この世は名前を出せない仕事の積み重ねで仕上がっているのだ。けれど名前を出せなくても誇り高く仕事している

どっかの若手女優が某バラエティ番組で「生まれてからどうして照明さんになろうと思ったんだろう」「声を録音するのに命かけてるなんて」とか発言して炎上しましたな。ンなこと現場で照明さん音響さんに言ったりしたら私だったらそいつのマイク切りたいけどそんなことしたら公演全体の質が下がりきていただいたお客様に不利益を被らせてしまうから脳内の妄想に留めておいて、次回以降そう言う発言をする不届き者は声を掛けなくなるなぁ。スタッフを馬鹿にする人は真面目に仕事なくなると思う。スタッフさんの現場掛け持ちは当たり前だし裏方ネットワークの情報網恐るべし、だと考えてる。

裏方の仕事をしている。

裏方の仕事をしていると、「役者だったんですか?」と訊かれるけれど、元役者でもプレイングマネージャーの類でもない。
最初からと言うと厳密には違うのだけど、元々裏方志望だった。
裏方の方が意外といろんなことができると思っていたと言うのもある。

裏方は黒子だ

黒子。
いるけれど居ないもの。関わってることを公表できない仕事もある。

けれどそこにいるもの。居なくては成り立たないもの。

よくよく考えたら、インハウスのデザイナーは例えどんな仕事をして商品や成果物が有名でも本人の名前が出てくるわけではないし、セクションによってはそのセクションの仕事がクオリティの要でも存在自体が知られてない、いやむしろ伏せられてるようなところも多いと思う。成果物に於いてクレジットされてるのはきっと携わっている人間でもほんの一部。サービス業や製造業だとより顕著かもしれない。インフラ関係とか。

でもまあ、少なくとも己が選択したのは事実だし、やりたくてやってる人間としては、裏方であることは決して恥じるべきようなことではないと信じている。
言えないことは悪いことなんかではないのだ。
自分の1人胸の内に留めて、こんな仕事やってるんだぞと糧に出来るのはそれはそれで自分だけの贅沢だ。

#ライフワークバランスなんて知らない #コンテンツ会議 #エッセイ #つぶやき

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