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デーティングサービスでマッチング精度を高めないことが、企業とユーザーの満足度を最大にする?

婚活・恋活のマッチングサイトは25億ドル産業に成長し、いまでは米国のカップルの約25%がインターネットで出会っているのだ。
ユーザーは相性のよいパートナーを見つけると、定額制サイトから退会するので会社の売上げとキャッシュフローが減る。このため、利益の最大化を目指すサイトが果たして、最も効果的なマッチング技術を追い求めているのかは、定かでない。あるいは、技術革新の優先度を下げているかもしれない。

この仮説の正しさは、企業とユーザーのインセンティブが一致して、マッチング技術の精度を高めない方向に行く方向に行くことで理解できる。

企業が、マッチング精度を低くすると、相手を見つけられないユーザーが増える。既存ユーザーは、プラットフォームに留まるため、新規ユーザーにとってはマッチングされる数が増える。企業にとってはプラスのネットワーク効果が生じうる。だから、マッチング精度を高めすぎないインセンティブが働く。

加えて、ユーザーの目線を見てみる。すぐに相手を見つけたいユーザーと、多くの相手とマッチングされてじっくり品定めするユーザーでは、後者のほうが多い。じっくり品定めするユーザーはマッチング精度の高さよりも量を求める。

この結果、企業とユーザーの便益を追い求めるとマッチング精度は高まらない。

非常に面白い記事である。




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