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作品の画像よりも現物の方が良くないとダメですね

「自作の紹介画像よりも現物の方が良くないとダメ」

作品を作って売ることについて、いろいろ気をつけなければならないことがありますが、これはそのうちの一つです。

これは主に製品、作品の審美上のところ、のお話ですね。

工芸などの実用性も兼ねたものの場合は実用上の不備があればその時点で不良品ですので。

制作物を販売する仕事で「画像で見るよりも、実物の方がずっと良いね👍」というご感想をいただくこと、これは絶対に大切な事です。特に高額なものの場合。

編集の楽なデジタルカメラ時代では、自作の紹介画像にドラマチックな演出をし、加工する方向に流れがちです。また、作り手でグラフィックなセンスと技術を持っている人はそちらへ流れがちです。

しかし、それは最終的な目的である「自作を”売る”」ということにかけては上手く行きません。褒めてはもらえますから、例えばSNSの「いいね!」などはもらえますが・・・

ようするに

【自作の画像を自撮りアプリで加工するかのようにしてはいけない】

というわけです。

SNSなどのアイコン写真を自分の写真にする場合、あまりアプリで盛りすぎると、どこかで実際に誰かと会った時に「あら?笑」とビミョーな苦笑を心に浮かべられてしまうのと同じです。加工するのは良いのですが「節度ある補正にしましょう」ということです。

しかし「ついついやり過ぎてしまう」これは本当に多いのです。

もちろん自作の画像を、観る人にとって魅力的に感じられるように工夫して撮影したり演出するのは良いのですが「作品そのものの色やコントラストや質感を現物のキャラクターが変わってしまうほど変えてしまう」のはいけません。

それと、作り手がついやってしまうのは、実物はビミョーに「ビビッと来るようには出来てない・届いていない」からそれを画像で思うように補正して、自分の作品を「画像上で狙い通りに完成・仕上がったコトにしてしまう」ことです。それは楽ですからね。作り手も人間ですから、手軽に安心出来る方法があれば安心したいのです。特に疲れていると、そこに逃げ込みます。

作品の現物を「実際に狙った通りに作り上げる」のには、ひらめきと、技術と努力が必要ですし、失敗もあります。とにかく「粘り」が必要なのです。しかし、粘って粘って自分の狙いを実現化するのは「すごく大変」だから、つい「画像上では狙った通りの仕上がりになっている→うん出来てる出来てる!(安心!)」という「虚構」に逃げてしまうわけです。

それだといつまで経っても実際の作品は完成しないのですね。もちろん、お客さまが思わずクレジットカードを差し出してしまうような「刺さる作品」にはなりません。

それでは、その加工された写真に惹かれた人が足を運んで下さったのに、現物を観て「アレ?」となって落胆させてしまいます。

そういう場合でも、お客さまは褒めてはくれることは多いです。作者を目の前にして、その作品を貶す度胸のある人はそうそういません。(逆に貶すこと自体が趣味の人も結構いますが)

やはり本来的には、現物に色気があって、その作品画像でも魅力は感じられて、画像を観て惹かれたお客さまが、お店に足を運んで下さり現物を観たら想像より遥かに魅力的だった、という流れでないといけませんね。

自撮りアプリと自作紹介画像の加工と演出はほどほどに、というお話でした。

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