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日々の暮らしと本を読んで考えたこと、これからの生き方など、ぽつぽつ書いていきます。書く…

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日々の暮らしと本を読んで考えたこと、これからの生き方など、ぽつぽつ書いていきます。書く練習の意味合いもあるので実験的に文章を変えていったりしてます。since2017

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  • Minimalism Project

    シンプルに生きて、大切なものにフォーカスする。 The Minimalistsのブログを翻訳していきます。無料です。

最近の記事

情報とストレスの向き合いかた

桜満開の今日にでも緊急事態宣言が出されるという状況で、久しぶりの投稿ではありますが、これから必要だと思ったことを書いておきます。 情報を追うこととこれからの状況自宅にこもりがちになる生活が数週間〜数ヶ月と長期的になりそうな今、大切になってくるのは情報とストレスの向き合い方だろうと考えています。 これから身近な人たちの感染が増え、医療現場・患者の体験記など、センセーショナルだったり、主観によりすぎていたり、美談や真偽のあやしい情報が爆発的に増えるだろうと思います。しかも発信

    • 現代アートは最先端の「問い」

      作家である原田マハと水戸美術館のキュレーターを務める高橋瑞木の対談で記されている『すべてのドアは、入り口である。』は、現代アートに興味を惹かれつつある私にぴったりの一冊だった。 『楽園のカンヴァス』や『たゆたえども沈まず』など絵画や画家にまつわる作品を残している原田マハさん。社会人になってから早稲田の美術史科に在籍して、その後MoMAなどを経てフリーのキュレーターもしていたこともあるようで、どうりでアートに造詣深いわけだ。 私が現代アートに興味を持ち出したのは、国内をよく

      • (経済が)成長するってどういうこと?

        「(経済が)成長するってどういうこと?」 読書会の課題本、影山知明『続・ゆっくり、いそげ』から拾った言葉で、ふと思い出して、この問いを共有した。 たぶん1年半くらい前。当時の私は、何も考えずにただ経済を拡大、増大させていくことにちょっとした不快感を感じていた時期で、「成長する」という言葉があんまり好きではなかった。(ただし、ある程度のスケールは必要だと思っている) 成長、スバラシイ。 成長、イイコト。 無目的に前年度を上回る目標数値を掲げるのって本当に正しいことなの?

        • リアルsakumabooksができました。

          インフルエンザにしばらくかかっておりまして、ようやくの復帰です。 外出禁止のおかげで読書を満喫できたことは内緒。笑 突然ですが広島県福山市のゲストハウスの一角にsakumabooksの本棚を置かせていただくことになりました ゲストハウスのイメージに合わせて「瀬戸内」「旅」「食」「生きかた」「ローカルな暮らし」をテーマに本を選びました。 リアルな本棚ができるのはとても嬉しいですね。 ここのスペースは、ゲストハウス・コワーキング・カフェバーが一緒になった場所で、訪れたかた

        情報とストレスの向き合いかた

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        • Minimalism Project
          7本

        記事

          図書館より本屋が楽しい理由。

          内沼晋太郎さんの「これからの本屋読本」を読んでいて気がついたのは、図書館はストックで本屋(書店)はフローだということ。 なんで私が図書館より本屋(書店)が好きかというと、毎回書棚が変わっていくのが新鮮で楽しいからなんだろうなー。 図書館のように広いスペースできれいに書蔵され整理されているのとは違い、限られたスペースの中で選りすぐられた本たちが並ぶ本屋。並べかたも自由なのが魅力だよね。 京都の三月書房さんとか、あの小さなスペースで好みドンピシャの本に出会えた!っていうのは

          図書館より本屋が楽しい理由。

          A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー

          今年初の映画は「A GHOST STORY」。 突然の交通事故で亡くなった夫Cがシーツおばけになって、我が家に残された妻Mを見守るお話。年月が経つほどにシーツおばけのシーツが汚れ、だんだんくたびれていくのが余計切なくなる。 映画の前半。喋れないシーツおばけは、じーっと妻を見つめ続ける。 苦しみながらパイをやけ食いする妻をじーっと見つめ続ける。ベッドから剥がしたシーツを抱きしめて夫の存在を確かめる妻をじーっと見つめ続ける。これからの人生を生きるため前向きな決断を下した妻を

          A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー

          王は天から選ばれるが天は繁栄を約束したわけじゃない「天命思想」の話

          前回、古代中国の天命思想についてすこし話をしたけれど、「天に委ねる」ってものすごい東洋独特の考えかたらしい。 この天命思想がいまいちピンときてない人は、「月の影 影の海」から始まる小野不由美の「十二国記」シリーズを読むとわかりやすいのでおすすめ。 地味な女子高生が紆余曲折を経て中国風な異世界の国王になるお話なのだけど、世界構造の作り込みが緻密で、天命思想を見事に物語の世界に落とし込んでいる。以下、wikiさんより十二国記の世界観について。 不老の神仙が存在し、妖魔の

          王は天から選ばれるが天は繁栄を約束したわけじゃない「天命思想」の話

          茶碗をめぐる文化と時代の「美しさ」

          日本の国宝に「曜変天目」という茶碗がある。 窯の中で起きる突然変異から生まれる宇宙のように美しい茶碗で、1000年以上前の中国、宋の時代の代物だ。 でもその茶碗をつくった中国には1つも現存していないし、その存在すら知らない人も多い。 なぜかというと「曜変」=「窯変」、つまり窯の中で起こる突然変異のせいだ。古代中国の人々にとってこれは大変不吉なもので、曜変天目茶碗は世間や朝廷に見つかる前に壊されてしまう運命にあった。 もともと古代の中国には天命思想というものがある。

          茶碗をめぐる文化と時代の「美しさ」

          06_minimalism

          Our 21-Day Journey into Minimalism ミニマリストになるための僕らの21日間 前回までのあらすじミニマリズム計画の1日目。まずはじめに「心から人生を変えようと決断する」こと。決断には頭で考える決断と感情で納得する決断の2種類がある。頭の中でやったほうがいいなと分かっていたけど、まだ心まではそうじゃなかったみたいだ。 Should vs. Must 「すべき」対「かならずする」It’s like anything else you te

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          勝手に生きろ!

          チャールズ・ヴコウスキー『勝手に生きろ!』 酒に溺れて、家族を泣かせ、女にだらしなく、職を転々としながらアメリカをまわったチャールズ・ブコウスキーの自伝的小説。 暴言や下品な言葉ばっかりだし、最初から最後まで突き抜けたクズっぷりだったけど、彼にはとてつもなく生命力があるように思えた。 仕事がなくなっても、お金がなくなっても、家がなくなっても、彼は人生を悲観しない。社会のために生きようなんて微塵も思ってない。自分のために生きてる。 人や社会に合わせようと

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          飽きっぽいのも才能

          むかし、キャリアカウンセラーの方に「マルチ・ポテンシャライトの要素あるよね」と言われたことがあって、わぁー懐かしいーと思ってこの本を手にとってみました。 マルチ・ポテンシャライトは「さまざまなことに興味を持ち、多くのことをクリエイティブに探究する人」のこと。 なんだかとてもスゴイ人のように聞こえますが、飽きっぽかったり、何をやっても中途半端になって落ち込むこともしばしば。TED動画を見て、あ、これはそんなにネガティブに捉えなくていいんだな。ある種の才能なんだなと勇気づ

          飽きっぽいのも才能

          05_minimalism

          Our 21-Day Journey into Minimalism ミニマリストになるための僕らの21日間 前回までのあらすじ ジョシュアとライアンのミニマリズムへの旅がはじまった。ジョシュアはすでにミニマリズムを取り入れ生活をシンプルにしていたので、ライアンの生活をミニマリストらしく変えることに決めた。彼らは21日間の計画を立てた。そして初日へ。 How to Make a Damn Decision 大きな決断を下す方法 Day One. The first

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          04_minimalism

          Our 21-Day Journey into Minimalism ミニマリストになるための僕らの21日間 前回までのあらすじジョシュアは偶然コリンというミニマリストのサイトに出会った。そこでミニマリズム、ものをため込まないで幸せに生活する人々のことを知る。ジョシュアは所有物を減らしはじめ、90%の荷物を手放したあと、物理的にも精神的にもすっきりしたことに気がついた。親友ライアンもジョシュアの影響を受けてミニマリストになることを決め、彼らのミニマリズムプロジェクトが

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          物欲はなくなったのか?

          大学のとき「経済データ解析論」という授業を受けていた。家計調査や住宅着工数などの統計データから国の経済状況を知るというやつだ。 あのころ、大学の先生は学生の欲のなさに嘆いていた。 「なんでクルマを持たないんだ?」とか。 「将来、家を持つ気はあるのか?」とか。 これからの経済を支えていく若い人たちを嘆いていた。 単純にお金がないからでしょって思っていたけど、あれから時が経って、そういうことじゃないってわかってきた。 学生だったあの頃より「所有する」以外の選択肢が格段に

          物欲はなくなったのか?

          03_minimalism

          Our 21-Day Journey into Minimalism ミニマリストになるための僕らの21日間 前回までのあらすじ若手企業家のジョシュアとライアンは、外見的には成功者に見えたが、ものに囲まれた生活の中でいつもストレスや不安に苛まれていた。あるとき、ミニマリズムを実践している人々のことを知る。その人たちはたくさんの物を持たず、幸せや情熱、自由を持っていた。そして2人はミニマリズムに惹かれていく。 Background バックグラウンド In the f

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          わたしが過ごしたいパブリックスペース

          公園。学校。図書館。駅。劇場。公民館。水辺。公開空地。 公共空間のなかで自分が自由に過ごせる場所ってどれくらいあるんだろう? 住んでいるまちに居心地のいい場所はある? ボール遊び禁止、大声出しちゃいけない、自転車乗り入れ禁止などなど。公園で何ができるのか探すほうが大変。安全のためとはいえ、いまや公共空間はルールがたくさんありすぎて結局うまく使えなくなったような気がする。 公共なのに閉ざされているような雰囲気すら感じることもある。旅をしている途中でその地域の暮らしに入

          わたしが過ごしたいパブリックスペース