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杖のようにあなたを支える言葉。

辛い経験をした時や悲しい時、
あなたにはご自身を助けてくれる言葉はありますか? 
 
わたしにはいくつか、
自分を支えてくれる言葉があります。 
 
 
本や映画で出会った言葉もあれば、
家族や友人、以前の上司や同僚の言葉もあります。 
 
わたしだけでなく、そんな言葉を持っている人は
強いと思います。 
 
どんなに一人で頑張っている時でも
どこかで自分のことを認めて、信じて、
応援してくれる人がいると思えば、
「よし、もう少しがんばろう」
という気持ちになりませんか? 
 
心が折れそうになっても、
どうにか持ちこたえることも
できたりします。 
 
そんな素敵な言葉にあふれているのが
和田裕美さんの小説
「タカラモノ」
です。 
 
昨日、六本木の「文喫 六本木」という
素敵な空間で
その「タカラモノ」の刊行記念トークイベント
「強く生きる・折れない心を持つ秘訣」
が開催されました。 
  
和田さんと、
担当編集者の田中さんの
「タカラモノ」誕生までのお話や
「どのようなことを表現するために
あのような表現になったのか」
など、
「そういう流れであそこの場面は
ああなっていたのか」
と、この本を改めて読み返したくなるお話を
間近に聞くことができました。 
   
きっと編集者が田中さんだったから
この本がこの形になったのだろうな、
と思うお話も多かったです。 
 
なぜ冒頭のシーンが
あの運動会のシーンに変わったのか
様々な理由があるのを伺った時、  
田中さんが


「運動会の章の最後の一文は 
ママの後をほのみちゃん(主人公)が
追いかけていく姿が
ママの人生を追いかけていく
主人公の生き方にも重なるようで
とても好きなところ」
 
とおっしゃるをを聞いて、
なるほどなあ、と思いました。 
 
「わたしたち、話していて、
実はだめんず好きってわかったんです。 
 
だめんずの父を、
「もっと輝かせてほしい」
と田中さんに言われて、
今回かなり書き直しました」 
というお父様の様子は、
この本の中、
「タカラモノ」の元になった
「ママの人生」に書かれているよりも
さらに情けなく、ひどいように見えて
でも実は優しい気持ちを素直に言葉にできなかったり
思っていることと逆のことをしてしまう
「中2男子」を引きずっているような
可愛らしい、憎めない人物に変わっていました。 
 
やはり、編集者さんによって
作品は大きく変わるのですね。 
 
また、この小説は、
和田さんの実体験に基づいているといっても
やはりフィクションなので、 
お母様の台詞として書かれていても
実際には
「和田さんの営業時代の上司の言葉」だったり
「自分がこんな風に行って欲しかった言葉」だったり
 
すでに和田さんのお母様の言葉だったのか
和田さんご自身がおっしゃった言葉だったのか
和田さんの記憶の中で出来上がっていった言葉か
わからなくなっているものもあるそうです。 
 
和田さんが
「小説を書いていて、キャラクターが出来上がるほど
その人物が自分で話し出す」
とおっしゃっていました。 
 
少しでもご自分で「小説」や「物語」を
書いたことのある方なら、
「キャラクターが自分で動き出す」感覚が 
きっとおわかりになると思います。 
 
いずれにしても、
「タカラモノ」に散りばめられている言葉たちは
和田さんが
「こういうことが今の日本には必要なんじゃないか」
「こういう言葉があれば、人は辛い思いをしても
また立ち上がることができるのではないか」
を考えて
読んだ人を支える杖になるような
あたたかいことばたちなのです。 
 
一つだけご紹介すると、 
「あの子は見かけと違って、
たくましいねん。
小さいころから 
我慢いっぱいさせたぶん、
強いねん。」 
 
という、ママの言葉。 
 
和田さんは、このセリフについて
 
「この言葉、自分で書いたのに、
読むと毎回うるっとくるんです。 
 
あなたの親御さんも
直接あなたには言わなくても、
影で、きっと親戚の人とか、
周りの人に
「あの子、見かけと違って・・・」
「あの子は強いから・・・」
って言ってくれてるんじゃないですか?」
 
と話してくれました。 
  
「絶対的に自分を愛して、
信じて、
見守って、
影で応援してくれている人がいる」 
 
と思うと、 
凹んでいても、がんばろうと思えたり、
嫌な目にあっても跳ね返せたり、
自分のことを信じてあげようと思えたり、
しませんか? 
 
そして、そんな気持ちを持った人が
あなたの周りにいるんだと思えたら、
嬉しくないですか? 
 
この本に出てくる言葉たちは
「こういうことを言われたら、
嬉しいのではないか」
「こういうことを言われたら
辛い時でも、人は
励まされるのではないか」
「今の日本には、こういうことも
大切なのでは」 
といった
和田さんの思いも込められています。
だから、読み終わった後に、
気持ちがあたたかく、元気になるのです。 
本当は、もっともっとお話ししたいくらい 
素敵な言葉、素敵なお話をたくさん
伺いました。 
 
今日伺ったお話はまたどこかでご紹介したいと思いますが
まずは「タカラモノ」を
たくさんの方達に読んでいただきたいなと思い、
ご紹介させていただきました。  
https://amzn.to/2kGw0hb
辛い時、その言葉を思い出すだけで
心が癒されたり、
折れそうな心を守ってくれ、
助けてくれる言葉は、
あなたの財産になります。 
 
ぜひ、読んでみてくださいね。
 
今日も読んでいただき、 
ありがとうございました。
 
*今日の会場、「文喫 六本木」に 
行ってみてびっくり。 
カフェと図書館と書店を
足して3で割ったようなその空間、
転居する前の職場のすぐ近くだったのです。 
 
「知らなかった・・・
六本木で働いているうちに
通っておくんだったな。」
と残念に思いましたが^^;
今からでもたまにはいけるので、
よし、ということにします(^^)

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