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私のお刀入門ものがたり

うちの実家の倉庫(蔵ではない)から
細長い赤いサビのかたまり=お刀が出てきたのが去年の秋ごろ。

せっかく出て来てくれたのにさすがにこれは金属くず…

ああ、ごめんなさい…

普通にゴミの日に捨てるつもりで、でも何か残したくてFBに一瞬上げたところ、投稿を見て下さった様々な方が力を貸してくださいました。

おかげさまで地元警察署に相談し、刀剣類発見届出済証を発行していただき
(電話であんまりにも「廃棄しますよね?」の圧が強くて、無知な私は心が折れそうになりました。相談できる方(ミカンがご縁ww)がいて本当に良かった!眼光鋭いイケメン刑事さんが翌日うちに来て聴取を受けて「事件性がないこと」を証明してくれました😊)

その後数か月待って(年に数回しかない)県教育委員会が開催する銃砲刀剣類登録審査会へ。私のような「たまたま見つかっちゃったよ…」的な方が数人いらして、何となくシーンとした雰囲気に勝手に緊張…

したのですが、無事に(あっけなく)審査が通り登録証が発行され晴れて美術品として保管ができるようになりました。

うちの子たちは銘もなく、〇〇鑑定団でよく見るうん百万円!みたいな代物ではもちろんないけれど、ひとつは室町時代、もうひとつは江戸時代のものではないか、とのこと。

(サビを落とせばまだまだ再生できますよ~、と写真だけで判断される
プロの研ぎ師さんの目の確かさには恐れ入りました‼)

私には砂つぶにしか見えない鉱物が気の遠くなるような工程と人の手を経て
千年の命を宿す芸術品となる、そのことも凄いし

その世界に誇る芸術品が少なくとも数百年前の時を経てこんな一般庶民の家に普通にある、もう、そのことが凄いことだと思うんです。
心が震えるッ😆✨

うちがスゴイとかではなくて、(語彙の乏しさ…)この国の文化的なレベルの高さっていうのかな。

戦中戦後、金属供与とか刀狩りとかで無数の刀たちが消えていったけど、長い間、家を守ってくれる守り刀として各家庭に身近にあったそうです。

刀を研ぐ前に刀装具をきれいにしていただいたのですが、鍔(つば)にはヤナギと牛、目貫(めぬき)には唐獅子など刀の怖いイメージとは真逆の優美な世界観が表現されていてそのギャップに萌えもえです😊(鳥獣人物戯画大好き🥰💕)

唐獅子
持ち手(柄)にいました。この編み方もスゴ技が!

これまで雲の上の世界だったけれど、無銘の刀にも一本一本作り手がいて刀装具ひとつひとつに匠の世界があることを知り、リスペクトとともに(勝手に)心の距離が縮まりました。

これまでたくさんのご縁のおかげで楽しい世界に出会うことができました。

私のお刀入門ものがたり。
はじまり、はじまり~(ぱぱん!拍子木調)

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