家徳悠介 | Yusuke Katoku

スポヲタ(Sporta) 社CEO /コロンビア大スポーツ経営学修士/米国NYC在住/…

家徳悠介 | Yusuke Katoku

スポヲタ(Sporta) 社CEO /コロンビア大スポーツ経営学修士/米国NYC在住/ 日本のスポーツシーンをより明るく、より楽しくする事を目標に掲げ、ファン体験を向上させるテクノロジーを主に取り扱うスポヲタ社を日米に設立。HP: https://sportajapan.com/

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米国女子バスケビジネス躍進の背景

東京五輪で銀メダルを獲得し、注目度が増す日本女子バスケ界、米国ではその注目度がここ5年で爆増しているが、その真の背景をご存知だろうか? これは青天の霹靂ではなく、緻密に計算されたものや社会背景が密接に噛み合わさってのものなのだ。今回はその背景を紹介したい。(最後に紹介する点が実は最も大事。) 1) 17年に発生した#MeToo運動少し前にスポーツ界に限らず、米国を発端に世界中で巻き起こった、女性の社会的地位向上を目的にしたこの運動、実はこれによって女子バスケも凄い恩恵を受け

    • 百文は一見にしかず vol 2

      昨日は大学D1に所属することジョージア工科大の練習環境を紹介したが本日はお隣、NBA/アトランタホークスのそれを紹介する。 今回は中々見ることのできないビジネスエリアでなく、選手エリアを紹介する。 1. 選手の練習コートチームはアリーナから車で10分ほどの距離に練習専用のコート(写真右:2面)を持っている。 余談も、本練習コートの他、試合当日の為専用に、ホームアリーナ内にも動画の通り練習コート1面を保有(同コートでは、アリーナ関係者によるバスケ大会も実施されるとか。

      • 百文は一見にしかず

        日本のバスケ環境が発展している中、米国のそれは元々凄い上に環境面、テック面で日本のそれ以上のスピードで発展している。 その一例として、ステフォンマーブリーや、デニススコットといったスターを輩出した名門ジョージア工科大の施設を見て欲しい。 1)試合会場本日は夏に海外ツアーに行く女子バスケチームが、海外ツアー特例でホームアリーナで練習中。練習時間はオフシーズンの為、NCAA規程で僅か1hrのみ 2) 練習コート日本でも最近コートを改修し、綺麗なフロアが張り巡らしされた練習場

        • Euro Ballの進化 Vol.1

          Euro Leagueに関しては、日本で詳しい人は数える程しかいない。 世界を知らずして日本のバスケ界の進化はないと思う為、今回から数回に分け、Euroについて投稿していきたい。その第一弾として、個人的に最も日本のプロチームが参考にできると思うBayern BBを紹介したい。 1. 概要本チームはサッカー日本代表が多く活躍するブンデスリーガ所属のバイエルンと同じ運営母体を持つ、ドイツのトップチーム。 設立は72年で、1)ドイツのトップリーグと、2)欧州のトップチームのみ

        米国女子バスケビジネス躍進の背景

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          NBA/コミッショナーのスーツ裏話

          さて、当地23日に実施され、予想通りWembyがスパーズにいちい指名された後、少し意外にもミラーが2位でホーネッツに、そしてある意味Wembyよりも注目されていたScootがブレイザーズに夫々指名されたNBAドラフト、個人的に注目したのはアダムシルバーのスーツだ。 1) アダムシルバーのドラフトへの思い通常ドラフトと言うと、選手や指名するチームに注目が集まるが、仕事柄それを主催するリーグ(NBA)に個人的には注目していた。その中、幸運にもアダムシルバーが当日着用したスーツを

          NBA/コミッショナーのスーツ裏話

          面白いバスケ改革案

          スマホとSNSの誕生により、劇的に注意散漫になったこのご時世において、NBAの試合を1試合丸々見るのは正直に自分もきつい。。 その中、ニックス他でHCを務めた後、解説者に転身したジェフバンガンディーが提案した、NBA向け改革案が個人的にめちゃくちゃ好きなのでシェア! 1. FTを試合終了4分前まで廃止今の時代のファンにとっては、確かにプレーを止めてしまうフリースローは苦痛以外の何ものでもない。 なのでそれを試合終盤まで廃止し、シュート時や、累積ファールが上限を超えた場合

          面白いバスケ改革案

          MLBの衝撃

          MLB/HOU AstrosのVPレベルと会話したが、その中で衝撃だった同チーム取り組み(特にアナリティクスに関して)が多数あったので、この情報が日本のスポーツ界発展に寄与する事を願い、共有したい。 アストロズ、あまり好きでないが(スキャンダルがあったので。。)すごいぞ! 1) チーム編成部隊は皆コーディング可能ベースボールオペレーション部隊(チーム運営・編成)のスタッフは「皆」コーディングができ、基本アナリティクス、スカウティングに関わる分析は全てインハウスで彼らが分析し

          バスケ海外リーグの年俸

          NBAの年俸については公表されているので、多く知られているが、その下部リーグや、EUROの事情については殆ど公表されていない。 今後日本からより多く海外に挑戦するバスケ選手が出てほしいとの願いも込め、実際どれ位の年収が払われているのかを解説していく。 1. NBAこれは多くの人が知っていると思うが、世界最高のバスケリーグであるNBAは平均年収で約11億円、最高年俸はステフカリーの約64億円。しかも5年契約なので、彼の現契約の総額は300億をゆうに超える。 では渡邊雄太が過去

          バスケ海外リーグの年俸

          女子スポーツの躍進

          週末大盛り上がりを見せた女子大学バスケ選手権、今年は同選手権史上最高の視聴者数を叩き出すだけでなく、男子の主要スポーツをも超える視聴率を叩き出すまでの快挙となった。 先週はその他にも女子スポーツ界を激震させる事象が多数発生したので、それらを今回は紹介したい。 1. 女子スポーツファンド・VCが多数誕生!先週NBAのアトランタ・ホークスが女子スポーツを専用に扱うUSD50mil (約70億円)のVCを組成したかと思いきや、ほぼ同時期にUSD 100mil (約135億円)のT

          女子スポーツの躍進

          世界との距離/バスケ

          昨年から、米国に加え、Euro、アジア(NBL、CBA)の関係者より数多く情報聴取した。そして、昨日・今日で開催されたMITスポーツアナリティクスカンファレンスでのネットワーキングを通じて、日本のバスケ界が実は世界的に見て極めて「良い」ポジションにいる事が確信になった。 1) 女子バスケの飛躍最も分かり易いのは、やはり東京五輪での女子バスケの活躍であり、これは世界中のバスケ関係者(特に女子バスケ関係者(SLAMの編集者含む))から大いに注目/賞賛を浴びており、日本の女子リー

          世界との距離/バスケ

          Nets/アナリティクス

          渡邊雄太の活躍により、最近Netsに関わる日本からの投稿が増えていて凄く嬉しい自分も、同チームがNBAでは極めて珍しい戦術を取っているのはご存じだろうか? 今回はそのアナリティクス観点から見て、今のNBAでは極めて珍しいNetsの取り組みを簡単に紹介したい。 1) ミドルレンジの復活現在ホーバス監督の下、男子日本代表でも3Pと、ゴール下といった最も得点効率が良い2つのシュートが重宝されている。 NBAでもこの潮流が10年前頃から始まっており、90年代に主流だったミドルレン

          米国小学校バスケ事情

          娘が小学生になり、様々な米国/小学生スポーツリーグを間近で見る事で、改めて同リーグ運営の旨さを感じている。(自分も上記小学生スポーツを経験しバスケが大好きに) 同運営は日本でも参考になる点多いと思われ、その観点から同バスケリーグ運営の特徴6選を紹介したい。 1)(最も当たり前も)米国は全主要スポーツが、シーズン制で行われる為、バスケも例外なく冬の12月-3月頃までしか行われない。結果、小学生はバスケ以外にも春に野球(or ラクロス)、秋にはアメフト(orサッカー/チア)を

          米国小学校バスケ事情

          NFLが各チームにトラッキングデバイスの着用を「義務付ける」!?スポーツ科学が明確にした、段階的な負荷上昇の意義

          1. NFLが下した画期的かつ先進的な英断 米国プロアメフトリーグであるNFLでは、近年のスポーツ科学研究における研究で急激に練習時間・強度を上昇させるのではなく、段階的にそれらを増やしていくことで、靭帯・アキレス腱などの怪我リスクを大幅に低減できる事がわかった。 それを受け、今年度トレーニングキャンプでは、①それらを測定するために必要なトラッキングデバイスの着用、並びに②練習強度の段階的な上昇を各チームに「義務付ける」という画期的な決定を下した。 NFLはかねてより怪

          NFLが各チームにトラッキングデバイスの着用を「義務付ける」!?スポーツ科学が明確にした、段階的な負荷上昇の意義

          今週の注目スポーツテックトピック<22年2月22日-28日>

          今週起きた、スポーツテック分野における注目トピックを3つ、以下の通り纏めて見た。エンタメ界の頂点米国におけるスポーツテックの発展は本当に恐ろしい。。 本スポーツテックに関するレターとは別に、スポーツビジネスに関するトピックは別途メーリス配信しているので、こちら欲しい方はDMで。 1. 新興スポーツメディアであるWave Sports & Entertainment、そのシリーズBラウンド(合計USD27mil調達)を実施日本でもZ世代のスポーツ離れは問題化してきていると

          今週の注目スポーツテックトピック<22年2月22日-28日>

          <お金が全て> NBAの次なる一手はそれだったか。。。。

          コロナで世の中が激変した今、前回(以下記事参照)お伝えしたとおり、NBAでは入場者制限による収入の大幅減に苦しめられている。 その減収額はなんと昨季だけで約1,600億円にものぼり、今季もこのままコロナが続くとその数字は天文学的な数字になってくると想定される。。。 ではNBAは無策か?というとそうではない。 NBAはある意味極めて合理的に現状を受け止め、その中で行動している。 そう、コロナによる入場者制限で失われた収益を他の収入源(スポンサー、放映権他)で全て補填するの

          <お金が全て> NBAの次なる一手はそれだったか。。。。

          「思考は現実化しない!?」~世界はあるベストセラーに80年騙され続けた~

          いつもはスポーツについてツイートしている私だが、本日はだいぶ毛色の違うトピックを取り上げたい。 最近日本でも、嘘で固められた自称ビジネス系インフルエンサーがその真の身元がバレ、炎上し始めている。はい、竹花君とか、マナブ君とか。実態としては何をやっているかわからないものの、なぜか凄くお金を持っていることをアピールして、その信用力を糧に情報弱者を上手に操り、そこから月額制の情報商材でお金を巻き上げていくという仕組みだ。 この二人以外にも個人的に怪しいなと思う日本のビジネス系ユ

          「思考は現実化しない!?」~世界はあるベストセラーに80年騙され続けた~