたしの目的は、以上の3つである。
というか、SNSなんてあくまでも楽しむためのものだし、大部分の人がおそらくそうだろうと思っ

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あいによばれて

あいによばれて

ソーセージマフィンは就活の味。
早朝、夜行バスで東京駅に着くと、いつも近くのマクドナルドで時間をつぶした。朝食を済ませて歯を磨き、化粧をほどこして身支度をととのえる。万年金欠の就活生にとって、たった数百円で長々と居座らせてくれるあの場所は大変貴重であった。

当時はマフィンとコーヒーのコンビで200円だったと記憶しているが、さっき訪れた空港の店舗ではそんなメニューは見当たらなかった。この2年の間に

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フィクションの日々

フィクションの日々

エンドロールが流れはじめてもなお、涙がぽろぽろと頬をつたう不思議。
激情とは程遠い。いったいなぜ泣いているのか自分でもうまく説明のつかないまま、ただ静かに心が揺さぶられつづけているのをひたひたと感じていた。

黒木華さんの演技を無性にみたくなって、数年ぶりに映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』を観た。
冒頭から大好きな曲が流れたので胸がときめく。そうだった、主題となる「フルートとハープのための協奏

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コロナ禍の決意

コロナ禍の決意

コロナ禍において、もっとも納得がいかないこと。
それは「恋人に会えないストレスで食べすぎて太る」という構図である。

だって、だってですよ、「恋人に会えるからストレスフリー、食べすぎることもなく体型キープ!」って、いったいぜんたいなんやねん?
ちょっと、いいとこどりすぎやしませんか。
ずるい。せめて後半だけでも交換してくれないと絶対つじつまが合わない。わたしもそっち側がよかった。圧倒的ずるい。

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