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日本とカナダの違うとこ 〜100パーセントわたし調べ

約3週間、カナダ(主にトロント)で生活をする中で「これは、とくべつ日本と違う!」とわたしがめちゃくちゃ思ったこと。
今回は、それを簡単にご紹介しようと思う。

100パーセント個人の見解&わたしの極狭行動範囲内に限っての話、だということをご了承のうえ、読み進めていただきたい。

①接客

これはもう常々聞く話であるが、本当にそう。両国の違いの最たるところは「店員対お客様 」という境界線の有無だと思っている。

ご存知の通り、日本においてのお客様は常に神さまで、それゆえ「それは、ちょっとどうなん?」みたいな問題もしばしば起こりうるわけである。こっちは客やぞ偉いんやぞ、といった尊大な態度や言動、いや客側がそれを言うたらあかんやろうと突っ込みたくなるような光景も、時折見かける。
また、必要最低限のやりとりしか交わさない、というのも当たり前。たとえばコンビニなどでは、一切言葉を発さずにものを買う人だって、決して少なくないだろう。

それに対してトロントは、いっそ潔いほどに対等だ。接客というよりもむしろ、人対人のコミュニケーションであると感じた。

例えば、スタバなどのカフェを例としよう。
我々お客が入店し、順番が回ってきたところで、店員さんはまず「おはよう、調子はどう?」などと挨拶をする。
それを、客側の人間が無視することはまずありえない。「おはよう、いい感じだよ!そっちはどう?」と、ここまで返してワンセット。まさしく、中学1年生の英語で習う「Fine,thank you. And you?」に限りなく近いものである(実際、その言い回しはまず使わんでと聞いた。わたし調べ)。
そのやりとりを経たのち、ようやく本題の注文に入るのだ。そして最後は「良い一日を」「あなたもね!」で締めくくることが多かった。

個人的にすごく気に入ったのは、こっちの注文に対して店員さんが Great! とか Perfect! とか相槌(?)を打ってくれるところ。
恐らくそれらは、了承の意を示しているに過ぎないのだが、そんな言葉を言われ慣れてないこっちからすれば、そ、そうかい? とちょっと嬉しくなってしまうのである。

②トイレ

命ある限り、排泄という生理現象からは逃れることができない。
などと大げさなことを書いてはみたが、なんてことはないトイレの話。
だけど、決して馬鹿にはできないトイレのお話である。

トロントにおいてのそれは、Washroomと表記されることが多い。
長時間のフライトを終え、空港に到着したわたしが初めてトロントのトイレに入ったときに思ったこと。

こころもとな!!!

原型「心許ない」である。
何がって、個室のドアを閉めたときに生じる隙間の大きさ。ふだん日本で使っているトイレを思い浮かべてほしいのだが、閉じたドアの横、そして床との間には果たして隙間があるだろうか?
あったところで、床の隙間はせいぜい1センチ未満、ドアの横に関してはミリ単位にまで詰められているところがほとんどなんじゃないかと思う。
そのような恵まれた環境であるからこそ、我々は己を解放し、心からリラックスすることができるのだ。と、わたしは気がつくことができた。

トロントの話。
ドアの裾(?)が短いため床からの距離が空いており、向こう脛あたりまでが外から丸見えになるのである。
いや、別になんら困ることはない。ただ、なんとなく恥ずかしいのだ。日頃この場においては人目に晒さない部分を、否応なしに開放させられるこの気持ち。
ちなみに、ドアの横の部分も1センチほど空いており、個室の中から外の様子は丸わかり、つまりは外からだって見えちゃう状態なのである。無論見ようとするならば、であるが。

さらに言うなればウォシュレットもなく、音姫なぞという気の利いたものも勿論ない。
トイレットペーパーとそのホルダーはどでかく(※日本比)、決して不潔ではないのだが、全体的にどことなく雑多な印象を受けた。ていうかそもそも綺麗すぎるやろ、日本のトイレ。

ちなみに、駅には基本的にトイレがない。
当然あるものと思い込んでいたわたしは、一度大変やばくなったことがある。駅周辺を必死で駆け回るより他になくなるので、お気をつけを。

③コンビニ

コンビニないねん。
いや、それは嘘。セブンイレブンだってよく見かけるし、個人商店のようなコンビニエンスストアも、あるにはある。

ただ、日本みたいなコンビニがない。
というのは、ご飯ふっくら海苔パリパリのおにぎりが100円ちょっとで売っており、目移りするほどの菓子パン・惣菜パンが並び、シュークリームやガトーショコラといった「ちょっとした」スイーツが安価で手に入る場所、という意味で。
コンビニのコーヒーが美味しいことはよくわかっているつもりだったが、そのコスパの良さ、クオリティの高さをこれほどに痛感したことは今までなかった。

トロントにやってきて数日が経つ頃には、わたしは日本のコンビニを切望していた。
朝のコーヒーを買いたいとき。ちょっと小腹が空いたとき。 甘過ぎない(※詳しくは後述)甘いもんを体が欲しているとき。ああコンビニ、と思うのだが、わたしの求めるコンビニはここにないのだ。
失って初めて気づく、その存在のありがたみ。当たり前だと思っていたよ。

③+α 続コンビニ、そして「ちょうどいい甘さ」について 〜帰国後のこと〜

ニューヨークから成田空港、約6時間の待ち時間を経て関西空港へ。
9月末の夜のこと、わたしはようやく関西に帰ってきた。

時差ボケのせいか頭は興奮しているが、体は結構へとへとである。
重たい体と18キロのスーツケースを引きずりながら、わたしは朦朧と考えた。

なんか、甘いもん食べたい。
ほら、長旅で疲れたし? 一人で移動がんばったしな? と自分自身に言い訳を重ねながら、急ぎ足でローソンへ向かう。
まばゆく見えるスイーツコーナー。一個入りの「プレミアムロール」と、六個入りの「もち食感ロール 〜阿蘇小国ジャージー牛乳入りクリーム」を見比べ、あまり迷わず後者を手に取った。ついでにカフェオレも購入し、急いでバス乗り場へと向かった。

バスに乗り込み、待ちきれない思いでロールケーキを口に運ぶ。

うっっっま………! え、なにこれ……!!

久々(といってもたかが1ヶ月だが)に口にした日本のスイーツは、思わず目を見開くほどに、美味であった。

カナダ、アメリカで口にした小麦粉製品といえば、その大半がパサパサかオイリーのどちらかであったように思う。口の中の成分を全部持ってくロールパンとか、手がねろねろになってしまうマフィンとか。
対して、このロールケーキはどうだ。もちもちしっとり、日本人の舌に合うよう計算しつくされたこの食感。そしてこの生クリームの、奥ゆかしい甘さときたら!!
誰か聞いて? この感動を。と、思わず倒置法を用いてしまうほど、わたしは胸がいっぱいだった。

お砂糖たっぷり、油たっぷりでいかにも米国!なお菓子たちに慣らされたこの舌は、ひさしぶりの「ちょうどいい甘さ」との再会に、ただただ打ち震えていた。
ローソンブランドのカフェオレも、これで110いくらかと肩を揺さぶりたくなるほどに、うまい。オレといいつつまるでラテのような深みある味わい、濃厚なミルクのコクも、110いくらのそれとは到底思えなかった。

日本万歳、コンビニスイーツ万歳! と快哉を叫びたい気持ちだった。
やっぱりわたしは日本が好きだ。と一人しみじみ思う。単純だとはわかっていても、やっぱりわたしは、日本が好きだ。

「ちょうどいい甘さ」というものを、これだけ体現できる国などそうはない。きっと、まだまだ大いなる可能性を秘めているに違いない。
……なんていうのは、こじつけか。


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