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「時代に甘えてるんじゃない。夢を叶えるために、時代を活かした」 110万円超!“大学生のクラファン体験談”

「クラウドファンディングって流行りだし、なんとなく」「知り合い多いから資金すぐ集まると思います」

私は、クラウドファンディングのキュレーターを担当しています。起案者の方と話をして、そんな雰囲気を何回か感じたことがありました。ただ、実際に開始すると、「思ったより集まらない…」、途中で諦めてしまう、ことが往々にしてあります。(僕の力及ばない部分ももちろんあるんですが、、、)

そんな中、現役大学生で「イタリアフットサルリーグへの挑戦」というクラウドファンディングに挑む石川魅我さんを担当させていただくことに。

【プロジェクト概要】
タイトル:<大学生・石川 魁我のイタリアプロフットサルリーグへの挑戦>を成功させたい!
資金使途:フットサル留学での渡航・エージェント、生活費など
目標額:1,100,000円
支援総額:1,161,500円
支援者数:244人
リターン例 :限定活動報告、出発前フットサルイベントへの参加権、バックへのスポンサーロゴ掲載など
主な発信手段:Instagram、LINE、Twitter、活動報告

110万円という高い目標を、見事に達成。日々挑む中で、実行力や成長をしていく姿に、私自身も感動しました。
(僕も関西の大学出身で、サッカーをやっていたという共通項も大きいのですが)

今回はそんな石川さんに、「なんでクラファンやろうと思ったの?」「どうして成功できたの?」ということを、突っ込んでインタビューしました。

記事執筆の目的は、今後クラウドファンディングに挑戦する人が事前の参考にしていただくこと。理論派よりは、エモーショナルを全面に出してチャレンジする方向けです。

(石川くん本当にありがとう!)

〈聞き手:三木悠輝(株式会社CAMPFIRE)〉

目標はイタリアに行ってプロ契約を勝ち取ること

ーー今日はよろしくお願いします。ちなみにそもそもなんでクラファンやろうと思ったんでしょうか?資金獲得手段としてバイトとかも考えた?

石川 イタリア・フットサルリーグ挑戦へ出発するまで4ヶ月しかなかったんです。(2月に決まったので)25万円×4ヶ月で100万円貯められる。でも僕の目標は、イタリアに行ってプロ契約を勝ち取ること。そのためにトレーニングも日々しないといけないし、あとは大学生なので勉強も必要。アルバイトではその目標を達成することが難しいと思った。あとは親も100万円は資金的に難しく、甘えるつもりもなかった

ーーたしかに毎日10時間フルでバイトして、その後にトレーニングは大人でも厳しい笑 クラファンはどうやって知ったの?

大学の同い年の子がクラファンをやってたんですよ。「フットゴルフを広めたい」で60万円を集めた。友人伝えですぐ話を聞きに行きましたね。

ーーめっちゃ行動早い。

石川 で、このあとすぐ、クラファンをはじめることをInstagramで告知しました。(↓Instagramの告知投稿)

ーーこの時点でもう告知してたんだね。

石川 プロジェクト開始が一番大事だと、聞いていたので、開始してすぐに拡散協力してくれる人たちを事前に集めるようにしました。

クラウドファンディングの事前準備

ーーそもそも初めての経験だったと思うけど、事前準備はどうしたの?

石川 開始まで1ヶ月あったので、成功ポイント(※参考)をめっちゃ検索しました。同時に失敗する共通点も調べた。あとは成功ポイントにそって行動計画するのみ。他には、過去クラウドファンディングやっていた人に成功した要因を聞きにいきましたね。

※参考
①クラウドファンディングを成功させるにはCAMPFIRE、PR TIMES、プロジェクト成功者が語る目標金額を達成する秘訣
https://mag.camp-fire.jp/21030/

②クラウドファンディング成功の3つの秘訣!5.5倍のサクセスをしたアヤジロさんに学ぶ
https://mag.camp-fire.jp/21363/

③クラウドファンディングを成功させるためにやってはいけないこととは?
https://relic.co.jp/battery/articles/4892

ーーかなりしっかりしてもらってたんだね。素晴らしい。ちなみに僕が初めて、石川くんのページを見たときに「完成度高っ!」って思った。ページ作成はどうしたの?

石川 僕の強みは想いがあることなのですが、文章や写真などは苦手。だから色々な方に協力いただきました。文章は知人を通じてライターの人に紹介してもらって、写真は親友のカメラ好き。リターン設定は、クラファン成功者の方にアドバイスをもらって、構成しました。僕のプロジェクトは夢を応援してもらう内容なので、実際に人に会うような報告会やイベントのリターンも求められるんじゃないか、という気付きも生まれた

ーーなるほど。これって無料でやってもらったの?

石川 はい、ほとんど好意でやっていただきました。本当に感謝です。

ーー実際にクラウドファンディングって、こういうサポートすごく必要がと思うんだけど。頼み方のコツってあるのかな?

石川 どうでしょうね、、、
気持ちを真摯に伝えることって重要かなと思います。成し遂げたいことを伝える。
あとは、自分の弱みを伝えること。「こういう想いがある。でも正直、自分は文章とか写真撮影とか得意ではないんです、、、達成のためには、○○が必要です」みたいな。

クラウドファンディングにおけるSNS活用

ーークラファン成功のためには、SNSでの情報拡散がものすごく重要なポイントだと思う。どういうことをしていたか具体的に教えてもらえる?

石川 はい、一番最初にInstagramで投稿しました、フォロワーは2000人程度います。

ーーうんうん。ちなみに、どういう投稿したの??

石川 ストーリーのアンケート機能を使って、「まずは協力してくれる人、「いいね」押してください!」という投稿をしました。押してくれた人にDM送って、LINEの限定グループに招待しました。LINEでは、皆から情報発信のアイデアなど募集していましたね。例えば、開始1週間で伸び悩んだときに、「みんなどうしたらいいかな?」って。そこで、みんなアイデア出してくれたり、人の紹介をしてくれることもあった。そのかわり、SNSでは流せへんような情報(スポンサー獲得やどういう人とつながったかなど)をいち早く流してましたね。

――なるほどね。LINEグループで拡散協力やアイデアをもらってたのか。あと、協力者の方に「発信協力してくれよ」ではなく、しっかりその人達にもメリットあるような形で、運営していたと。

石川 そうですね、そのグループは「一緒に成功させよう」みたいな感じですね。こういうふうに「こういうツイートするからRTして欲しい」とか、「アイデアどうしたらいいかな?」とか。

――確かに、そこに入ってアイデア出してくれるだけでも、石川くんにとってはすごい応援。LINEグループの人数はどんどん増やしていくの?

石川 いえ、そこはそんなに増えないですね。初期メンバーみたいな感じで。「一緒に成功させよう!」という雰囲気です。だからLINEグループでは「支援して欲しい」とは絶対に言わなかった。

――え、言わんの?!超短絡的に考えると、一番最初に言いそうやけど。

石川 言わんでも支援してくれると思ってたんですよ。やっぱり自分が頑張ってたら、最終的に。開始後のスタートダッシュは、LINEグループの人が拡散して、拡散経由で知ってくれた人が支援してくれる。中だるみ期間が出たときに、自分が取り組んでる、頑張って行動してる姿をみてくれてたら、最後もうちょっとってなったら。。。だから言わんかった。拡散以外にも協力してくれというのもおこがましいし。おれの行動みて判断してくれと。笑
(※ちなみにTwitter更新はほぼ毎日行っていた)

――人の巻き込み方や情報発信の考え方、すごく参考になる。ちなみに支援額が伸びない時期、どう思って、どういう行動をしていたの??

石川 始まって1週間経ってからの、伸びない時期はびっくりしました。。。焦りはありましたね。Youtuberの友人の動画出演したり、東京いって社長紹介してもらったりとか、とにかく行動しました。あとはLINEグループでどうしたらいいかな?とか投稿しました。

――LINEグループで出た情報発信のアイデアってどんなのがある??

石川 インスタライブとかですかね。「そもそもクラウドファンディングの支援の仕方がわからん」っていう声があったので、インスタライブで支援の仕方を投稿しました。そういう繰り返しで中だるみの時期でも、少しずつが伸びましたね。

――やっぱり地道に行動すること。クラファンでもものすごく重要だね。ちなみにクラウドファンディング中って、批判的な意見もあった?合ったときにどう向き合った?

石川 ありましたが、基本的に批判してくる人は匿名。実名を晒してない。Twitterのコメント欄やDMも、批判するためだけにアカウントを作っているから、誰が言っているのかわからないから気にならない。
実名で、存在がわかる人の意見に耳を傾けるようにしてました。

――印象的な批判のコメントとかあった?

石川 Youtubeの動画に出演したときに、「俺は、時代に甘えたくないなー」というコメントがあったんです。(おそらく「他の人から支援されるやり方」への批判)
でも、時代に甘えてるわけじゃない。時代の流れがあるから、それを活かしたうえで、夢を叶えるために行動してるだけ、だと。

(結果的には、「そーですね!批判的なコメントの形になりましたが応援してます!頑張ってください!」とこの方は応援してくれた。)

成功の秘訣は「共感してくれる人」を作ること

――なるほど。最後に、クラファンの成功要因はなにかな?

石川 周囲の人をいかに巻き込めるか、がすごく重要だと思います。自分は大学生なので、友達のつながりはあった。ただ、社会人の方との繋がりはなかったので、友達の紹介(LINEグループやインスタの発信を通じて)で、人材やスポーツショップ経営の社長さんを紹介してもらった。そこからまた会合に参加させてもらって、日本代表フットサル選手・滝田学さんにもお会いすることができた。クラファンを通じて、挑戦を語ることで本当に人との繋がりがすごく広がった。

――恐れず積極的に発信して、それに共感してくれる人をいかに集められるかだね。あとはなにかあるかな?

石川 行動とスピード感はすごく重要視していました。バイトで100万円稼がないといけないことを、クラウドファンディングで支援していただくので、相応の行動を示す必要があると。「この日、東京どう?」って聞かれたら、すぐ「行けます」(大阪在住)と返事するくらいの。

――スピード感大事。最後に、今後クラウドファンディングに挑戦する人向けにメッセージを!

石川 自分がやっていることを信じないと周りも信じてくれない。自分のやっている行動や夢、目標に間違いないと思って、突き進むことですね!最後は全力で楽しむことだと思います。笑

――ありがとう!


SNS活用に関して、石川くん本人は「感覚ですね 笑」と話していたので、以下私の方で体系化してみました。今後クラファンに挑戦する方々の参考になればと思います。

(まとめ)目的に応じたSNS活用

Twitter:情報拡散
進捗報告はもちろんなのですが、↓の感じで拡散を依頼できるのもTwitterならではです。


Instagram:理解促進
今回受けた印象はTwitterとInstagram(ストーリーズ)の使い方が、かなり近いこと。

(@etomihoさんの投稿が参考になりましたので掲載させていただきました)
Twitterはコンテンツをストックできないので、単発の進捗報告がどうしても多くなりがりち。Instagramのストーリーズは情報がストックできるので、クラファンの支援方法の紹介動画や、リターンアイデア募集⇨リターン採用⇨売り切れ報告など、ストックしながら時系列でクラファンの進捗を紹介していた。
(ストーリーズは24時間で消える、ってかなり昔の話に思えてきた)


LINE:協力者とのコミュニケーションの場
クラウドファンディングでは協力者の存在が必須です。クローズドなやり取りを通じて、リターンのアイデアや人の紹介をしてもらったりと、かなり密にコミュニケーションを取っていました。
超限定で情報を開示したり、アイデア投稿されたリターンを実現したりと参加する方にもメリットがあるような形で運用されていたので印象的でした。

〈取材・文=ミキユウキ@CAMPFIRE(@yuki_miki0314)/編集=阪田裕規〉

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