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Customer Success Cafe ~イケてるスタートアップのCEOから学ぶ、事業経営視点のカスタマーサクセス~の研修まとめ

#はじめに

今回の研修テーマは、「カスタマーサクセスを経営の中心においてビジネスを推進するCEOとその右腕のカスタマーサクセス部門責任者の方々をお迎えし、事業経営におけるカスタマーサクセスの役割」についてです。
カスタマーサクセスの重要性を、経営から現場まで考えていきます。

#リンク

Customer Success Cafe

#目次

1)CEOセッション(1)経営視点とビジネスモデルから考えるカスタマーサクセス
株式会社MyRefer 代表取締役社長 CEO 鈴木貴史さん

2)CEOセッション(2)顧客に向き合う、カスタマーサクセス
弁護士ドットコム株式会社 執行役員 クラウドサイン事業部長 橘大地さ

3)CEOセッション(3)カスタマーサクセスチームの役割は顧客の成功だと思っていました
株式会社空 CEO 松村大貴さん

4)パネルディスカッション|カスタマーサクセス責任者は、CEOのオーダーにどう立ち向かっているか? 
株式会社MyRefer Customer Success Group マネジャー 三加裕記さん
弁護士ドットコム株式会社 クラウドサイン事業部 Head of Customer Success 岩熊勇斗さん
株式会社空 カスタマーサクセスチーム マネージャー 村田憲亮さん
HiCustomer株式会社 高橋歩(モデレーター)

#本文

1)経営視点とビジネスモデルから考えるカスタマーサクセス

登壇者:株式会社MyRefer 代表取締役社長 CEO 鈴木貴史さん
業種:採用(リファラル)
顧客対象:エンタプライズ中心(大手)

1)サービスの歴史
2014年:リファラル足用の概念がほぼなかった。
2015年:to Cで1,0リリース
2016年:to Bにピボット

2)CEOからみるCSとはどんな役割
結論→Business Development(ビジネスを加速させるKPIを創る役割)
つまり、ビジネスがスケールするために超重要な役割

職務は多岐にわたる!
1.インサイト収集(コンサルティング)
2.事例創出   (コンサルティング)   
3.ファン創造  (マーケティング)
4.売る     (セールス)
5.生み出す   (プロデューサー)

3)KPIは変遷する
ビジネス開発においてKPI・KGIはともに移り変わる
ビジネスを加速させるKPIを創るのがCSの役割

4)まとめ


2)顧客に向き合う、カスタマーサクセス


登壇者:弁護士ドットコム株式会社 執行役員 クラウドサイン事業部長 橘大地さん
業種:契約書クラウドサービス
顧客対象:エンタプライズ中心(大手)

1)カスタマーサクセス研修の傾向と反省
CS職種だけの研修会では「カスタマーをサクセスをさせよう!」「テックタッチ!」「ただし顧客に売ろう!」と言いたいだけになってしまっている!
そうではない、CSは「プロダクトと、その顧客に向き合いましょう。

2)本当の顧客課題を解消するCS
基本的にわかりやすいUI/UXだが、顧客は本当はどこで困っているのだろう?
重要なのは顧客課題→オンボーディング施策で解消するコト。

例えば、、、
[課題]操作は理解したけど社内ワークフローはどのように構築すれば?
[CS]社内決済フローをどのように変更したらいいのか提案する施策

[課題]取引先がクラウドサインを利用してくれるかが不安?
[CS]取引先への説明方法と説明方法を提案する施策

3)マーケティング施策をするCS
ほんとうの顧客課題が、取引先がクラウドサインを利用してくれるかが不安?となれば、カスタマーサクセス施策として取引先へのマーケティングをする。
実際に、大手町への広告宣伝を実施した!

4)Net Revenue Retentionが高いプロダクトでCSが活きる
Net Revenue Retentionが高いプロダクト=カスタマーサクセスを経営に生かしやすいプロダクトである。

5)CSの役割とは
結論→salesとMkt、MRRに携わる役割
つまり、プロダクトと、その顧客に向き合いましょう


3)カスタマーサクセスチームの役割は顧客の成功だと思っていました


登壇者:株式会社空 CEO 松村大貴さん
業種:ホテル業界

1)CSの歴史
部門立ち上げ:CEO兼カスタマーサクセス責任者(松村大貴)
現在:カスタマーサクセスマネジャー(村田憲亮)

2)カスタマーサクセスはPM(プロダクトマネジャー)

顧客の成功は「プロダクト」が担うべき!

3)ビジネスにおいてCSの役割とは

カスタマーサクセスチームの役割≒お客の成功ではない
カスタマーサクセスチームの役割=Net Revenue Churn Rateをマイナスにすること

4)Net Revenue Churn Rateを上げるためには
◯チャーンを減らす
◯既存顧客を増やす、アップセルをする

5)チャーンを減らすこと
もちろんチャーンを減らす分析・施策は重要!

6)既存顧客を増やす、アップセルをすること

そのためには硬くいうと、、、
「顧客のより本質的な課題を理解」
「プロダクトの提供価値を高め」
「事業の継続可能性を高める」

7)まとめ


4)パネルディスカッション(カスタマーサクセス責任者はCEOのオーダーにどう立ち向かっているか? )

株式会社MyRefer Customer Success Group マネジャー 三加裕記さん
弁護士ドットコム株式会社 クラウドサイン事業部 Head of Customer Success 岩熊勇斗さん
株式会社空 カスタマーサクセスチーム マネージャー 村田憲亮さん
HiCustomer株式会社 高橋歩(モデレーター)


Q)空さんの組織ヘルスチェックが88%ってすごい!どんな社会文化があるのか?仕組み?
ビジョナリーな経営方針です。採用もビジョンに共感する人を採用要件にしている。また、社会コミュニケーションがオープンです。経営陣も全てオープンな場でコミュニケーションを行なっている。
あとは、素直に言う!良いことも悪いこともみんなの前で。

Q)CSの評価ってどうしていますか?
株式会社空:OKRをしているがCSは役割が多岐にわたるのでKPIを決めて個々に責任を委任している。同じ指標を追えないことが多いので、メンバーそれぞれが責任を持っているKPIを評価をしている。
弁護士ドットコム株式会社:基本的に業績連動数。ただ、上場企業の評価法は真似できない。なぜならベンチャーは、フェーズによって目標も変化もスピード感も違うから。3ヵ月1度の評価をしている。なぜなら、のびのび目標を変更してチャレンジできるようにするため。
株式会社MyRefer :OKR、MBOを採用している。また、バリュー評価をしていて、その1つに「コロンブスの卵」というものがある。事業において大きな成長をもたらしたかを評価する!面白いのが、四半期ごとにコロンブスミーティングがあること。

Q)課題発掘のためのヒアリング能力をどうやって高める?スキルアップの取り組みは?
株式会社MyRefer :1つの事例ベースでチームで深掘りして考える時間を設けている。
弁護士ドットコム株式会社:人ではなくコトに向かう!誰が言ったがではないフィードバックをするように心がけている。登壇すると自分がやってきたことの棚卸しはできるが、学びは自分より先に取り組んでいる人に話をめちゃめちゃ聞く!

Q)CSからみてCEOはどんな存在?
株式会社MyRefer :めちゃくちゃ無茶振りが多い存在(むしろ求められていると感じる)。また、CEOが顧客ヒアリングを定期的にCSに求めてくるのは顧客愛を感じる!
弁護士ドットコム株式会社:CSは事業計画の1歩先を考えて行動しているが、CEOは3歩先をみている!?突拍子もないことをいわれる!笑
株式会社空:ウチのCEOは発想も行動も自由!CSMは現場目線、顧客目線になりやすいので広い視野で常に助言してくれる存在。

Q)CEOからどんなことを期待されていますか?
株式会社MyRefer :事業の先をみて、CSに求めてきていると思っている
弁護士ドットコム株式会社:サービスをNo1にすることを期待されている!
株式会社空:

Q)CSの役割とは
株式会社MyRefer:4つの役割がある。
「CS:カスタマーサポート」
「Dev:プロダクト改善」
「Mkt、sales:ここでの顧客の期待値調整」
「PM:最終的に事業開発」

弁護士ドットコム株式会社:三方良しができる状態を保てないとカスタマーサクセスではない
「顧客:カスタマーサポート、オンボーディング 」
「プロダクト:プロダクト改善、価値提供」
「会社:事業収益」

株式会社空:プロダクトを世に出した(仮説)後に、フィットするかを検証する役割。会社のビジョン・コンセプトをユーザーに浸透させる役割。
海外みたいにSaaSが増えてくる日本もCS職が求められ、何千万クラスの高い給料が払われるように職種の価値が出せるように今頑張ろう!
CSを本気でやりきれば海外でもどこでも通用する!


#全体の感想


●プロダクトが成熟するまでは「CSが顧客の成功を担う」が、プロダクトが成熟してくるフェーズでは、「プロダクトが顧客の成功を担うという姿勢」が大事!

CSメンバーの行動としては、「Devへ改善案件を出す!」ことはとても良い!ただ、ユーザーボイスをそのままあげるのではなく、「顧客の本質的な課題」「プロダクトの提供価値をさらに高めるもの」を考え抜き伝えることがよっぽど大事!
そうすることで開発の優先順位もつく!
それがCSとしてのイニシアチブのとり方ではないだろうか、、、

●プロダクトとフェーズによるが「Net Revenue Churn Rate」を指標に入れたい!

Net Revenue Churn Rateを指標にすることで、CSの施策が「チャーンを減らすことと(失う金額)」「既存顧客を増やす、アップセル(拡大した金額)」に注力することができるので。

[メモ]
◯Customer Churn Rate: 顧客数やシート数ベースのチャーンレート
◯Account (Logo) Churn Rate: 会社数ベースのチャーンレート
◯Gross Revenue Churn Rate: 失った金額分のチャーンレート
◯Net Revenue Churn Rate: 失った金額分と拡大した金額分を合わせたチャーンレート

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。


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