東京サバイバル

ひだを持った巨大なマシーンが大地の上を覆い尽くし、チカチカと明滅を繰り返す
無機質なひだとひだの間を鉄の馬が定期的に通り抜けていく
鉄のアリの大群は、進めと止まれを繰り返して、それぞれの目的地へと向かっている
それらは命を宿しているかのように
動き続けることをやめない
自然が四季を巡らすがごとく
この閉ざされた世界もまた、一定の脈動を打ち続けている
自然のリズムとは対抗するように、
あくまで一定に一律に

この巨大な空間に舞い落ちる命は
時間を経て、同じくこの無機質な機械を動かす部品の一部となっていく
まるで、本来の生のリズムを放棄しているかのように

テレビゲームやアニメの中だけでなく、
勇者はこの実世界にも存在する
彼らは生のリズムを保ちながら
この無機質な世界を有機的に生き延びているのだ

#詩
#散文
#ポエム

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