横山由希路/ライター

ライター・編集者。ブックライティングの他、WEBで介護、演劇、プロ野球、音楽、台湾等を…

横山由希路/ライター

ライター・編集者。ブックライティングの他、WEBで介護、演劇、プロ野球、音楽、台湾等を執筆。上阪徹のブックライター塾3期生、宣伝会議 編集・ライター養成講座33期生 https://yukiji-yokoyama.themedia.jp/

マガジン

  • コロナ禍のご時世でお蔵入りになってしまったホテル用コラム

    2016年末から出張でよく使われる某ホテルのサイト&メルマガ用コラムを毎月書いています。コロナ禍のご時世で2020〜21年に配信が数回ストップし、お蔵入りになってしまったコラムが5本ありました。 依頼元であるホテル関係者の方から原稿公開OKとのご連絡をいただき、noteで公開することにしました!

最近の記事

ひとり旅のライター、ジャカルタでガムランのステージに上がる

コロナ禍で、私はある原稿に目を奪われた。その原稿とは、サライ.jpに掲載されていた中野千恵子さんの記事「癒しと調和の音色、伝統音楽「ジャワガムラン」の魅力(インドネシア)」だ。 知識がある。音楽への愛がある。密度の濃い文章で、それでいて正確で無駄がない。よっぽどエンターテインメントの文章を書き慣れているか、インドネシアの文化に深く精通しているか。一体全体、中野千恵子さんという方は何者なのだろうか。ぜひジャカルタに行ったら、この中野さんに会ってみよう。私は日本のコロナ禍で、勝

    • 推し活ツイートの原点を彷彿とさせる大充実の浮世絵展

      この原稿はあるホテルのWebサイト&メールマガジンにて2021年8月24日に公開予定でしたが、東京オリンピック・パラリンピック時期に新型コロナウイルス感染者が増加したことにより、残念ながら「ご時世」で配信見送りとなりました。依頼元の関係者の方々より公開の許可を得て、noteに掲載しました。 日本を代表する芸術の1つとして、世界中から愛される浮世絵。この浮世絵を余すところなく堪能できる展覧会が、日比谷公園内の日比谷図書文化館で9月19日(日)まで開催中だ。タイトルは「紀伊国屋

      • 漫画やアニメ、デザイン、写真が好きな人に観てもらいたい異色の水墨画展【篁牛人(たかむら ぎゅうじん)展】

        六本木一丁目駅から泉ガーデン方面へ抜けると、目に入るのはスウェーデン大使館。サーモンピンクの建物が映える大使館前を虎ノ門方面へ歩くと、右手に中国風建築が見える。ここが大倉集古館。中国式建築なのにアーチや卍の窓といった西洋、日本の建築様式を取り入れているのが面白い。それもそのはず、大倉集古館の設計者は伊東忠太。あの築地本願寺をデザインした名建築家だ。 日本初の私立美術館で、国の登録有形文化財でもあるこの美術館。2022年1月10日(月・祝)まで行われているのは、「生誕120年

        • 全盛期の志村けんを見てセックスの意味を知った5歳の私の話

          幼稚園の年中時代の話だ。先生を囲んで園児が円になると、5歳の私はたかつだいすけくんの隣にいつも座り、「最近面白かったテレビの話」を互いにヒソヒソ声で報告しあった。 耳元でずっと面白いことを囁かれて続けていると、不思議なことに子ども同士でも「ピロートーク」のような雰囲気になる。聞いている方は、先生が話している途中であっても「んふ。んふふ。んふふふふ」と思わず笑いが漏れてしまう。先生にそれを見つけられるたびに、「ゆきじちゃん! だいすけくん!」と大きな声で怒られた。 大勢の前

        ひとり旅のライター、ジャカルタでガムランのステージに上がる

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        • コロナ禍のご時世でお蔵入りになってしまったホテル用コラム
          2本

        記事

          血の繋がらない祖母の墓前には、ハイライトとピースを手向けた

          「由希路を2年だけ私に預けさせてくれないかな。2年、私の手元に置いたら、ものすごく面白い子にして返してあげる。できればさ、あたしの養女にしたいんだけど。ハハッ、ひとりっ子だから、それはダメか?」 父の継母・林タネ、通称・ナイナイちゃんの言葉である。これを聞いたウチの両親は、ポカンとしていた。一方、その場にいた小学3年の私はワクワクした。「おもしれえじゃん。ナイナイちゃんの養女って!」。両親を見ると、静止画のようにまだフリーズしている。その様子を見たナイナイちゃんは「無理かぁ

          血の繋がらない祖母の墓前には、ハイライトとピースを手向けた

          5歳の私が見た志村けん

          「コレ、志村のいっちょめ、いっちょめ、わーお と同じだね」5歳の頃、ピアノ教室にいた私は、先生にそう言うと、 ギロっと睨みつけられた。 我が家では「8時だョ!全員集合」を自由に観せてもらえたが、 ピアノの先生は「ドリフの番組は教育上良くない」と考えていたので、 自分の子どもに観せていなかった。 先生は「由緒正しきクラシック音楽とドリフターズのコントを一緒にするな!」と思ったのだろう。 ピアノのレッスン後、ウチの母に電話をかけて、こう言ってきた。 「おたく、ドリフを観

          5歳の私が見た志村けん

          【備忘録】「ゴッドタン」マジ歌ライブ2020

          昨日2/13(木)に、さいたまスーパーアリーナまで 「ゴッドタン マジ歌ライブ2020 〜さいたまスーパーアリーナ行きつきました〜」を 観に行ってきました。 いや、すごい。本当にすごい。 8200円のチケット代が めちゃくちゃ安く感じられる内容でした。 しかも、さいアリのキャパ、17000人がギッシリ。 さいアリの一番上の席まで人がビッシリと埋まっていて、 アリーナの下から見上げていても、観客の多さにビビリましたね。 この日は、 ただただ「ゴッドタン」が好きな編集者

          【備忘録】「ゴッドタン」マジ歌ライブ2020

          きのう何の情報食べた? 〜2019年に変えた習慣

          2020年も、既に約2週間近く経ちました。 改めまして新年明けましておめでとうございます。SNSをしばらく冬眠させ、原稿を上げるか、ひたすら外出するかで、1/6の週も慌ただしく過ぎ去っていきました。1週間、早っ!! 今回の年末年始もモヤモヤしながら年を越しました。というのも、年明けに4本の原稿をアップするスケジュール。初夢は「原稿が上がらない!」というホラーテイストでした。今年も先が思いやられそうです(笑)。 年末は12/26を過ぎた頃から「原稿、もう書きたくないよ」と

          きのう何の情報食べた? 〜2019年に変えた習慣

          【備忘録】六本木ヒルズ 東京シティビューの「細野観光」に行ってきた

          六本木ヒルズ 東京シティビューで本日11/4(月・祝)まで開催の 細野晴臣デビュー50周年記念展「細野観光1969-2019」に 昨日行ってきました。 ササーッと見れば、1時間くらいで見られる展示だと思いますが、 私は1点1点食い入るように見ていたので、3時間くらいかかってしまいました(笑)。 腰が疲れたぞ!!! それくらい細野さんファンにとっては見応えのある展示で、 50年の歴史を時系列に、 当時の楽器・機材をはじめ、 発表した音源、ライブ映像、書籍にインタビュ

          【備忘録】六本木ヒルズ 東京シティビューの「細野観光」に行ってきた

          ヒロシのくせに

          20代の頃、一番最初に勤めた会社で 私はインディーズのレコードレーベルの プロモーターをやっていた。 当時は雑誌全盛期で、私は150誌近く担当していて。 レコーディングの時期じゃなければ、 1日6社ぐらい回って、アーティストの宣伝をしていた。 (若かったから、疲れ知らずだったな……) 外回りで悲しいのは、 忙しい雑誌編集者に顔を覚えてもらえないこと。 弱小レーベルだったので、 とにかく顔を覚えてもらえるよう 常に奇抜なTシャツを着て、 「あの変なTシャツを着る女」 「いつ

          【備忘録】NHK ETV特集「連合赤軍 終わりなき旅」

          一昨日(4/20)のETV特集 「連合赤軍 終わりなき旅」を観ました。 ご覧になった方もたくさんいるかと思います。 ちょっと私の昔話になってしまって恐縮なのですが、 高校の部活で (中高一貫のブラスバンドで総勢70名強!) 私の代はこれまでのやり方、伝統(?)を一新する方針を打ち出して、 先輩や後輩と対立したことがありました。 めちゃくちゃ平たく言うと、 「話し合いのあるクーデター」みたいな感じです。 (実際はヘボいのですが) その時の集団の狂気とか、 オセロの白が一斉に

          【備忘録】NHK ETV特集「連合赤軍 終わりなき旅」

          新元号発表時、「いとしのレイラ」がやっぱり脳内再生されて

          新元号に興味がなかったのに、「令和」と見た瞬間に このニュースのご多分に漏れず、 脳内にデレク&ザ・ドミノス「いとしのレイラ」のイントロが流れたクチです。 小学5年の時、中学受験の塾で帰りが遅くなるたびに、夜中の1時から始まる「中島みゆきのオールナイトニッポン」を聞きながら学校の宿題をやっていて。 この番組で初めて「いとしのレイラ」を聴いたんですよね。 この曲って尺が7分以上あって、3分すぎると曲調がガラッと変わる。 すると、夜中に無駄にテンションの高い中島みゆきが曲

          新元号発表時、「いとしのレイラ」がやっぱり脳内再生されて

          セルビア音楽祭に伺って

          去る3月15日、「上阪徹のブックライター塾」の先輩で、 ピアニストの福田里香さん(WPTA〈国際ピアノ指導者連盟〉日本支部代表)が主催をされた セルビア音楽祭にお招きいただきました。 (c)So Okamoto 会場となったのは、品川の御殿山にあるセルビア共和国大使館。 2020年閉館が決まっている原美術館の並びにあります。 (c)So Okamoto 大使館の建物は2019年4月末で売却されるとのことで、5月以降は別の場所に移転するそう。 現大使館で音楽祭を開催した

          セルビア音楽祭に伺って

          【備忘録】東京芸術劇場「世界は一人」を観て

          昨日(2/28)、東京芸術劇場 プレイハウスで 岩井秀人作・演出の「世界は一人」を観た。 まだ2月が終わったばかりですが、今年上半期一番の芝居かも。 なんだろう。 時代の空気感に合っているからか。 腑に落ちる世界観だからか。 海に近い寂れた元炭鉱町で 生まれ育った同級生3人(松たか子、松尾スズキ、瑛太)の 小学生時代から、成人まで続く引きこもり、 自殺未遂、鑑別所生活、 東京での再会、結婚、出産、離別までを描く。 出演は松たか子、松尾スズキ、瑛太、平田敦子、菅原永二、平

          【備忘録】東京芸術劇場「世界は一人」を観て

          フィッシュマンズpresents「闘魂2019」について(2)

          2019年2月19日にZepp Tokyoで行われた フィッシュマンズpresents「闘魂2019」。 ボーカルで作詞・作曲の佐藤伸治が亡くなって、もう20年になります。 ceroとの対バン形式 (もともと「闘魂」イベントが、対バン形式。命名理由は、ボーカルの佐藤くんがプロレス好きで猪木ファンだから)で、 デビュー当時、フィッシュマンズのフォロワーとして、 業界でものすごく比較をされたceroが、最初のステージ1時間を務めました。 ※ceroがフィッシュマンズと比較された

          フィッシュマンズpresents「闘魂2019」について(2)

          ピエール瀧について1ヶ月モヤモヤ考えていたら……

          2/19に行われたフィッシュマンズ主催イベント「闘魂2019」のライブ後、 一緒に観たぴあの先輩に「どうせ来月も電気(グルーヴ)のライブで Zepp Tokyoに来るんですけどね」と言ったら、電気の話になり、 先輩は「最近、役者の(ピエール)瀧が気になる」という。 「瀧に限らず、リリー・フランキーもそうだけど。 だって俳優の養成所を出た若手の役者の目の前に瀧が来たら、 (居住まいや存在感で)敵いっこないもん。 瀧は役者をやる以前に、 “表現”についてたくさん考えたんだろう

          ピエール瀧について1ヶ月モヤモヤ考えていたら……