見出し画像

【Cinema KOBE】映画界のクレイジー集団、再集結『ゾンビ津波』

様々な理由から劇場公開されなかった映画を集めた映画祭『未体験ゾーンの映画たち』。今年も開催されたのだが、上映している劇場が少なく、期間も短い。そんな映画祭でタイトルのインパクトが一番強いのは間違いなく『ゾンビ津波』だろう。それを上映してくれたCinema KOBEさんに感謝。今年の新作映画ベスト内定でございます。

■『ゾンビ津波』とは?

【サメ×竜巻+タイムスリップin宇宙】という全ての要素をサメと掛け合わせた画期的なB級映画、『シャーク・ネード』シリーズ。その制作チーム&キャストが再集結して【ゾンビ×津波】を実現した。映画レビューアプリFilmarksでは評価2.9。これは低すぎる。

■愛すべきB級演出

▷衝撃のスタート
カップルが海に使った状態でプロポーズ。彼氏が彼女の手の平に指輪を乗せる。その瞬間にゾンビに襲われて、海中へ。開始数秒で情報とツッコミどころが多すぎる。ゾンビになったあのカップル出てこないのかよ!

▷なぜ受け入れられる?
津波に乗ってゾンビたちが襲ってくるわけだが、それを見た人たちが「ゾンビ津波だー!」って叫んでるけど、ゾンビ津波って何?!

▷何やってるの?
船の上でゾンビに襲われ、肉弾戦。ゾンビ倒してから「救急を呼べ!」ってタイミング遅すぎるやろ。やっと来た医者が片手だけ手袋はめて、手袋してない方の手で、マブタを上げて診察。手袋の意味がない。首筋を噛まれてかなり血が出たはずなのに、普通に歩いてる。支えてるはずの両サイドの男たちは多分力入れてないね。しかも病院では頭に包帯。噛まれたのも出血したのも首筋なのに。

▷社会風刺?
「飛沫感染するかも」とマスクを渡しに来た女医はノーマスク。ゾンビに追われた後、彼らから飛沫感染するかもといいマスクをするも、話す時はマスクをずらす。マスクの意味とは?

▷平均点以下の美術

ゾンビの美術が面白い。メイクには粗があり過ぎるし、指先や足の裏、服に空いた穴から見える肌にはノーメイク。海で泳いでるゾンビのメイクは落ちかけ。

▷無駄死ばかり
ミュージシャンのシャイボーイが棒読み。足挫いて足手まといになるのは、ミュージシャンではなく一緒にいたヒロインのはずでしょう。車に閉じこもってたらゾンビに囲まれて、「俺が惹きつける!」と窓から屋根に上がるけど、窓の周辺にゾンビがいない。そこから逃げろー!出やすいように気を遣ってくれる優しいゾンビたち。死んでいく人たちは皆んな無駄死に。「助かったのに」って何回思えば良いのだろうか。

▷最高の兵器

スタンガンとソードを組み合わせて、新たな武器作るの最高!これが個人的に一番の盛り上がりポイント。

▷残念ポイント
潮溜まりにゾンビを誘き寄せて、そこに電気流してショック死させるの『ビーチ・シャーク』と一緒だった。『シャーク・ネード』スタッフなら、オンリーワンの演出を見せて欲しかった。

エンドロール、早すぎて一文字も読めなかった。言語は英語だった?それすら分からなかった。


■まとめ

B級映画にしては、ストーリーがしっかりしていて意外と観れる。90分という尺もちょうど良い。この映画をCinema KOBEさんで観れて本当に良かった!今作は年間ベスト内定です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?