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タンクトップお兄さん

プラピルーンという名の台風7号が日本にやってきた平成30年7月3日。

雨足の強くなった21時、実家から車で帰宅していると、自転車に乗った男性が目に入った。

車のヘッドライトに照らされた彼は、台風の突き刺すような雨にびしょ濡れになりながら、対向車線のゆるい下り坂のカーブを真顔で下っていた。彼はペダルを一心不乱にこいでいた。結構なスピードだ。

ズボンはよく見えなかったが、上半身は黒のタンクトップ。20歳前後のようだ。

こんな時間、こんな雨の夜を、なぜ彼はタンクトップ1枚で全速力で自転車をこいでいたのだろう?

ほんの5秒足らずだったが、なんともアメージングな出会いであった。

タンクトップお兄さんに幸あれ!

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