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BGMによるファシリテーション

ワークショップの周辺環境のデザインにおいて、空間配置や飲食物などと同様に「BGMの選定」はとても重要です。そんな音楽によるファシリテーションの効能やポイントについて、グッドパッチのUIデザイナーのありぺいさんが記事にまとめていたのが、参考になりました。

実際の音楽の選定や音量などによって、ワークショップのプロセスにどれほどの影響を及ぼすのかについてはまだ学術的に検証されてはいないと思いますが、実践感覚的には「それなりに影響する」という感覚があります。特に実際には「盛り上がってくると、BGMはあまり耳に入っていない」のが現実だと思うので、活動のピークに到るまでの「雰囲気づくり」に貢献してくれるイメージです。

また、"ファシリテーションへの影響"という意味でいえば、もう一つ重要な視座として、「ファシリテーター側のテンションが上がるかどうか」みたいなことも重要だと感じます。

「こういう時は、この曲をかければOK」"鉄板プレイリスト"が完成したつもりでも、いつも同じ曲ばかりを使っていると、だんだんファシリテーター側が飽きてきてしまいます。ワークショップが非日常の場であるならば、それは参加者にとってだけでなく、実施者にとってもそうあるべきで、選曲がルーチン化してきたら「いつもと違う曲」をかけてみるとか、ブレインストーミングのパートだけど「あえてスローテンポをかけてみる」とか、普段の実践よりも深い内省を促したいときは「いっそ音楽を止めてみる」とか、環境への変化の加え方、ルーチンや想定への揺さぶり方も含めて、実験マインドを持ったメタ的視点で場のコントロールができると、より音楽をファシリテーションに活用することの可能性が拡がると感じました。

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