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お金も手間もかけたくなかろうと、小劇場の劇団で会計的にまずやれること

先日こんな記事を公開しました。

ずっと個人的にもやもやしていた、「芝居とお金」の所について、絶対記事にする必要があると思ってたんですが、専門家のチェックが入らないと絶対嘘記事になるのでもうその辺もチェックしてもらわないと・・・と思ったらfreee部のミートアップで元エンジニアの税理士の中川先生の協力を得られて

いや真面目に本当に助かりました。その第1回で私が「劇団は個人以上法人未満」ということから分科会という感じで展開もでき。

「演劇」のみならず「個人だけど法人チックな動き方してる。でも法人じゃない」という団体は意外と多い。

やっぱり私は当日精算での支払いというのは慣れないし、それこそ2ヶ月も3ヶ月も前から「押さえるだけ押さえておいて」「当日来るかどうかわかんない(収益になるかどうかわからない)」なんて真っ平御免だし、そんなのやるにしても限定的にするしかないとしか思えない。

そして何より、現金主義なのは別にいい、導入するコストを計上すると売り上げどんどん削られるもんね?でも、現金でやることに対するリスクや、現金支払いで当然やらなくてはいけないこと、要求されたら出さなくてはいけない書類とかを出してない、そういう「とりあえず現金だったらOK」という態度が嫌いなのである。これ、世界的に現金決済はマイナーになってきつつあるのにじゃあ日本今後どうすんの?って感じである。
観客の数はもともと人口に対して割合も低い上に母数の人口が先細り、それこそインバウンドの海外観光客の来客も見越してそれこそ集客しないといけないと思ってるんだけど、たとえ1人だとしても動かすための準備や勉強は必要だと思うんだけどなあ。

オランダは田舎の方が現金使えないってなんということ!

じゃあ今コストをかけずに何ができるのか

まあ海外事情はさておいて。

当日現金払いからの当日現金支払いでやりたいのならじゃあいい。そこは妥協する。
公演が始まるまでの資本金や、赤字補填についても主宰者の持ち出しやメンバーからの積立金で動かす、これはまあいい。
じゃあ何をどうした方がいいのか、私なりに提案してみる。

● 領収書・請求書を作る(難易度:低 というか必須)

領収書くださいって言って領収書もらえなかったこと1度や2度じゃないんですけど、小劇場の公演で。え?現金取り扱いなのに領収書ないっておかしくない?そもそも領収書の束買って来るところからスタート?意味わかんないんですけど!と、言いたい。
現金取り扱いならば領収書は発行しないといけないのがルール!その上で「もらうかもらわないか」が受け取り側の自由なのであって、そもそも発行しなくていいって発送がまずアウト。
あと請求書と領収書はセット。
「あなたにチケット代として三千円請求します」→「三千円支払ったのであなたが受け取ったという証明書をください」→「三千円受け取ったので領収書を発行します」という流れだからね。請求書だけじゃ支払ったってことにならないという根本的な構造をわかってない人も多いよね・・・。
請求書とかの類はコクヨとかの文房具ブランドが出してるのでメモ帳ごと買おう。転写式のもあるからこっちの控えも残る。パソコンないから作れませんとか生ぬるいこと言ってんじゃないぞ!?!
あ、事務所持ってない?自宅の住所書きたくない?じゃあバーチャルオフィスで住所だけ借りればいいと思うよ。大丈夫、そんなに高くないから。

● 劇団ならびに公演プロジェクト専用の独立した銀行口座を持つ(難易度:低)

別に屋号付きの銀行口座を持てとは言ってないからな!!!
いくら主宰者のバイト代で赤字補填や拠出金があるからといって、個人の銀行口座とごた混ぜにするなと言いたい。
特にチケット代を振込で対応するのであれば、主宰者個人の口座に振り込ませたら絶対生活費として使い込むアホが出そうだし、ましてやメールなどの限定的なものとはいえあまり口座名をオープンにするのはよくないと思う。その分、使っていない口座なり、屋号での口座であればそこで独立したお金の流れが見えるし、当日の売上金などもその日のうちに入金できる。ほんとチケットの売り上げ金やノルマなどのチケットの買取分売り上げを金庫だけで管理するのって危なっかしいから勘弁してほしい。別の銀行口座にするだけで容易に引き出しはしにくくなるし、通帳だけ渡して他の信用できるスタッフに入金依頼などもできる。また、銀行振込だと領収書がわりになるというのも大きい。払った払ってないのトラブル回避!

「コストはかけたくない、手間はかけたくない、自分に限ってトラブルなんて起きるはずがない」

そんなわけないだろ

最低限、お金の流れという面だけでは公私混同はやめよう。

そして、現金はコストはかからないかもしれないけど、リスクを抱えているってことをもっと意識した方がいいと思う。そこに「もの」があるというのは、爆弾を抱えているようなものだよ。


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