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【グラジオラスの花束 〜真夏に何か起きるのかしら〜「小島凪紗編」】1話


「オールドファッションが.....5...シュークリームが....3.....ロールケーキが...2」
「凪紗ちゃん、そろそろ上がってもいいよ」
「いいんですか?」
「うん、多分今日はもう来ないと思うし...あと新作のドーナツ食べてみて、なんなら何個かあるから持って帰っていいよ!」
「え!嬉しいです〜!あ!ロールケーキまで数えてます!」
「ほんと助かる、お疲れ様〜」
「お疲れ様です!」

[なぎー、近く寄ったからバイト終わるの待つわ]
[今終わったー、どこにいる?]
[そっち向かう]

「お疲れ様」
「うわ!びっくりした!早くない!?」
「丁度向かってた所だったから笑....ん?なにそれ?」
「これ店長からドーナツ貰ったんだけど食べる?」
「ラッキー!渚の新作?」
「え?」
「違うよ笑 店の名前笑」
「あぁ...びっくりした笑  作ってないよと思って笑」
「面白いよな『渚』で『凪紗』がバイトしてんの笑」
「店長も最初びっくりしてた笑」
「ちょっと急ごうよ、早くドーナツ食べたいから」
「え、今日も家来るの?」
「この前の続き見たいんだよ」
「も〜自分で買いなよ」
「やだよ、すぐ隣行けばあるのに」
「てかすぐ隣なんだから持って帰って見てよ!」
「戻すのめんどくさいもん」
「私だって好きな人とか家呼びたいんだけど結冬のせいで呼べないじゃん!」
「好きな人居ないだろ笑」
「居ないけど.....」
「じゃあいいじゃん」
「も〜.....」


ーーーーーーーーーーー


「店長....雨ですね」
「うーん....こりゃお客さん来ないかもね....」
「あ!いっらしゃいm瞳月!」
「やっほーなぎ」
「知り合い?」
「同級生です!」
「そゆことね。あ、全然話してていいよ。僕は裏で明日分の生地作るからお客さん来たらよろしくね」
「ありがとうございます!」
「店長、優しい人だね笑」
「うん、よく廃棄貰ってる」
「いいな〜」
「瞳月もここで働く?」
「ううん、今は勉強しなきゃだから」
「そっか、あの人と同じ大学行くんだっけ?」
「うん、一応頭良いところだから今から勉強しないと間に合わない....笑」
「大変だね.....あ、今日もロールケーキ?」
「うん、あの人ここのロールケーキ好きでさ」
「なんか良いなぁそういうの」
「なぎだって沢村くん居るじゃん」
「えぇ!?あいつはそんなのじゃないよ!!」
「でもいっつも楽しそうに話してない?」
「逆だよ!毎日毎日うち来て漫画読んで帰るだけだよ?まじでないから!」
「しー的には楽しそうに見えるけど笑」
「え〜....」
「顔とかなぎが好きな顔じゃない?」
「そうだけど.....」
「実は認めたくないだけなんじゃない?笑」
「も〜いいから!はい!お待たせ!」
「笑笑 バイト頑張ってね!」

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