ビジョンがないわね


アフリカ連合委員会のノーサザーナ・ドラミニ・ズマ委員長が、ファクトフルネス著者でギャップマインダー財団のディレクターのハンス・ロスリングに言ったセリフ。

ハンスは、アフリカ連合が主催した会議で30分の講演を行い、アフリカから極度の貧困がなくなるのにあと20年もかからないだろうと力説した。しかし、ズマ委員長はそれに対して「ビジョンがないわね」と言ったという。

ズマ委員長のビジョンは次のようなものだ。

「極度の貧困がなくなればアフリカ人は満足だとおもってらっしゃる?普通に貧しいくらいがちょうどいいとでも?」

「先生は自分のお孫さんがアフリカに観光に来て、これから建設予定の新幹線に乗る日を夢見てるっておっしゃいましたよね。そんなのがビジョンだなんて言えます?」

「私の孫がヨーロッパに観光に行って、そちらの新幹線に乗ることですよ。(中略)50年もすればアフリカの人たちは観光客としてヨーロッパに歓迎される存在になります。(中略)それがビジョンというものよ」

ハンスさんでさえも、上から目線の考え方にとらわれてしまう。人間は進化を止めない。先のその先を想像していくことが、まさにビジョンなのだ。



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