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排斥を感じる~手帳の種類で割引されたりされなかったりする現実~

手帳のこと、その種類のこと

皆さんは障害と聞くと、何を思い浮かべるだろうか。視覚障害? 聴覚障害? 肢体不自由? ここを読んでくれている方にはいやいや発達障害を真っ先に思い浮かべますという方もいるかもしれない。視覚障害という方も、そこそこいそう。何せ私は発達障害やアルビノを語ってきたから。

手帳というのは身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳のことだ。

参考までに、リンクを貼っておく。

視覚障害だと身体障害者手帳、発達障害だと精神障害者保健福祉手帳が関係ある。ところが私は視覚障害者としては基準を満たさないので、身体障害者手帳は持っていない。そして、発達障害の一つ、ASD(自閉症スペクトラム/アスペルガー症候群)で精神障害者保健福祉手帳を持っている。

手帳があるとできること

手帳を取る(申請する)ということは障害者として認めてもらうということなので、そこに抵抗を覚えるという人もいるだろう。けれど、手帳は取れるなら取っておいた方がいい、と私は思う。

まず第一に、障害者として雇用されることができる。つまり、ハローワークなどで障害者雇用の枠で就職活動ができるのだ。これは大きい。障害をオープンにした上で合理的配慮をしてくれる就職先と出会える確率が上がる(残念ながら、外れもある)。

そして次に、税金が免除されたり減額されたりする。どれくらいの免除か減額かは障害の等級などで変わってくるが、これはとてもありがたい。何故なら障害者は基本的に通院や補助具、服薬にお金を使う必要があるので出費がかさむからだ。

でも自動車税の減免とかって、免許取れる視力のない私には何の救済にもなってないんだよなあ、という愚痴は置いておく。

そして最後に、各種サービスが割引されたりする。映画や交通機関、携帯電話の料金プラン、それから美術館や博物館だ。施設によってどんな割引かは異なる。割引きされた値段なら、ちょっと足を伸ばしてみようか……となるかもしれない。

何故か扱いが違う

先ほど、各種サービスが割引されたりする、と書いたけれど、ここに落とし穴がある。

例えば、JR。

こちらのリンクをよく読んでもらえればわかるが、精神障害者保健福祉手帳を持っている人は割引の対象からは、外れる。

他にも「身体障害者手帳をお持ちの方は割引ですが精神障害者保健福祉手帳の方は特に割引しません」という交通機関やサービスはある。

最近では精神障害者保健福祉手帳を持っている人も割引しますというところも増えているのだが、JRで割引されないというのはちょっと財布が痛い。

例えば札幌市営地下鉄、路面電車などが精神障害者保健福祉手帳を持っている人にも割引を適用してくれるようになった。

そうは言ってもやはり、まだまだ身体障害者手帳と療育手帳を対象に割引、精神障害者は置き去り……という交通機関はある。

そういうとき、精神障害者が外に出てくることが社会に望まれていないのだろうかとか、存在を忘れられているのではないかとか、考えてしまう。

何でもかんでも割引しろと言っているわけじゃない。でも、身体障害者は割引するけど精神障害者は割引対象外、となるとちょっともやっとする。私の抱える困難がなかったことにされたようで。

精神障害者保健福祉手帳に対する理解が広まってくれることを願う。

執筆のための資料代にさせていただきます。