見出し画像

プリンセスの魔法

かなり前、誕生日があった。
それはまだ暑くて、そして私はおやすみし始めたばかりの頃だった。
社会をおやすみしながら、私は26歳になった。

誕生日は特別だ。
みんな私がピンクやふんわりとしたものが好きな人だと分かってくれているから、趣味に合う色々なものをプレゼントしてもらった。
キラキラしたイヤリングだとか、淡いピンクのポーチだとか、瓶に入ったジャムみたいなハンドクリームだとか。
こういう自分ではわざわざあまり買わない"ちょっといいもの"は、毎日を鮮やかにしてくれる。

その中で、Jill StuartのShimmer Couture Eyesもいただいた。
01のtimeless amethystで、ピンクとラベンダーがメインの配色だ。
開けるとふんわりと、Jill Stuart特有の甘い匂いがする。
大きめのラメがキラキラと輝くアイシャドウは、見ていて飽きない。
使わなくても、眺めているだけでうっとりしてしまう。

コンパクトもとにかくかわいい。
鏡になっている蓋の部分を閉じると、ぷっくりしたダイヤ型がいくつも並び、周りには細かなレースのような細工が施されている。
その見た目だけをとっても少しだけ、お姫様気分にさせてくれる。

ラメが少なめな左上の白をまぶた全体にしっとりと伸ばして、鼻筋と目尻回り、顎の先にのせる。
ハイライトのようにふんわりのせてぼかすと、肌のツヤ感を際立たせることができる。
ラベンダーは色味は弱めで、ラメ感が一番強い。
これもアイホール全体に重ねて、それから黒目の下を中心に涙袋全体にものせる。
下まぶたにものせることで、うるうるしたような輝く瞳になっていく。
それから色味がしっかり出てラメ感も強めなピンクを二重幅に重ねる。
ピンクは発色がいいから、色の存在感が強めに出る。
最後に目の際部分にブラウンを細く引いて、キラキラしたアイメイクの完成だ。

ラメ感が全体的に強めに出るパレットだけど、夜とか冬とか寒い季節、魔法にかかったみたいに光にあたってきらめく目元は素敵だと思う。
これをつけて待ち合わせに向かってみたら、いつもより少しだけキラキラした私に、恋人は気が付いてくれるだろうか。
あまり期待はしないようにしつつ、来週にでも少し試してみよう。

お読みいただきありがとうございます! サポートいただきました分はnoteを続けるエネルギーに変換していきます。