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求めていない人に届けるということ

"まずは知ってもらいたい"という意図を持って発信される情報はたくさんある。
"知らない"状態から"知っている"状態になるのはそれだけでもかなり違うことだし、知ってもらうことで気が付いて欲しいことや理解して欲しいことがあるからこそ、そんな意図のもとに情報が作成される。
だけど果たして、それは求めていない人にどの程度届くだろうか。
届いたとして、どの程度心に響くだろうか。

求めていない人に届けるということは、きっととても難しい。
それこそ強い言葉や怒りを掻き立てるような言葉は、拡散されやすく相手にインパクトを与えることができるかもしれないけれど、そういう強い主張じゃなくて優しく穏やかな正しいことは、なかなか求めていない人のところまで届きにくい。
"より多くの人に知ってもらいたい"という穏やかな情報は、もともと求めている人に歓迎される可能性は高くても、それを求めていなかった人には往々にして届かない。

相手がそれを"求めているか"によって、届いたとしても理解や思考の差はかなり生じる。
目標設定のやり方に関するようなワークシートを、今そこに対してモチベーションが高い人に対して見せるのと、大して興味が人の前に提示するのとでは、相手の受ける印象は全く違う。
そしてそれに取り組むこと、何か対して丁寧に考えつくられた何かを読むことは、ある程度負荷がかかる面倒なことでもあって、"求めていない人"に本当の意味で届けることはかなり難しいことなのだと思う。

だけどそれを知ってもらいたいのは、"求めていない人"だったりするのだ。
"求めていない"あなたに、今は"知らない"あなたに、このことを知っていて欲しい。
こういうことがあるんだよって、こういうものを使うことで少しやりやすくなることもあるよって、わかってほしい。
だけど"求めていない"人は、そのことにふーんとは思っても、いざ自分がわざわざそれを自分ごととして考えようとか、見せられたワークに取り組んでみようとか、なかなか思えるようにはならない。
きっとそれは、自分に必要なように思えないから。

届かせたい"知らない"状態の人に、そのまま誤解されない状態で届けるのはとっても難しい。
それでも相手に響くメッセージを伝えるために必要なのは、これがあなたにとって必要で大切なことなのだと、わかってもらうための下地を仕込んでおくことだろうか。

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