高校生の頃から踊るシリーズの大ファンです。今FODに入っているので、久々に見返しました。ドラマ版、映画4作を見たのですが、感想をいち早く書きたくなった「The Final」から。

踊るらしい楽しさもたくさんあるのですが、やはり色々な疑問が残ります。(どのレビューなど見てもいろんな方が大体同じようなこと書いてますね)

まずはその疑問と、私なりの解釈から…

疑問① なんですみれさんを、事件の傷の後遺症がある設定にしたのか？

すみれさんどうなった問題以前にまずはこれ！！

冒頭の唐揚げのシーンしかり、これまでの数々の場面しかり、青島×すみれが最高のコンビネーションで事件解決していくのが踊るの良いところ。
すみれさんがなんらかの理由で辞めるorいなくなるにしても、主軸となる殺人事件の捜査にまるっきり関わらないのは本当につまらなかった。事件に一生懸命なすみれさんが見たかった。

踊る2で撃たれた傷が痛むという設定は、あえて作る必要があったんだろうか。刑事がそんな危険と隣り合わせな仕事というのは伝わるけど…すみれにはドラマで、そもそもストーカー被害という心の傷もあったわけで。これ以上彼女に負わせる必要があったのかな？

疑問② すみれさんはどうなった？

そこで繋がるのが、すみれさんどうなった問題。
ご想像にお任せ系なんだろうけど、本広監督のインタビューではやはり死を匂わせているので「命をかけて青島を守った」というすみれの真っ直ぐな思いを描こうとしたのかもしれない。好きとかどうとか以上の絆を。同僚として仕事のベストパートナーとしての絆を。

ただ、事件で何かされてすみれさんが殉職するのはファンにとって悲しすぎる展開だから、後遺症に苦しんでる→辞める決意→命をかけて青島を守る、にしたのではないかと。

でもなぁ…監督インタビューやネットに溢れている口コミを読むまでは死亡説はないと思ってた。たしかに体が透けてるんだけど、青島の辞めないでね、辞めないよねに大して、うんうんと頷いているんだよね。だから、体を治して、刑事課は無理でも湾岸署でできることをやってるんじゃないかなと信じている。

どうでもいいことですが、仕事退職した日に高速バスで実家帰る人っているかな（笑）
家は？（笑）

疑問③ バスが突っ込むのではなく、久世を説得した方が青島らしかったのでは？

踊る3で、キョンキョン演じる日向真奈美を移送するシーンでもそうだけど、青島のトークでどうにか説得するシーンって今までもあったはず。事件に共感はできないけど、人として尊重をするというか…。
久世のやっている犯罪は救いようがないけど。あの緊迫感のある対峙シーン。わざわざ香取慎吾を最後まで出さずに温存した意味。警察官なのに人殺しをしてしまうという脚本のおかしさを補足する意味でも、もう少し喋らせても良かったのでは？と思ってしまいます。

結局バスのシーンに納得いかないということですね（笑）アメリカ映画とかだとああいうの多いのかな？なんかわからないけど激しいアクションでうやむやになるという…。

疑問④ 真下署長の扱いの謎

真下を署長にした意味はなんだったんだろう。
スリーアミーゴス(通称スリアミ)も出演できるのであれば、そのままの設定でも良かった気がするけど、流石に年月が経ちすぎてるのに変化がないのはおかしいからなのだろうか？

真下は交渉人の映画などでずいぶんフューチャーされてるので、映画3やファイナルではそこそこ適当な扱いだったように思う。捜査本部ができるたびに、かつての室井さんのように警視庁から来る役ではダメだったのだろうか。

そして、今回は事件のきっかけとなってしまった「バカな上司」の一面もあった。六年前の誘拐事件の時に規定のために、交渉を引き揚げさせた。真下が無能で上の言いなりなんだな、という印象を視聴者に与えたように思う…。真下が実際どうかわからないけど、少なくともドラマ版からのメインキャラではあるんだから、上と現場との乖離に悩むけどやむを得ず上に従った…的な葛藤も描いたほうがよかったと思う。

そして息子のゆうたくんの誘拐。真下は捜査本部でオロオロしてたけど、そこは自分の息子のことなんだから現場向かうなり操作するなりしろよ！と思ってしまった。六年前の事件をなぞってる、と分かった時も、そうだと思う的な… いやいや早く言おうよ！と思った（笑）息子誘拐されて動揺してる演出なのかなぁ。

以上、疑問点でした（笑）

とはいえ、踊る3より断然面白かったです！

踊る3についてはもう書かないような気がするけど、やっぱり刑事ものってどんな事件が起こるかが物語の主軸。

踊る3ヤツらを解放せよ！は、事件は起きるものの…キョンキョン扮する日向真奈美が操った若者が起こした事件。過去の作品からの引用でしかない上に、かなり分かりにくかったように思う(私だけ？なぜか物語がスッと頭に入らず…)。

それに比べてファイナルは、事件自体のハラハラ感、疾走感があった。特に、上層部が何か隠してることを青島が勘づいたり、小池が絡んでるというのが分かりだしてから、視聴者側としても、「エッどうなるの？！」と惹きつけられた。事件としての面白さがあった。

賛否両論あれど、ビールをみんなで隠したり、戒名のくだりがあったりと踊るらしいシーンの楽しさも感じられたし。冒頭の唐揚げ屋のシーンも大好きなので楽しめました！