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今日の参拝97 ~風之神②~

続いて訪れたのがこちら。

惣社(そうしゃ)神社

志那神社からは、クルマで数分である。
ご祭神は、シナツヒコとシナツヒメ。境内社にはサルタヒコとカグツチがおられるようだ。

こちらは田んぼじゃなくて、集落の中にある感じ。
雰囲気から、神職の方もおられるように思えた。

こちらもとてもきれいに清められており、気持ちが良い。やはり神社の空間はこうあるべきなんだなあ・・

社殿の配置は志那神社に似る。だがこちらは、拝殿の囲いの中に神殿が収まっているから、建物の姿を見ることは難しい。

ご由緒を拝見する。


気になる記述としては、
・科戸明神
・科戸ヶ浦
・天智天皇(湖西の近江神宮のご祭神)
・意布岐神
・湖東志那三郷
・意布岐神社(、これなり)
・風神踊 風招という大日扇を持ち・・

といったところで、
「科戸の神 = 意布岐の神」なのか?と思えなくもない。
伊吹山はここから遠いけれどね。

けれど、「シナツヒコ = イブキドヌシ」っていうのは違う気がする。

ここで大祓詞を見てみると、

此く宣らば 天つ神は天の磐門を押し披きて 天の八重雲を伊頭の千別きに千別きて 聞し食󠄁さむ 國つ神は高山の末 短山の末に上り坐して 高山の伊褒理 短山の伊褒理を搔き別けて聞こし食󠄁さむ 此く聞こし食󠄁してば 罪と云ふ罪は在らじと 科戶の風の天の八重雲を吹き放つ事ことの如く朝󠄁の御霧 夕べの御霧を 朝󠄁風 夕風の吹き拂ふ事の如く 大津邊に居る大船を 舳解き放ち 艫解き放ちて 大海原に押し放つ事の如く 彼方の繁木が本を 燒鎌󠄁の敏鎌󠄁以ちて 打ち掃ふ事の如く 遺󠄁る罪は在じと 祓へ給ひ淸め給ふ事を 高山の末 短山の末より 佐久那󠄁太理に落ち多岐つ 速󠄁川の瀨に坐す瀨織津比賣と云ふ神 大海原に持ち出でなむ 此く持ち出で往なば 荒󠄄潮󠄀の潮󠄀の八百道󠄁の八潮󠄀道󠄁の潮󠄀の八百會に坐す速󠄁開都比賣と云ふ神 持ち加加呑みてむ 此く加加呑みてば 氣吹戶に坐す氣吹戶主と云ふ神 根國 底國に氣吹放ちてむ 此く氣吹放ちてば 根國 底國に坐す速󠄁佐須良比賣と云ふ神 持ち佐須良ひ失ひてむ 此く佐須良ひ失ひてば 罪と云ふ罪は在らじと 祓へ給ひ淸め給ふ事ことを 天つ神 國つ神 八百萬󠄄の神等共に 聞こし食󠄁せと白す

うむ・・
改めてこうしてみてみると、

シナツヒコ=科戸の風=自然現象の神
イブキドヌシ=神=(罪が行く先の)根の国・底の国に息吹を放つ

ということで、お働きは全くの別物のようだ。
同じ風でも、違うんですねえ・・

元で拭く風と先で拭く風。
いずれの場合でも風には、何かを「動かす」働きがあるようだ。

拝殿で、僕はここに来た理由を神々に申し述べ、しばし目を閉じて佇んでみた。
何かが見えたり聞こえたりはしなかったが、何かを「感じた」気がした。
少なくとも、「風之神」についての学びをいただいたと思う。

御礼を言い、藤棚を横目に僕は次に向かう。

ふと足が止まり、後ろを振り返ると、一陣の風・・

ありがとうございます。


自然と感謝の言葉が漏れた。




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