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SDGsと「衰退産業でも稼げます」

先日、「スモールビジネス・起業経験について」というテーマで、大学の同窓の女性15名にお話しする機会がありました。講演会ではなくサロンという形式で夕食をとりながら、私の起業経験や私の新刊「衰退産業でも稼げます」(新潮社)のテーマなどについてお話させていただき、参加者の方々の様々な質問にお答えしました。

国連広報センターに勤務する方から「この本のテーマである事業承継や地方創生は、国連のSDGs(持続可能な開発目標)とも関連している」という指摘があり、私にとっては思いがけないことでしたので、改めて国連のSDGsの説明を読んでみました。

「持続可能な世界を実現するための17のゴール」のうち、私の本のテーマは「8 働きがいも経済成長も」「11 住み続けられるまちづくりを」「3 ジェンダー平等を実現しよう」が関連していると思います。

日本は成熟した先進国でこれからどのような経済成長が望めるかというと「地方の衰退産業にブルーオーシャンがある」と私の本では指摘しています。地方の「商店・旅館・農業・伝統産業」ではIT化の遅れや自社の強みの効果的PRがうまくいっていないことが多いのです。それでも長く続いてきた衰退産業は生業(なりわい)としてやりがいがある仕事でもあります。

都市問題とは逆に、人口減少と高齢化が進む地方はいかに「地産外招」するかが問題になっています。「地産外招」とは私の造語で、「ローカルな魅力を活かして、多くの人を地方に招く」というコンセプトです。私の本では、特に「スノーモンキー」をキラーコンテンツとして多くの外国人観光客を招いている長野県山ノ内町の事例を取り上げました。

私の本では4章構成で各4事例、合計16事例を取り上げましたが、各章で必ず女性がイノベーションを起こした事例を取り上げました。老舗酒販売店に嫁ぎ、先代である舅に代替わりを迫って業績をV字回復した上田市の「原商店」の原有紀さん、10億円の借金を負った老舗旅館をIT化と働き方改革を推進して黒字経営にした「元湯陣屋」の宮崎知子さん、現役キャンビンアテンダントである女将が年間数泊だった外国人の宿泊を年間6000泊にまで伸ばした「一茶のこみち 美湯の宿」の斉須幸子さんなど本当に素晴らしい女性たちが起こした衰退産業でのイノベーション事例を紹介しています。

このところ都会のサラリーマンがスーツにSDGsのピンバッジをつけているのをよく見かけていたのですが、自分ごととは思っていなかったことがあります。すべての人がどのようにSDGsと関わっていくべきかを考えなければならないと思った次第です。

◆講演会のお知らせ  ご都合つきましたら是非ご参加ください!
7月28日(日)午前10時~11時30分 長野県松本市信毎メディアガーデン
衰退産業でも稼げます 刊行記念イベント
「日本の価値を次世代にどのようにつなげるか」https://www.facebook.com/events/366641950706099/

#SDGs #起業 #事業承継 #地方創生 #女性の起業